トカゲを釣る-改- 公演情報 トカゲを釣る-改-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-14件 / 14件中
  • 初めてのスロウライダー
    役者・美術・脚本・演出・構造・音響◎。何で今まで観なかったんだろう、と。

  • 満足度★★★★

    現実と妄想の境目
    簡単に云ってしまうと夢オチですが、そこまでの展開が
    ホントに素晴らしかったです。すぐにもう一度観たくなる。

    遠藤さん、出番は少なかったですが、はじめのシーンで
    カギュウから逃れてきた演技は、緊迫感がものすごく、
    施錠された扉の向こうでどんな恐ろしいことが起きるのか、
    このお芝居の空気を作ったといっても過言ではありません。

    達者な役者さんが集まるとお芝居が生きてるみたい。

  • 不思議な
    雰囲気。
    音楽や効果音にも凝っていて、楽しかった。

  • 満足度★★★

    とかげ
    チラシに惹かれ見ました。

    私の回はマチネだったせいか、残念ながら劇場の隅までは恐怖やそれからくる面白さは伝わってきませんでした。
    結構真剣に見てたんですが・・・。

    場面を見せないでセリフで表現しているところが多いと感じ、
    説明的なセリフが多くみられ、もうわかったよ!と思う場面がちらほら。
    (研究室の助手のカギュウを見たことがないから今度見せてくれ、等々)


    初めの緑色の扉から食べられる前の女性が出てくる場面は緊張感があって見ごたえ十分。それ以降は暗転中の音楽がノイズ音など、一風変わったサウンドが気になりました。


    日下部そうは初めて見る陰湿系なお芝居だったのですが、成り立っていたけど正直毒が薄いなぁと。
    やっぱりさわやか物静かな日下部さんが好きです。

    ネタバレBOX

    シーンのところどころ、会話をしている2人の登場人物の”立場の逆転”がいくつかありましたが、ただ段取りを追っているようでなぜそうなるのか科白上で理解できても、お芝居的に理解できないことがちらほら。

    連日で疲れていたのかな??

    たとえば一番初めの所長と研究者のシーンなど。

    劇場もある程度広いせいか科白が聞き取れなかったせいもありますが。

  • 満足度★★★★★

    Invitation.
    スロウライダーには、何度も戦慄させられてきた。
    一見まともに会話ができる変態たち。荒唐無稽さを説得するロジックの強さ。
    笑えない瞬間でのくすぐりの数々。背筋を寒くさせる抜群の音響センス。
    前回とは一転し、本道に戻ってきた感もあり、軽い震えを覚えた。

    ホラーというカテゴリーで語られることが多いスロウライダーだが、
    “人間の面白み”という点から見ても、群を抜いている。
    ふとした自己顕示欲とか、切実さとか、それらの表し方がたまらなくよい。
    今回は、特に役者が素晴らしかった、と付け加えておきたい。

    日常から少しズレた世界への招待。
    喜んでお受けしたい、と、「トカゲを釣る」は思わせる力があった。

    ネタバレBOX

    金子岳憲と日下部そうのやり合いは、なげぇって思うくらい密である。
    それぞれの切実さがガチっとぶつかり合っていて、見応えあった。

    切実さと言えば、中川智明。彼の小気味よさがくすぐったい。
    真剣が故に行動が異常になる、というのをさらっとこなすあたり怪優。

    遠藤留奈の仕事ぶりも特筆に価する。
    カギュウとして出てきた場面、ではなくて、最初の食べられる前の女性の方。
    顔なんか見えなかったけど、最初の場面をぎゅっと締めたのは彼女だった。
    脇の脇まで仕事のできる役者がいると本当に安心できる。

  • 満足度★★★★

    癖になるかも・・・
    怪奇作品とチラシにあり、スロウライダー初観としては期待と不安でしたが、あり得ない設定?と思いながらも引き込まれていきました。
    中川さん・ハイバイの金子さん・數間さんなど役者さんも良かったな

  • 満足度★★

    音に恐怖感を煽られるが
    音がとても印象的です。
    低く響き渡る怪しげな音や、重い扉の開閉音に、なんというか原始的な恐怖感を煽られます。

    が、音で不安にはなるけど、内容について恐いと思えなかった。
    恐怖感を感じなかったらこの作品、ダメなんでしょうね。
    よく出来ている感があるだけに、残念だなぁ。

    ネタバレBOX

    この作品、何が恐いかって、牛の奇形が恐いのではない。
    それをとりまく人間の心理が恐ろしいのだ、と思う。いや多分だけど。

    みての通り自分は満足度が低い。なんで適当に満足行かなかった所をずらずら書いてみる。

    なんか人が薄っぺらい。背負う物の重さが感じられなかったり、葛藤が感じられない。
    盲信するなら、もっと思い切ってやって欲しいし、
    会社第一の人がいるなら、人名第一の人との口論とかそういう関係が欲しい。
    もっと内部での仲間割れ的要素もありそうだし、
    ラストはワギュウをあっけなく殺すのではなく野放しにするとか、そういうことにして欲しい。

    会社内の権力者が、会社第一で人を見殺しにする選択をする。それはそれで微妙に恐くはあるが、まだ足りない。現実味がないのだ。彼の方針に全力で反対する人間が、道徳的な人間の心の声を代弁する人間が必要なのではないか。
    そういう声が、多数決で封じられ、見殺しは決定事項となるような流れこそ、(少なくとも自分の)恐怖を煽るのではないか。と思う。
    だが現実には人間の見殺しについてはあまりクローズアップされず、あくまで問題の焦点はワギュウを殺す算段について。
    そもそも、見殺しにするつもりならワギュウを殺して、そのまま人も殺せばいいのに、そこまでは及ばない。人を殺したくない、でも見殺しにはする、そういった葛藤は実に見せ物(失礼!)になったんじゃないかな。結果として、そういう方法に思い至らないだけというのは、ちょっと頭がわるい感じに思える。

    で、最後はワギュウの生みの親。ワギュウ第一であればもっともっと頑張って欲しいのに、首つったりしてどうにも、ワギュウ第一って感じがしない。人を捕食するから神だよ!
    ってくらい狂っているのに、ワギュウを殺そうとする者達に対して殺意すら抱かず最後は自分が食べられる側に回るという、余りにも狂信者としてはお粗末な感じ。
    せめて、山に解放するとか、それくらいの気概をみせてほしかった。

    この作品を見終わって、帰りの電車で思ったことは、映画に「ミスト」ってすごい絶望感を誘う映画があるのだけれど、あの閉じこめられたスーパーで、主人公達のようなまともな判断が誰1人出来るものがいない状況が今回の劇にちょっと似ているんじゃないかな、なんて事だった。
  • 満足度★★★★

    自己増殖型ホラーと背後の現実
    ホラーとして、これは怖い。何せ対象の得体が知れないものだから、観客自らの想像力で恐怖がどんどん自己増殖していく。その得体の知れないものに、この現実の「得体の知れない何か」を写像する物語構造もみごと。ただの夢物語ではない、ある種の現実味を演劇世界に与えていて。ただ、破綻へ向かって突き進むストーリーの最終点が、あまりにイノセントで優しすぎではないかと。そして、その先で物語が現実に回収される様子があまりにあっけなさすぎではないかと。せっかく、気持ち悪さと恐怖に満ちた、現実か非現実か分からない世界を創ったのだから、その先で、観客が自分で育てた恐怖を抱え込める破綻を観てみたかったなぁ、と。

  • 満足度★★★★

    後半に勢いづく
    途中までは、話にのめりこめなかったけど、
    後半から一気に引き込まれた。

    音楽と照明の効果が効いていた。

    観終わった後に、その意味について誰かと話がしたくなる作品。

    ネタバレBOX

    最初と最後の設定が繋がっていることがわかったとき、
    じゃあ、その間は?と混乱した。

    どこまでが現実で、どこまでが妄想(?)なのか。
    それが誰の妄想なのか・・・。

    私はたぶん理解が足りてないと思う。
  • うーーーーん
    いいところもあるとおもったけど不満。なぜだろうかと考えた結果、モチーフが悪いんじゃないかと。あのモチーフで説得力をもたせることは至難の業じゃないかと。思った。説得力がないなあと思ってみていると、「ここはいいんじゃないか」と思う部分も、もったいなくも、説得力に欠け、「うーーーん」となったまま終わってしまう。
    アダムスキーがかなり良かったので、改訂版ということで期待したのですが残念。

  • 満足度★★★★

    やっぱりスロウライダー中毒です。
    毎回毎回どうしてこんなに惹きつけられてしまうのでしょう……。役者さんはもちろん、 舞台美術、音、光、全ての空間が世界をつくっていて、二時間近くあった公演中、まったく中だるみを感じませんでした。
    いつもよりストレートな世界で、個人的に終演後ぐるぐる悩むのも好きだったのでちょっともの足りないかなぁとも思いましたが、その分人間同士の関係も濃くみれて、後半から観終わるまでボロボロ泣いてしまいました。

    次回も、絶対に行きます。

  • 満足度★★★★★

    やっぱり期待を裏切らない
    すげぇなやっぱ。

    今までのスロウライダーが好きな人なら3000保障できる。

    何よりも「環境」に人間が完全にフィットしているのが凄い。

    そして、數間さん、お疲れ様です。マジかっこよかったっす。

    あと今日と明日のみ。いくべき。

  • 満足度★★★★

    再構築どころか、完全新作&新生スロウライダー!
    初演も観ていますが、
    独特の湿度の高さというか、ぬめっとした手触りというか、
    スロウライダー独自のホラーという虚構の世界を、
    きちんと舞台上に成立させているのがいつもながらスゴイなと。
    美術、照明、音楽、音響、の各スタッフの総合力の賜物かなと。

    しかも今回は、従来の難解で気味の悪い
    ホラーテイスト一色の物語ではなく、
    今まで以上に人物同士のドラマを描くのに、
    より多くの部分が費やされていて、
    人間の弱さや、愚かさが可笑しかったり等等、
    物語としての味わいが深くなっているのが良いなと。

    ネタバレBOX

    単なるモンスター物で終わらせず、
    遺伝子操作の悲劇につなげたり、
    ホラーという虚構の世界に、
    人間ドラマのリアルさと時代性のリアルさを
    組み合わせることにトライして、
    より大きな世界観を生み出せる事を証明した1作になったのではと。

    欲を言えば、
    人物描写をもっと丁寧に掘り下げて、
    人間ドラマの部分にリアルさを増して欲しかったのと、
    現実と妄想の転換のギミックが、鮮やかであればなと。

    モチロン1発でベタに構造を解らせる必要もないと思うし、
    例えば断片的な情報(ヒント)を畳み込むように提示して、
    観客が物語の仕掛け(答え)に気づいた時に、
    ガッツポーズモノのカタルシスが味わえれる感じならば、
    星10個あっても足りないくらいでしょう。
  • 満足度★★★★★

    一瞬たりとも
    気を抜ける時間がないほど濃密な二時間でした。すごい。すごい。何がどうって考える気がなくなるくらい、おもしろい。こんなにずうっとどきどきしっぱなしのお芝居は初めてと思えるくらい。受け入れられるかどうかの範囲にも差はあると思いますが。私は好きです。大好きです。

    ネタバレBOX

    難解さは覚悟して、身構えていったスロウライダーでしたけど、まったく素直で大丈夫。俳優さんのうまさもあるんでしょうね。

    仕掛けを把握できるかどうかで面白みは分かれるかもしれないけど。

    暗転とそのときの砂嵐の音がものすごく生きててぞっとするくらい。

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