満足度★★★★
長屋住まいの発明家父娘(おやこ)が様々な騒ぎを巻き起こす楽しい時代劇/約80分
長屋暮らしの発明家父娘(おやこ)がトンデモな発明の数々で江戸の町に大小様々なハプニングを引き起こす愉快なコメディ。
父娘が作る発明品がロボットや充電器など当時はありえないものだったり、娘が今風のオシャレなメガネを掛けてたり、「ニート」「ラムレーズン」といった横文字が普通に登場したり、時代性を無視した内容に最初は戸惑わされるけど、慣れてくるとそれもだんだん楽しくなってくる。
何よりいいのは、発明家父娘が奇特なことを生業としながらも普段は普通の町人であり、ひとクセふたクセありながらも気はいい仲間達とバカを言い合いながら落語さながらの楽しい日々を送っているところ。
人情味に満ちた江戸弁でなされる戯れ言の応酬にはほっこりさせられました(^▽^)/
役者では発明家父娘の父・源四郎を演じた周大樹さんが印象的。
小気味よい江戸弁が劇に軽快なリズムとあったかいムードをもたらし、それに乗って共演者も楽しそうに演技していて、劇の基調音を作っていた感じ。
役者があまりに楽しそうだと不真面目に見えて客は不快になったりするものだが、本作ではそうはならず、楽しげな役者陣につられて客の私も幸せな気分に。
幸せな心地になれたのは魅力的な女優陣によるところも大きく、晴れやかな着物姿で快活に振る舞う皆さんに一男性客たる私はたくさんの元気をもらいました♪
満足度★★★
がんばりましょう。
開始直後でなんちゃって時代劇なのはわかって、
それはそれで構わないわけですが、
脚本・演出・演者ともにがんばりましょうな時間が続いてしまいましたね。
もっと一人一人を活かせたと思うんだけどなあ。
花を咲かせていけますように。
満足度★★★
平板
楽日で在りながら、結構かむ役者がいたことは残念。本来初日に完璧に仕上げているか、かむかまないがどうでもよい、というレベルの舞台を創っていれば兎も角、観客に分かり易いということを理由として、自ら研鑽を積むレベルを低く設定しているのではあるまいか? 時代設定がめちゃくちゃなのは兎も角として、其処まで現実を無視するのであれば、笑いに徹し、源四朗などは、関西弁が流暢なのだから、星と言葉レベルで舌戦を展開するとか(この場合、星は無論、東京下町の方言を用いる。それがさくらであっても良いが)、無理なくシナリオの筋に溶け込みつつ、全編を通して使うことができ、且つ、面白くて飽きないようなギャグセンスが欲しいのだ。捻りが殆ど無いのが退屈である。役者達の個々の力を発揮させるのは演出である。その辺り、演出の工夫も欲しい。無論、シナリオにも、もっと次元の異なる笑いを鏤めて欲しい。役者達にとっては、その本領を充分に発揮したとは言えないような演出だったのではあるまいか? ダメダシについても、蜷川氏ではないが、初日に完璧に科白が入っていなければ帰らせる位の厳しさが欲しい。