とけない鎖 公演情報 とけない鎖」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★

    重いけどね…
    1冊の小説を徹夜で一気に読破した時のような高揚感と、少しの疲労感が襲ってきた作品。約2時間の尺も長く感じさせないスピーディーな展開もGood!
    色々受けとる感情が大きいので体調万全で臨むべし。

  • 満足度★★★★

    もつれた愛
    加害者家族の深く悲しい物語。と、同時に一人の人間として自分の心を本当に開放できないもどかしさ。それを他人ではなく家族の中で感じる苦しさ、虚しさが伝わる公演だった。

    (後日追記)

  • 満足度★★★★

    怖いけど、こんな人生もアリ...
    虐げられた生活を送っている登場人物。でも、こんな機能不全家族(ゆがんだ家族)で生活してる人もいるのかも?って思いました。テーマが怖い一つが金(カネ)。人間はカネとの付き合いを誤るとこうなる...

  • 満足度★★★★

    リサリーサさん渾身
    なるほど、とけない鎖。
    実際の事件を元にしているとはいえ、こんな嫌な話を作品に昇華して書き上げることの出来る杉田氏は凄い。一体、頭の中はどうなっているのだろう。
    役者陣もよくこれだけ目を背けたくなるような世界を創り上げられるものと感服。リサリーサさん渾身の演技が光っている。

  • 満足度★★★

    なんとも隣にありえるかもしれない話・・・・
    自分というものにあがいてゆく主人公と巻き込まれる周囲の人間模様が折り重なった約1時間50分

    ネタバレBOX

    主人公自身の実体験(たぶん中2時代=作中の過去です=実母が犯罪犯して逮捕され自分が父に東京に逃がしてもらうまで)を作品化した小説で芥川賞を受賞した主人公が、作品上過去と現在を交互に見せてゆく手法で展開する話です。現実同様に一時的にはワイドショーの主役話になるが、じきに民衆は他の話題に移ってゆくのでしょうが主人公の生活・人生は周囲の人間と共に歩んでゆくのであった。という感じです。金銭にだらしなかった実母は愛人(女性=職場の同僚=看護士さん=同居させてます)と共に保険金殺人して死刑判決を受けている現在に、その母からの愛が得られずもがいていた主人公が母の逮捕に伴い家を出て東京に出るまでが同時進行で演じられていきます。
    芥川賞受賞作品タイトル=マーゲンチューブ=を舞台のバックにぶら下げて、パイプなどもユニークに配した舞台美術でした。場面転換用の自転車として用いるために回転椅子の背もたれを自転車前輪部とくっつけた発想はユニーで見ていても楽しめました。
    ただ自分的には粛々と進んでゆく話の進行速度にチョット~感がありましたな
    手助けしてくれる周囲の人間の優しさなどにも気付かず、ひたすら自分の望み=母からの関心を得ることに執着する主人公は人間らしかったです。→娘に無償の愛を向ける自衛官の父(服装はGoodでしたぞ(^^)が気に入りました(刑務所から送られる手紙の閲覧印を人に見せないようにと転送するという話も細かくてよかった)。で~主人公の妹はどうしているんだろう??とか疑問でしたが、作品上は無視されてましたな。マザコンの叔父=教師=&その母(ばーちゃん)とあくの強い実母さんは、らしい演技が良かった。巻き込まれる愛人さんとかの弱弱しさもらしかったです。

    客層が男性多くて女性が10人にも満たなかったのも印象的でした

    10周年記念で、初の物販=限定Tシャツ(増販とかも予定は無いんだそうだ)作ったそうですが、男性のものは完売したそうです。今回の台本も販売していますと。

    しかし母からの愛を得たいという思いが強いので無視してもよいんだろうが、自分が殺人犯の血をひいているという葛藤は薄かったなぁと思えた。そっちの方が何か苦悩しそうに思えるのだが・・・・・。

    (ワイルド7の主人公さんと同じ悩みだねぇ・・・とも思ったさ)

    でもなぁ中学生で母親から小遣いで万単位の額貰って遊んで生活する主人公と、その金で一緒に遊んで飲み食いする親友の関係とかは何か薄っぺらくて共感は出来なかったなぁ。衣食住が保障されてて愛まで欲しがるのは欲張りだねぇとか思ったさ。
  • 満足度★★★★

    みてきた
    リサさん売り出しキャンペーン中につき経過観察要、、、に思えました、僭越ながら。
    パチンコで勝っただけでも脳の組織が変化してしまう人がいるようですから、人が死んで何百万とはいってきたら、それを自ら求めるようになる人もいるかもしれませんね。

  • 満足度★★★★

    振り向いて欲しくて
    母娘の確執と保険金殺人を絡めた暗く重い話でした。
    狂気に満ちた話ですが、舞台としては大変楽しめました。



    ネタバレBOX

    母親に振り向いてもらいたくてお金に固執する冬子、冬子の愛が感じられず復讐と自分を見てほしかった房子、冬子に様々なものを依存してしまい、とらわれてしまったさゆり、登場人物達がそれぞれ違った鎖で縛られているのが印象的でした。それは、冬子の夫の智行や冬子の弟の春斗にしても同じでした。暗い話ではありましたが、最後に房子が前を向けたのが救いでしょうか。

    重い舞台に深みを与えてくれた役者さん達の熱演も素晴らしかったです。
    皆さん熱演でしたが、特に、鬼気迫る演技をされたリサリーサさん、追いつめられる難しい役柄を演じられた知江崎ハルカさん、個人的には一種の清涼剤的役割に感じた佐藤宙輝さんが印象的でした。
  • 満足度★★★★

    見えない鎖につながれた自由
    とけない鎖の重さは計り知れず。
    ●●にふりむいてほしい、●●の気をひきたい、●●の愛情を一心に受け入れたい、、、無垢な子どもの思いがひしひしと伝わる作品。
    売名行為、小説を冒涜、などの難しい問題はここではそっとしておくとして、血のつながり、そして家族の在り方を、怒りや歓びといったあらゆる情熱をこめて作りあげた見事な公演だった。
    10周年記念ということで、ひとつの節目を迎えたと思う。
    これからの御活躍を心より祈念する。

  • 満足度★★★★

    保険金殺人
    の母と共犯にされた者と、実の娘(更なる追記2014.11.26)

    ネタバレBOX

    彼女、ななしは14歳の時、父の計らいで家を出た。実母、冬子が詐欺罪で逮捕されたのみならず、母の犬となって共犯にされた世話役のさゆりも同様に捕まったからである。この事実が顕在化する前に、父は、娘を事件の齎す喧騒の渦中から救い出したいと考えたのであった。警察の家宅捜索は、単なる詐欺では無く、それ以上の罪を疑っていると考えるのが、至当だと思われる熾烈なものであった。事件が起こったのは九州、そして事件は冤罪でもなければ、単なる詐欺事件でもなく、父の懸念した通り、保険金殺人という重罪であった。
     父は、知り合いのつてを頼って、芸能関係の会社が持つ寮に娘を預け、毎月の仕送りを欠かさなかった。一方、ななしは、器量も良く、才能も見込まれた為、芸能事務所はアイドルとして売り込めると判断し、初期投資を積んだが、彼女に母の暗い思い出がある為か、彼女の才能が花開くことは無かった。為に、終に事務所も彼女のデビューは諦め、芸能界からは干されて、愈々、住む所も無くなり掛けたその時、担当は、彼女を雑用係として、自分の所で雇う形にしてななしをフォロー、小説執筆ができる環境を提供する。ななしは、自分の生い立ちをベースにした小説を仕上げ、その作品で見事、純文学の登竜門とされる文学賞を受賞した。受賞インタビューでの思いがけない返答や容姿の麗しさから、忽ち時代の寵児となった彼女であったが、有名になり、人気が出れば、彼女の生い立ちを詮索する輩も出てくる。ネット上では、早くも彼女の母親に纏わる噂が、囁かれ始めていた。彼女の実母が殺人犯なのではないか、との噂である。それを事実だと、ななし自身が自分のブログで認めてしまったから、業界は大騒ぎ。手のひらを返したような、ななしへの過剰なバッシングや担当編集者への嫌がらせ等々が重なった。
      ななしは、自らの影響力の大きさに愕然としながらも、自ら表現者の位置・意味を見出し、その重い責任を果たす為にも表現する者として生きて行くことを選択する。このラストが、実に良い。
  • 満足度★★★★★

    昭和歌謡テイスト
    全体として雰囲気がありました。

    ネタバレBOX

    連続殺人事件の犯人を母親に持つ若手女流小説家の数奇な運命と母親の行状をドラマチックに描いた話。

    青酸カリ連続殺人の疑いのある女性が観劇日の前日に逮捕されたばかりで超リアル。練炭があり、青酸カリがあり、そして鼻からウイスキーがありと、悪事の種は尽きません。

    母親のお金に対する執着と使い方のルーズさが普通でなく、他人に対する威圧感は凄まじく、共依存体質から共犯の看護師が悪事に加担する様子などを興味深く見ました。不思議な家族構成の家には気をつけなければいけませんね。

    母親が死刑囚ということを隠していたとして騒動にはなりましたが、別にどうってこともなく、文才があるんだったら頑張ってねという感じでした。

    母親役のリサリーサさんは驚くほど歌が上手かったです。
  • 満足度★★★★

    題材に対する視点と演劇表現の妙
    実在の事件を元にしながらも事件そのものは背景程度にとどめ、事件の周辺とそれを題材とした小説が文学賞を受章したことで起こる波紋、主人公の母に対する想いなどを描くという視点がイイ。
    また、「房子/ななし」と「萌子」の舞台上での「役割分担」も面白い。

  • 満足度★★★★

    見えない鎖
    リサ リーサさんの鬼気迫る演技があったればこそ完成されるお芝居。とっても効いていて「鎖」の持つ深み、奥行きが全体に漂い締まっていてとても良かったです。ヒトとしてその場に立たされた時、自分はどう行動とれるか考えさせられました。続編もアリだと思います。

    ネタバレBOX

    お芝居の重要箇所で流される鎖の音が演出としてとても良かった。

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