ミチユキ → キサラギ 公演情報 ミチユキ → キサラギ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★

    2度目
    七ヶ浜に続いて2回目の観劇。良い感じでスピード感アップ。腰の痛みも心配無用でした。

  • 満足度★★★

    トラジコメディ
    結果的に、いわゆる悪人の出て来ない劇になってしまった。トラジコメディ(前半喜劇/後半悲劇)。
    誰がヒロインなのか、主題は何なのか、迷いを残して劇はゆっくり舵を切る。

    ネタバレBOX

    カモになるはずだった緑子と、結婚詐欺師の二人の男と一緒に暮しているチセ。二人の女がヤマの主導権(?)を奪い合うような形で進行。
    戦う気がそもそも無い様なチセの性格作りがやや「ズルイ」。惚け惚けの可愛い女だが下意識的では(一人になった時の行動は)、というもの。
    前半は芝居芝居した感じが続く(そういう設定になっている)。
    但し、緑子の“不安”というのは自分にはあまり信じられない。
    「騙す、騙される」で事実と虚構の間をつなぐ謎めいた回路に入って行くのかと思ったら(そうではなかった)。
    頑張って書いているが現状はやや平板な印象。
    昔ながらの花道 + 可動居間でよかった。
    リアル系の一番大枠のセットはなかなかいい。群集シーンも迫力あるがややミスリードか。
  • 満足度★★★★

    仙台公演3日目
    2月10日(日)マチネ観賞。良い芝居を観ることができました。

    ネタバレBOX

    4人の登場人物それぞれの想いが舞台上でぶつかり合い、絡まり合い、時に離れてゆく。
    役者陣の”魅せる”技量もさるほどながら、群集を用いた心理的描写の”見せ方”も心地よい。
    まるで自分がその劇の中に吸い込まれたようで、それでいて時折突き放されるような「劇の中だけの世界」の展開。
    登場人物たちしか感じ得ない、当事者にしか理解できない心の葛藤、想い、言動。
    それら全てがうまい具合に溶け合い、馴染み、観ている者へ染み込んでいく。
    さながら、舞い落ちた雪が自分の皮膚に染み込むかのごとく。

    序盤、そして中盤と波に飲み込まれ、幾度も涙がこみ上げてきた。
    個人的には終盤が間延びしているように感じたが、ただそれは上演時間の長さというよりもむしろ自分の気持ちが冷めてしまったせいかもしれない。
    観る人によって”観る角度”が非常に異なる作品だろう。
  • 満足度★★★★

    仙台初日
    平日昼の回はお客さんが少ないと言いますが、1800円という価格設定のためか満員でした。
    初めての人でも比較的観やすいストーリー。自分の存在意義、何のために生きているのかという漠然とした不安、誰かに必要とされている存在への妬みと憧れ、どこかへ行ってしまいたい衝動・・・そんなものを感じる作品でした。舞台のつくりが素敵です。
    パンフは、デザインはいいものの、見づらいのが難点。ちゃんとした冊子にしても良かったと思います。

    ネタバレBOX

    以下、かなりのネタバレです!!そして長いです。

    【全体としては】
    期待度が高かったために、満足度は普通よりちょっと上くらい。
    役者さん達も、経験を重ねている人たちで、ちょっとしたハプニングがあっても慌てず対処し、安心して見れた。

    拍子木のような音は、好みによると思うが、いいアクセントになっていたと思う。でも、和っぽい音楽がちょっとマッチしていない場面も。
    雨の降る場面で、水が流れていたのに感動した!生の水の音を使ったことで、かなりリアルで心に残るシーンになったと思う。

    舞台美術が非常に綺麗に作られており、雪の積もった時の、冷たくて温かい微妙な感じがよく出ていた。


    【かさ】
    この話の重要なアイテムの一つ。
    群集が持っている傘の色合いに不満が残る!
    ちせの赤い傘を目立たせようとして、あまり派手にならないようにしたのかもしれないけど、冒頭や中間で傘の花が咲く場面で、全体の絵が暗くなってしまっていた。もう少し、色のメリハリとバランスが欲しかった。


    【みどりちゃん】
    共感する部分が多かったのが、結婚詐欺に騙されそうになるという役所の緑子。(漢字が合ってるかは不明・・・)
    「定規やはかりでキチンとはかったような人生」というセリフに、すごく胸が痛くなった。道に外れないで生きてきた自分が、何の為に生きているのかわからなくなる。自由に生きられる人を羨ましく思い、その生活に憧れる。

    そして、ちせを殺して自分が代わりに二人と旅をしようとする。
    でもそれは二人には受け入れられなくて、二人にとってちせがどんなに大事な存在か思い知らされる。

    この芝居で一番心にきたシーン。
    「うそのかずちゃんに抱かれるより、本当のかずちゃんに殺された方がいい」という緑子の言葉に、かずは土下座をしてちせを殺さないでと頼むところ。
    心のすれ違いというか、緑子の一方通行な気持ちが、虚しいというか切ないというか・・・。それだけ強いかずの想いを知ったら、もうどうしようもない感じが、辛いなぁと思った。

    ・・・そして、最後の最後に緑子に対しての救いがない?!
    3人は複雑な気持ちを抱えながらも、一つの結論を出したけど、緑子は、誰にも必要としてもらえず、代わりにもなれない。自殺しようとしたにもかかわらず、誰一人として緑子との「これから」を語っていなかった(と思う)。
    もしかしたら、3人が緑子を見捨てずにその場にいた、っていうのが救い?なのかもしれないけど、緑子に感情移入していた私としては、その扱いがちょっと不満。
    みどりちゃんには幸せになって欲しい。

    薬を飲んだ後の、倒れ方の綺麗さには感激!
    傘の向きも計算されており、はらりと倒れる姿は、雪の降る様子に似せたのではないかという印象を受けた。


    【タイトル】
    ミチユキ→「道」「雪」もしくは「道行き」?  キサラギ→「如月」?
    2月に公演をしているが、2月の要素はほとんど無かった?ような感じがする。
    雪に対する緑子の捉え方が印象的だった。
  • 満足度★★★★

    七ヶ浜で
    見てきました。

    ここではないところへ行きたい気持ち。
    それは春を待つような気持ちに似ていて。
    誰しもが探している“どこか”なんだと思いました。
    でも“どこか”なんてないんですよね。

    私好みのテーマでした。
    脚本家・鄭 義信さんが書くものと同じにおいを感じました。

    笑いもあり。面白い舞台です。

    ネタバレBOX

    三味線やなんだか懐かしい音楽で構成されている舞台。
    寒い冬を連想させるような感じでした。

    最初のシーンの林檎やいたるところに出てくる傘。
    小道具が彼らの状態・心情を表している作りも面白い。
    センスを感じました。

    登場人物、緑子が言っていた台詞。
    「嘘のあなたに抱かれるより、本当のあなたに殺されたほうがいい」
    ぐっときました。
    こんな胸にグサグサ刺さるような台詞がたくさんあります。

    そして役者さんが動く!動く!!
    中盤でもう、汗びっしょりになっている方も・・・!
    それだけ真剣に、躍動的に演じられています。

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