期待度♪♪♪♪
カフカは自分が文学に初めて真摯に向き合ったイニシエーションで体験した作家
できれば、ドイツ語で読んでみたい作家の一人である。他には、ゲーテ、リルケ、ヘルダーリンは、自分がこの年になって未だ外国語を自分の物にするだけの力が残っていれば、原文で読んでみたい作家・詩人たちなのだが、安戸さんという名は、初めて聞いた。
自分が新たに日本の小説を発掘しなくなって久しい。最近というかもうこの30年位、注目するような作家は日本人には見出していない。辺見 庸さんを除いて。上手い連中は多少居るのだが。普遍性が無いのである。カフカの持つ普遍性に安戸さんという作家が、ホントにコミットできる程の逸材かどうか読んでいないので分からない。が、打々発止の激論が戦わせる位の作家であって欲しい。でなければ意味が無いと迄は言わないが軽重の差が過ぎる。