星ノ数ホド 公演情報 星ノ数ホド」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    全てが頭脳ゲーム的
    想像していた以上に、頻繁に同じようなシーンが繰り返される芝居で、これは、脚本家も、演出家も、キャストも、観客も、すべての人に頭脳ゲーム的思考を強いられる作品だと感じました。

    決して、わかりにくくはないのですが、特に最初のシーンは、あまりにも頻繁に、あらゆる可能性を示唆したセリフのやりとりが何度も繰り返されて、舞台の世界観に浸るような雰囲気にはなれず、もう少し、人間描写を主体に据えた作品であれば、良かったように感じました。

    後半になるにつれ、演劇作品としての異彩を放つ構成なだけに、最初のシーンの人工的な技巧がマイナスに感じてしまいます。まるで、最初の方は、役者のワークショップを見学しているような気分になりましたから。

    ネタバレBOX

    ある日、偶然バーベキュー会場で出会ったローランドとマリアン。

    その二人の男女の出会いから、濃密な関係性が生まれるまでの、交際の軌跡が、あらゆる可能性を示唆しながら、徐々に進行して行く構成の、実験劇的演劇作品でした。

    後半になるに連れて、本当の二人の行程は、これだったのだろうと観客も予想がつくようになりますが、初めの内は、まるでゲームのように、瞬時にカチッという音を合図に、何度も似て非なるシチュエーションのセリフが繰り返されるので、その場その場での、役者の感情移入も追いつかず、まるで、ワークショップを見せられているような気分で、舞台にのめり込むことができないのが残念でした。

    浮気の告白に、男女差が出て、これは結構、現実に即しているなと、笑いました。

    セットに関しては、土反さんのご意見に同感です。
  • 出会いか
    繰り返しが多くて少しだれた。

  • 星ノ数ホド
    タイトルが良く分からなかったけど、観て実感
    鈴木杏ちゃんはもちろん良かったけど、浦井健治さんもなかなかどうして
    ただ作品自体は、一時間ちょっとで繰り返しの場面がミニマルに繰り返され、途中で脱落してしまったので、何とも言えんかな。

  • 満足度★★★

    ドラマツルグの妙
    こういうドラマツルグは、役者の力量に負うところが多いな、と思う。
    鈴木杏さんは、舞台女優の風格とキュートさを併せ持つ、稀有な役者さんだと、改めて思った。

  • 満足度★★★★★

    可能性を感じました
    最初、リピートによる笑いを誘われていたが、この芝居の面白さはそういう技巧ではなかった。
    二人の人生のいろいろな可能性を見せられているうちに、いつの間にか、自分が宇宙の中に放り出されて、一つの場面を眺めているような気持ちになってきた。
    そして、今回、見せられた二人の物語は、とてもはかなく、胸がキュンとする感覚で、心が解放された気分です。
    個人的には、ローランドのプロポーズの手紙を読む場面が大好きで、いろいろな二人の表情が、本当に良かったです。

  • 満足度★★★

    2日目観劇
    樹が成長するように、この登場人物たちの人生もある時期から枝分かれの示唆が幾度となく出てきて、演者はたった2人なのに星の数同様幾つもの人生を描く。
    静寂まではいかないが、静かな間のような時間も見られ、手話で会話する場面まで漠然とした印象もあった。その(日本語の)手話で会話がある場面も話をちゃんと聞いていれば内容は理解出来る。
    若い時の可能性は未知数、良いことばかりじゃないけど、希望に満ちているようなお話だった。
    約90分。

  • 満足度★★★

    並行宇宙
    一風変わった構成を用いた作品で、偶然性や選択について考えさせられました。

    養蜂家の男と物理学者の女のラブストーリーが台詞や立場を変化させながら同じ場面が繰り返されて、様々な選択肢を提示しながら物語が進み、それとはまた別の時系列のシーンが挿入されるという入り組んだ構成ですが、わざと分かり難くしている訳ではなく、すんなり理解できるように演出されていました。
    後半は重い展開になって行くものの、単純にお涙頂戴な話にはせず、他の選択肢を仄めかして、運命について考えさせていたのが良かったです。
    多元宇宙論や量子力学の話と作品の構成を絡めていたのが洒落ていました。

    同じようなシーンを毎回同じように、しかし初めてのように演じることが要求される作品ですが、浦井健治さんも鈴木杏さんもフレッシュな雰囲気があって魅力的でした。

    エッシャーの絵画を連想させる階段のループの内側に大きな木が象徴的に立ち、外側には屋内・屋外の様々な場所が散りばめられた舞台美術は、脚本の内容に適したデザインだったとは思いますが、中途半端なリアルさが安っぽく感じられ、もっと本物らしくするか、あるいは抽象的にした方が良いと思いました。

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