「山椒は小粒でもピりりと辛い」 公演情報 「山椒は小粒でもピりりと辛い」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    悪戯は楽しいにゃ! !
     1周年記念公演と銘打った公演だが、番外を入れると1年で6本目と多作である。若い劇団で、シナリオは女性が書いているということもあって、今しか書けない、箸を落としただけで笑う水準のノリが基本である。そのレベルでの馬鹿馬鹿しさ、輕み、責任感の無さは、それで面白い。
     然し、ホントに長く劇団としてやってゆくつもりなら、是非ともこのノリは、あと半年で切り上げて、チェーホフに挑んでみるべきだろう。ベケットやイヨネスコ、サルトルでは無い。寺山、唐、佐藤 信でも清水 邦夫でも別役、安部 公房、つかでもない。シェイクスピアでもなければ、イプセンでもなく、チェーホフである。何故、チェーホフかと言えば、スタニスラフスキーの演技論に関わるからである。
     他にも無論、勉強すべき理論家はある。最低限、「風姿花伝」は読んで自家薬籠中のものとすべく励んで貰いたい。当然、能、歌舞伎、浄瑠璃も学ぶべきである。近松と四代目鶴屋南北は、必読。
     とはいえ、遊び心、悪戯精神は忘れなさんな! 「梁塵秘抄」にもある“遊びをせむとや、生れけむ”ハンダラ、座右の銘である。

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