七人の語らい/ワイフ・ゴーズ・オン 公演情報 七人の語らい/ワイフ・ゴーズ・オン」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
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  • 満足度★★★★★

    グランプリ!
    シチュエーションコメディの進行の中で、そのベタな部分にツッコミを入れていく二重構造。そもそもの手法は、彼らの代表短編『エクストリームシチュエーションコメディ』の発展系。ベースとなる『ワイフ・ゴーズ・オン』そのものも面白く作ってあるところが出色。

    ネタバレBOX

    大事な部分は、劇団員の4人が確り押さえて、爆発的な笑いは最強客演陣が巻き起こす。矢吹ジャンプは、主役として戯曲そのものが成立することにこだわったツッコミで笑いを。津和野諒は、中国人キャラとか出落ちだけに留まらない面白さをクールな格好良さにこだわって自ら否定してしまう事で。終始コメディにこだわる斉藤コータが終盤に見せる”ジョン時空”ことシャクレと無意味な動きも出色。演者それぞれの役柄のこだわりが面白い。鹿島ゆきこは、演技に。沈ゆうこは、差別に。塩原俊之は、出番に。淺越岳人は、存在意義そのものに。それぞれの思惑が交錯しての”すれ違い”を描く。シチュエーションコメディをシチュエーションコメディで包み込んだアガリスクエンターテイメントでなければ作れない逸作。
  • 満足度★★★★★

    11月に向けて
    勢いよく離陸してゆかれました。おめでとうございます。
    高校会議劇前の高校生審査員賞ってなんてタイムリー!

    ネタバレBOX

    英国の喜劇作家ゲイ・ルーニー氏にホイッスルに「決を採りましょう」に壁の時計、理屈あるいは自分自身の言動によって追い詰められてゆく人物、そして無関係に見えた要素が見事につながる瞬間、どれも愛すべきお馴染みの場面。
    けれど、これまでに観たことのない作品。
    淺越さんの嵐を呼ぶ老人は新境地にしてハマリ役、いつも通り武闘派かと思いきや実は意外と腕力に訴えない塩原さんもなかなか新鮮。シチュエーションコメディの流れを整え仕切り直しをするための道具であったはずのホイッスルはシチュエーションコメディをぶった切る凶器へと変貌し、演者自身が流れを止め駄目出しを連発する。告知に違わぬ「魔改造」ぶりの一方、いずれのパートでも追い込まれ必死に足掻く矢吹さんの姿はまさしくシチュエーションコメディの王道。
    すべてが潰し合うことなく融合している。

    パンフレットによれば最優秀作品賞(グランプリ)と観客賞のW受賞は過去2回と同様、しかし最優秀脚本賞含む3賞同時受賞は大会初とのこと。それだけの栄誉に相応しい一作であったと思う。
  • 満足度★★★★

    流石は優勝候補
    実際に優勝されたんですね、おめでとうございます。
    シチュエーションコメディーを壊しに行ってるとかより
    今までのアガリスクの笑いで、中に居た浅越さん的なツッコミと
    屁理屈なキャラを物語の外に出して、全員がそんなキャラになって
    今までの笑い、笑いじゃない部分へもツッコミ&屁理屈で
    笑いをつけたししてしまう、贅沢な作品でした。
    これで斎藤コータさんの女ネタで驚く爆発的笑いが加われば無敵!
    ポップンさんが出てないのが悔しいですね。

  • 満足度★★★★

    次の一手は
    「黄金のコメディフェスティバル2015」で観劇。
    シチュエーション・コメディを文字通り追究した作品。ドラマ上の「お約束」をどう許容させるかについて問いかけ、それを同劇団の過去作品で用いられた手法で解決していく。集大成でありながら、次の一手をどこに指すのか興味惹きつけられます。

    ネタバレBOX

    「ゲイ」と「芸」を勘違いというのは、元が英語の脚本だからありえないだろう、というツッコミがあるのかと思いましたが、無かったです。
  • 満足度★★★★

    面白い視点
    東野圭吾『名探偵の掟』の演劇版といったところでしょうか。
    シチュエーションコメディのあるあるを揶揄したような作品。
    私も結構細かい所が気になるタチなので、「あぁ、作ってる側も気になってたんだな」というのが分かって興味深い作品でした。

    完成度が非常に高くて、大変面白かったです。
    後半一気にネタを畳みかけてきて笑いの連続。緩急の付け方が上手いなと思いました。
    コメフェスは結局1チーム2作品しか観られなかったのですが、この作品が優勝するんじゃないかなぁと予想。

    ネタバレBOX

    劇中劇的な形なので、最後3人目(キャサリン)が出て終わる締め方にはちょっと違和感がありました。

    あと、どう考えても老人(ビリー)だけあのメンツの中で浮いていました。
    あの場にいるのがとても不自然。

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