注文の多い!?料理店 公演情報 注文の多い!?料理店」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★

    愚かしさを感じた
    劇団側の意図している部分がいまひとつ理解できず。確かに出演者のレベルは高い。単調な部分が(多少の変化はあるが)長々続くのは、私のように単純なものには少々苦痛。しかし、こうして演じられたものを観ていると、文章で感じていたもの以外に、人と言うものの愚かしさを強く感じる。そういう説得力を感じさせる舞台ではあった。

  • 満足度★★★★

    もっとプッシュしてみたら
     折角、結構ラディカルなことやってるんだから、もっと、上手く表出してみたら、更に、高い評価を得られるのでは? エンタメ的な視点も武器になるにゃ。
     今作、可也特殊な公演形態を採っている。このことに注意を向けておかねばなるまい。少なくとも、作る側が呈示している条件は、観客が、劇団の寄こした三段重ねの容器に入った干し葡萄や、菓子、木の実を指示に従って食べることである。これは、基本的に観劇中の指示に従って為されることになる。これが、お約束である。無論、これらの食品にアレルギーのある観客は食べる必要は無いが、その旨、劇団側に伝えるようお願いが為されている。これが、通常の前説と決定的に異なる点なのだ。

    ネタバレBOX

     ところで、かつて、観客も、演劇の構成要素だとして一世を風靡した寺山修司の天井桟敷や、状況劇場の唐十郎らが居た。劇空間と日常空間の境界を曖昧にして何か非日常の世界に踏み込んだような擬似体験を仮構させる(天井桟敷)や水などを撥ね散らかして強制的に当事者に仕立て上げる唐十郎の状況劇場でも、ここ迄ラディカルに観客を劇に内包し得て居なかったのである。どういうことかと言うと、今作の主眼である「西洋」料理店は、様々な注文を客が店に対してつけるのではなく、店主が、様々な注文を客につけて、自らの好みに仕立て、供するように作られているのである。無論、店主が自ら、そのような下世話な命令を下す訳ではない。間には、執事のような役の者が居て、荒野を歩き疲れた大衆に対し、道を案内するのである。この道は、必ずしも大衆の望む所へ通じている訳ではないものの、一度、選んでしまえば、後戻りはできないものとアナウンスされ、従う者は、他の可能性が在るかないかなど、疑いもせぬ。阿保である。その愚かさ故に、彼らは、何の根拠もなしに、旗を振る者を先導者・水先案内人・リーダーと思い定め、道なき道を行き、涯無く思われる荒れ地を彷徨い歩くのだ。何の収穫も無く。そして、もう駄目だ、万事休すと思われた時、彼らは、夢のカケラを投げ与えられ、リーダーの用いる方便によって、最後の一歩を踏み出す。最早帰ることのできない地平へ。
     待っているのは、無論、主人のプレートである。そこに、先ほど買われた山鳥と合わされて、適当な野菜と共に供されるのである。店主(天守・天主、天子であっても良い)の待つ食卓へ! 
     かなり、寓意的に作られた舞台なので、どのように解釈しても構わない。自分の解釈は、以下の通りである。
     店主・天主・天子とは、国際原子力マフィア(アメリカ、英国、フランス等を中心とする西側核保有国とIAEA、エートス・プロジェクト、CORE、ICRP、WHO、FAO、安保理、これら、世界の有力機関に媚びを売る総てのメディア、国家、研究者・機関等々)。大衆とは我々、力なき者全員である。旗振り役は、核の軍門に下った総てのリーダーだ。ナイフとフォークは、プルトニウム239、ウラン238、セシウム137、ストロンチウム90、ヨウ素131等々の放射性核種である。これらを体内に取り込むと、ゲノムが破戒され、トンデモナイ遺伝的疾患が生じると考えられるが、核が関わると疑われる健康被害に関して、公的な公衆衛生に関しては、何ら権限や役割も持たないIAEAの従属的役割しか果たしていないWHOは、一切、その憲章に書かれている使命を果たしていない。(IAEAとWHOの間に交わされた1959年の協定を調べてみよ)
     マンハッタン計画に由る核汚染以来、まき散らされてきた死の灰や、放射性核種は、今や地球のありとあらゆる場所を汚染している。無論、汚染の酷いエリアとそうでもないエリアは存在するが、安全な閾値が知られていない物質を放出するテクノロジーは、制御されていないどころか、故意に制御していない、と言われても仕方のない原理的欠陥を孕んでいることは、小学生でも分かる理屈だ。
     そんな技術が、益々、蔓延しようとしている中で、我らが、天日干しの食物を食べること、最早、人間の技術によって甚だしく汚染された環境中に生育する総ての生き物から、我らが、生きてゆくのに必要な食物を得るということは、国際原子力村の認めていない内部被曝のリスクを伴うということである。
     この捕食行動を通して、食物連鎖のヒエラルキーをも示唆した今作で、我らが為政者に為し得ることは、我らの体内で更に濃縮されて為政者の食卓に上がり、我らの死によって、彼らの健康を少し害すること、だけなのだろう!

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