国境23号線 公演情報 国境23号線」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    何かひっかかる。。
    アイデアが良い芝居だと思う。不足なくきれいにまとまっていて、見やすかった。ただシンプルに描くが故に、骨組みに関係ないシーンが浮いていた。切り口は独自で、想像力豊かな作者だったんだろうな、と思わせる非凡さと、妙に一貫しない演出のスタンス。何かひっかかる。。。

    ラストシーンはよく分からなかった。

  • 満足度★★★★

    武器を持たない中立は可能か
     軍を持たず中立を守り、尚且つ、独立心を保とうとすることは、軍事力を持つ者に攻められたときにどうなるかなどの問題を分かり易くシナリオ化しており、音響効果も大変上手い。場面設定もピッタリである。

    ネタバレBOX


     武器・軍隊を持たず、中立を貫く都市国家は、この都市国家を挟んで国境を接する仲の悪い両国と交易を通して利潤を得て来たが、この所、隣国同士の関係はおもわしくない。戦争が始まるのではないかと誰もが懸念している。ところで、この工場の製品は好評で、唯でさえ忙しくて残業をしているのに、工場の電気が消えた。周囲を見回しても、矢張り真っ暗だ。街灯も消えているのだ。停電である。
     長い停電があってから間もなく、都市国家は、一方の国に占領されてしまった。とはいえ、業績は右肩上がりで生産がおっつかない。占領されはしたが、軍の需要が多く、キチンと支払いもしてくれるので、儲けは増えているのだ。然し、問題は、相手の言う通りの物を作らなければならないこと。マニュファクチュアの特性を活かし、技術的に難しい、既製品にはない良さを売りに成長して来た企業だけに人気もあるのだが、作り手として従業員のプライドが高いのである。だが、贅沢は言っていられない。工場を閉鎖させられたり、インフラを落とされて廃業に追い込まれた所が数多くあって、失業者が町中に溢れだしているというのに、この工場ばかりは優遇されているのだから。との言い分が大部分を占めるが、一人だけ、それでいいのか? と疑問を持ち、ストライキ等で対抗しようという女子社員がいる。また、最終工程を担っている南の夫は、矢張り革命家と共闘していた。現況を嘆いていたのだが、酒を飲んで鬱憤を社長にぶつけ殴ってしまって首になったばかりだ。それで、金の事を言われると妻に言い返せない。だが、表を見れば人々の鬱屈はつのるばかりだ。デモが弾圧されると暴動が散発し始めた。おまけに、人々は、この工場に占領国側の監視役が入り、儲けを出したことを知っており、更に逆恨み募っているのである。そのうち工場入口に脅迫状迄届く始末だ。それでも、工場内の人々は一人を除いて、仕様が無い、と生活者の論理で動いていた。ある日、この工場に駒形と名乗る女が来た。社員、毅の彼女だと言う。而も、彼女こそ、これ迄、デモや暴動を仕掛けて来た革命家であった。彼女と南の夫は、工場が危険だから、早く逃げるようにと忠告しに来ていたのである。社長は、暫く前から徴用されて占領国の職人達に技術指導をさせられているので不在である。そうこうするうちに投石で硝子が割れる音が響いてきた。此処に至って漸く、社員達は、慌てだしバリケードを築き始めるが。群衆の様子を確かめに行った南の夫が頭に投石を受けて戻ってくるのと入れ替えに、暴徒と化した群衆を宥めようと駒形は部屋を出る。その際「もしなにかあったら、自分達で身を守るように」と言いながら、拳銃を置いていった。だが、群衆はなだれ込んで来て工場はめちゃめちゃにされ、従業員の殆どは怪我をした。
     暫くして、社長が戻された。残った社員2人と工場を見に来たが、余りのことに、落胆して帰宅してしまった。残った社員二人がぼちぼち片付けを始めるが、明日は見えない。淹れて貰った珈琲に濃い目と注文はつけたものの、濃い珈琲の好きな石塚もその苦さに驚く所で幕。

  • 満足度★★★★

    雰囲気は”JSA”みたいな感じかな
    よく出来ていたなぁと感心。

    なんとなくの物足りなさは感じたが、全体として作りは丁寧で登場人物も設定も分かり易く。割とすんなり世界観に入れた1時間45分+全席自由(^^)

  • 満足度★★★

    着想点は面白い
    しかし、何かが足りないと思いました。

    ネタバレBOX

    戦争に巻き込まれると日常がどのように変化するか、そして戦争特需で忙殺されると自分たちの正確な立ち位置が分からなくなるというような話。着想点は面白いと思いました。

    壁際が見易いと言われ向かって左側のブロックの壁際に座りましたが、隣国から生産管理のために来たユンサンさんが工場の方から舞台である休憩室に入って来た初登場のシーンでは背中しか見ることができませんでした。

    最終的には街で暴動が起きて隣国の人たちを追い返し、さらにはレジスタンスの指導者たちが隣国に行って自由の素晴らしさを啓蒙しようとするとのことでしたが、隣国はもう一つの隣国との戦争に敗れたわけでもなく、単に緩衝地域から去っただけなのに何でそうなるのか理解に苦しみます。

    そもそも、この街は両国に属していない緩衝地域です。緩衝地域に国力はありません。もう一つの隣国の存在が全く見えてこないないなんて物語としてあり得ないと思います。

    山形に彼女がいないという前提の話は、みんな大して違わない顔をしているのに、どうして山形だけを引き合いに出して延々と引っ張るのか不思議でした。ミナミの夫が半音高いのも気になりました。

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