パ・ド・ドゥ 公演情報 パ・ド・ドゥ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★★

    愛...
    パ・ド・ドゥはバレエ用語で二人で踊ること。特にその場面は「愛」を表現している。本公演も愛を描いた内容であるが、そのシチュエーションが変わっている。
    説明にある、絡み合う「嘘」と、明かされない「過去」 冷たい接見室で繰り広げられる二人の「パ・ド・ドゥ」 ...それは愛の桎梏が裁かれるまでの”手かせ”を象徴しているかのようだ。
    舞台には二人しか登場しないが、その他の人物もその台詞から人物像が浮かび上がるようである。
    脚本・演出・演技とも素晴らしく、1時間40分がアッという間に過ぎるほど観応えがあった。

    ネタバレBOX

    愛の桎梏が裁きを受けるまでの手枷を象徴しているようだ。
    接見室での2人(元夫婦)の濃密な会話劇。その舞台セットはスチール机とパイプ椅子のみ。ラストは、それまでの漂流するような会話や行動が、今でも愛するが故のことだと分かってくる。この元夫婦の言い分の主導権争いのような二転三転する駆け引き...本当に緊迫感ある空間を描き出している。

    さて、女性の感情から見えること。元夫の歓心を得たい、また自分を見てほしいと切望する愛らしさ。その反面、怖い女心が垣間見える。
    一方、男性は自由気ままで、無関心、無頓着という浮揚したイメージである。
    この男女の間にある感覚的な隙間、そこに生ずるズレ・歪み、更には別の感情...機微のようなものが巧く表現され、ミステリー要素も加わり最後まで目が離せない。昔の流行歌♪別れても好きな人 を思い出した。

    次回公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★

    よかった
    すばらしかった。脚本も演技もとてもよかった。感動した。

  • 満足度★★★★

    パ・ド・ドゥを拝見
    Pas de deuxはダンス用語で、通常男女の二人で踊られる対舞を指す。演劇を観る程の人ならば、誰でも心得ている基礎知識ではあるが、一応念の為。蛇足ではあるが、フランス語である。男女の一対であるから、人間の基本でもある。今作ではこの点を実に上手に描いている。俳協の作品は、何れの作品もしっかりしたシナリオに、矢張りキチンとセオリーを踏んだ演出、基礎を踏まえた演者たちの演技で安心して観ていられるレベルを維持している。当たり前のようであるが、これは、大変なことなのである。指導陣の力量が高く、指導指針がハッキリしており、若く有能な新人がついてくるだけの魅力を持っていなければ、とてもこれだけの質は保てない。実績は無論のことである。今回は準劇団員によるClimbing up公演だが、既にかなり基礎がしっかりしていることが分かる内容であった。間やプッシュすべき所、殺すべき所を弁え、人生の機微を味わい、人を観察し、表情と感情の関連や心拍数・呼吸数との相関関係を捉えて演技にどん欲に活かすことを、早い内にキチンとやっておくよう心がけていれば、更に上を目指すことができよう。何事も勉強、謙虚な気持ち・傷つきやすい感性を忘れず、修練して欲しい。明日が楽なので、内容は明かさないが、シナリオは男女の本質に踏み込んで粋である。楽しめる。

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