本間さんはころばない 公演情報 本間さんはころばない」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.9
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★★

    面白い!
    脚本はわかり易く、演出は丁寧で、それに応えた演技は見応えがあった。また、舞台セットは随分と造り込んでいた。
    さて、水難事故を通して救助された本人と救助し命を落とした人の遺族が向き合ったことで明らかになった事実・真実は…。
    人は色々な側面を持っており、だから一概に決めることが出来ない。そんな当たり前の事だが、改めて感じ入った。
    登場人物は、立場による建前・本音をしっかり表現し、人間臭さを見せることで観客の共感を誘う。この流れとテンポの良さが心地よい。
    そして内容は、日常生活に近いところを描くが、その心情や懊悩が見事に表現されていた。とても秀逸な芝居だと思う。
    次回公演も期待しております。

    ネタバレBOX

    真実は藪の中。
    救助された本人曰わく、実は本を万引きし、捕まらないために川へ入った。それを追った方は、足を滑らし事故死したと。
    一方、遺族からは父親は、日頃川は危険である旨話していた。本当に助けようと川へ入ったと(助け舟的な台詞かも)。
    どちらにしても「命」は大切にと言うことだろう。
  • 満足度★★★★★

    黙って。
    男は黙って事を成す。頑固な親父でしたがあったかい感じでしたね。今回は子供がテーマ。感受性が強い子供のころの出来事はトラウマになることが多いですね。その問題をテーマにしたいい作品だったと思います。俳優さんたちもいいキャストだったと思います。

  • 満足度★★★★★

    あるよねー!
    身近な所に潜む小さい黒い影を掘り起し世に問う九十九ジャンクション。
    次から次へと新展開するので最後まで目が離せない。
    現実は一言では片づけられないことが良く解る。
    役者陣の演技も自然でよい。
    ただ、私の感覚からすると少しスロー過ぎる場面が所々にあり。
    舞台セットも素晴らしい。

    ※本間さん役の深見さんは美しいです。

    ネタバレBOX

    ちょっと気になった事は雨戸は普通外から外せないのでは・・・。

  • 満足度★★★★★

    傑作
    傑作

  • 満足度★★★★★

    しみじみと観れます
    まずは、よくできた作品だということを伝えたいです。
    世の中の出来事は、それを見る角度によって評価が変わるものですね。
    誰でも体験し、知っているはずの事を改めて提示してくれます。

    押し付けがましくなく、しかも丁寧な語り掛けは秀逸です。
    昨今の傾向の一方的な展開(それを芝居のスピードと勘違いしている例の多さには辟易します)を拒んだ手法に好感をもてます。

    突き詰めれば「善」と「悪」がどうやって決められるのか、そんな奥深いテーマが骨太に内包されています。

    演者たちにも非常に好感が持てます。
    吉田君の正義感がもっと青い感じで演じられたら良かったかな?多少屈折が勝っていたような…。

    とにかく、お薦めの作品です!

  • 満足度★★★★

    なかなか見事なストーリー展開でした
    全ての登場人物の行動に合点のゆく舞台でありましたが、
    前半の話の運びでちょっと眠気が生じたなぁと思った1時間40分。

  • 満足度★★★★★

    過去のこと、現在のこと
    一つの言葉におやっと思いました。

    ネタバレBOX

    名ばかり古書店の店頭で、運動会で使う被り物のダルマを作りながら、過去の人命救助の真相や、少年野球チームを巡る現在の揉め事の内容が明らかになっていく話。地味な背景の中でのダルマは絵的に綺麗でした。

    溺れかけた子供を助けて死んだ親の子供はそういうシーンに遭遇したら当然の如く人を助けなくてはいけないというプレッシャーがあって川に近付きたくないとの思いがあったということを聞いて物凄く納得しました。人命救助された子供にも、同じようなシーンに遭遇したら助けなくてはいけないというプレッシャーがあってやはり川に近付きたくないと考えていたことも知り、改めて得心し、いずれのケースも想像力を巡らすと分かるはずなのにこれまで気が付かなかったことを恥じました。

    伏線が効果的でした。水泳の後のボーリングで一気に疑惑が生じました。天野古書店の主人が、万引きして逃げて向こう岸に渡ろうとした三木少年を追い掛けて川に流されたことが明らかになりましたが、少年が突き飛ばしたりしなかったことだけは幸いでした。

    自分の万引きが原因で死なせたと思い苦しんできた三木でしたが、天野から父は三ヶ月に一回、川に近づくなと言っていたということを告げられました。最初は万引き犯を追い掛けていたとしても、途中からは川に入るなとの趣旨で追い掛けたのでしょう。やはり人命のことを考えていた主人だと思うと、助けた側の息子にとっても、助けられた少年にとっても多少は癒されます。

    少年野球の監督をしていて、多くの父兄からチームを私物化していると批判されている天野ですが、前の監督から性的虐待を受けていた子供に野球の面白さを教えたいという思いがあることや、四番打者をひいきにしていると批判されていることも、四番までのクリーンナップと、五、六、七番のダブルクリーンナップの効果故に勝っているのも事実のようで、色々な面で真相が明らかになる奥深いストーリーでした。
  • 満足度★★★★★

    人間という生き物
    九十九ジャンクションという演劇ユニットで5年間限定、と銘打っている。大竹 周作と原田 大輔のユニットだ。円や民藝が協力している。ところで、これだけの作品作るなら5年と言わず続けて欲しい。

    ネタバレBOX

     タイトルから考えれば、転ぶ、転ばないの大人の意味をどう解釈するかである。初日を拝見したばかりなのでネタバレは余りしないでおくが、シナリオの出来が良い。良く練ってある。そして、演出のセンスが抜群である。中盤から、かなりシリアスな展開を見せるのだが、携帯電話の着信音をベストタイミングで鳴らしたり、その着信音が何とも言えぬユーモラスなものだったり、笑いの要点を良く捉まえて、瞬間で深刻な空気をひっくり返す手際は大したものである。無論、役者の演技も良い。自分は、特に天野役の大竹 周作の演技が気に入った。人生の機微を知った大人が楽しめる内容である。

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