満足度★★★★
機械人間では暗闇に
劇団晴天…第5回せんがわ劇場演劇コンクールで観劇したのが最初であった。
さて、本公演はプロットに新鮮さはないが、限りなく人間に近い(感情を持つ)ロボットと人間の愛憎行為が分かり易く描かれていた。しかし、人間とロボットの本質的な違いの描き分けが、中途半端な感じだった。確かにロボットは、限定された使命・役割を持って製造されたことになっていたが、明確に描き切れていただろうか。また、人間は、ロボットに比べ自由な選択が出来る特徴があるらしい。見た感じでは、人間はロボットの持つ使命・役割に振り回される様相を呈していた。この芝居の視点は、人間側かロボット側かと言うことが明確でないため、何を主張したいのか分かり難い。人間またはロボットでもよいが、単に恋愛対象になり得るか否かでは、あまりに表層的すぎる。
限定された役割であれば、現代の人間社会でも存在するだろう。例えば就労形態など、差別・格差は社会問題になっていると思う。人間の感情の欠落は、社会を暗闇で覆ってしまうだろう。
どの視点から何を描きたいのかもっと明確にすれば、不条理感が際立ち深みが増し印象に残っただろう。脚本・演出は、テーマの明確さがあれば、今でも十分楽しめる。
今後の公演が更に充実したものになるよう期待しております。
満足度★★★★
女優さんがお綺麗でした
人型のロボットが普及しているSF世界が物語の舞台。
ロボットたちにあらゆる役割を奪われ、その中で人間が出来ることは何だろうと葛藤する登場人物たちが印象的でした。
率直に、序盤の無理矢理な勢いに少し面食らってしまいました。
ただ、物語の終焉に向かうにつれ、勢いが徐々に混沌さに変わっていき見入ってしまいました。
女優さんたちが皆お綺麗で、美しいお芝居でした。
満足度★★★★
ハラドキ
序盤、ハラハラドキドキであった。内容がいいからではない。悪過ぎたからである。非礼を覚悟でとも考えそうになった。幸い、それは杞憂に終わったが。これは、キャスティングと演出、そして、月子を演じた女優の演技が、この中では光っていたから持ちこたえ得た、ということである。
満足度★★★★
予想外
フライヤーに釣られて観にいってきました。お初です。フライヤーの雰囲気そのままのセットに、ツワモノ揃いの女性陣。そして感情の流れ、その受けの上手い脚本(未来設定はもう少し練りこんだほうがいいかも!?)。台詞が上手い!!曖昧ではなく、ストレートな台詞が粋の良い女優達から発せられる。外見同じで感情があり、自分の思考があるロボット・・・・人を愛し愛されるロボット、彼女を人としてはいけないのだろうか?そんな思いで観ていた。ストーリーは感動的だったが、こんな未来が来たら・・・いまに純生の人間はレアで高く売れる時代が来てしまうんじゃないのか?自分達の作り出したクローンやロボットの愛玩動物に成り下がるんじゃないかと、想像と科学の進化に怖いものを感じる。どうして未来物には明るい未来が少ないのだろう。この舞台は未来に想いを繋ぐ終わり方にはなっていたけど・・・。
満足度★★★★
アイデンティティとは
SFということですが、ロボットの女優やダンサーがいる以外現代と違わない世界。しかし女優さんが美人ばかりなのでロボット設定が生きる。切ない、いいお話しでした。女優なんて、ロボットにさせるには一番遠いものと思いきや、美人で、嫌味で、感情豊かでバッチリじゃないですか。それでも、感情表現には人間の俳優が必要ですと。映画監督が語る演技論、「全部言っちまったじゃないか!」が(笑)。主役の娘とチャラ男の記者さんが抜擢にいい。
満足度★★★★★
心を考える
メッセージ性が高いので、毎回観終わると、
しばらく思考する時間になります。
若者たちは、何を訴えたかったのか!
一緒に行った友人が、「初心に戻って、自分もがんばりたい!」
と言っていました。そんな気持ちにさせてくれた作品でした。