満足度★★★
再演なら仕方ないか
きっと、初演当時は、斬新この上ない演出だったろうと思います。
でも、さんざん蜷川さんの舞台を観ているせいか、え、またこういう手法?と思う部分も、多々ありました。
さいたまネクストシアターの若い俳優さん達、健闘していますが、やはり、台詞が明瞭でない難点がかなり見受けられました。
吉田さんも、最初から、叫び過ぎな感じが…。
とにもかくにも、市村さんが、お元気に、楽日を迎えられたことを、拍手喝采したい心境でした。
照明と、美術は、大変幻想的で、美しく、この舞台が、外国で、賞賛された理由はよくわかります。
でも、何故、舞台が日本に置き換えられているのに、役名が原作どおりなのか、演出意図がわかりませんでした。これなら、「蜘蛛の巣城」の舞台化で良かったような気もするのですが…。
満足度★★★★★
まさか再演が観れるとは!
かの有名な『NINAGAWAマクベス』を観れた!!
まさか再演が観れるとは思ってなかったので、それだけでも感激です!
外人の名前のままで時代劇の衣装、仏壇舞台に老婆二人の演出や、
歌舞伎調の魔女、今でも十分ユニークと思いますが、これを30年以上前に
やったというのが凄い。
「マクベス」に時代劇のパッケージ、着物での人間ドラマやチャンバラが
あまりにも無理なく自然に合っていました。
満足度★★★★
度肝抜かれる演出
17年ぶりの再演。前に見た人ならそうは思わないかもしれないが、私は初めて見たので、まず、その演出に度肝を抜枯れた。開幕前にどーんと鎮座する巨大な仏壇に圧倒され、2人の老女がその仏壇の扉を開いて開演となる。海外でやった時はものすごい反響だろうな、と想像される。
マクベスは市村正親、妻は田中裕子。さすがにこの2人の演技力は抜群で、柳楽優弥ら若い俳優をたちをぐんぐん引っ張っている。前回は北大路欣也と栗原小巻だったとか。このペアでのNINAGAWAマクベスも見てみたいものだ。
シェークスピアの悲劇を日本風にするとこうなるのか、という意味でも初演時はきっとエポックメーキングだったと思われる。シェークスピア劇は今でも各劇団が演じているが、そのまま輸入して演じるのでなく、日本人が作るとこうなるんだ、と堂々と演出家である自分の名前を冠して世に問うた、蜷川幸雄さんには拍手を送りたい。