満足度★★★★
Bキャストを拝見
江戸時代、初夏、六月朔日、将軍家に加賀の氷を献上する習わしがあった。その年の将軍の無病息災、幕府の安泰を祈願するという行事である。その為、加賀で冬の間から氷室に収めて安置していた氷を4日間かけて江戸迄運び、将軍に食べて貰うのである。加賀藩の名誉の掛かった重大な行事であるから、当然、運ぶ人間も選りすぐりの脚自慢。報酬も通常の三倍だが、しくじれば仕置きが待っているという厳しいものであった。舞台は四代将軍、家綱の治世である。
満足度★★★
キラキラ光る石になる素材
加賀の氷を江戸の将軍に献上する事に命をかけた飛脚衆の話・・・ と これだけを頭に入れて。正直 名前と顔が一致する役者さんが2人だけ…と言う状態での観劇(^_^;)
脚演の中尾さんの作品は以前 観ているので、その点では安心と言うより期待大でした。
1人1人が 少し熱過ぎる位の演技で、もう少し抑えても…って言う所を客演陣が しっかりと理解した上で出過ぎない フォローをしていて、とても 纏まりが有って良かったです(*^_^*)
何だか楽し気で熱のこもった 若い人達の公演を観るのも また イイですね
と言っても私が知らないだけで、既に色んな場所で活躍されてるのかも知れませんが…
プロデューサー自ら 客出しの列に並ばれ、客の1人1人に礼を言いながら送り出してる姿に 驚きつつも 気持ち良く帰途につけました
満足度★★★★
走れ、飛脚!
将軍への氷献上を阻止する理由が弱すぎる。
それ以外は上手く話ができていて面白かった。
髪型や足元までに気をくばった衣装はとても良かったです。
満足度★★★★
爆発力
始まってしばらくは“今日は外したかも!?”と思った。演出に特徴がなく、出演者のレベルにはムラが有り、濃いキャラ同士が浮いている感じで、台詞と台詞が繋がっていない気がした。互いの間に隙間があるような感じ。ストーリーも設定甘い。
しかし、ラストにいくに連れ、出演者の芝居がどんどん爆発していくような感じを受けた。出だしとは違って表情もイキイキし始めた。更にさっきまで繋がっていない台詞がイイ感じに流れ始めたように感じた。気づけばなんとなくジーンと目頭が熱くなっていた。いいものを持っている劇団だと思う。これからの成長に期待したい。
満足度★★★★
時代劇エンターテイメント…面白い!
Aキャスト観劇。
加賀の”氷”を江戸・将軍家へ献上するための飛脚衆の物語。プロットの時代考証はしているだろうが、些細なことに捉われず、時代劇エンターテイメントとして楽しんだ。ハラハラ・ドキドキ感を出す、その効果的な演出は時間制限を設けること。本作は、4日間で江戸までという制約に妨害が入るという娯楽の王道のような作りである。当然、結果は…。
また、キャストは総じて若く、その躍動感あふれる演技は好感が持てる。
さて、作・演出の中尾知代氏は「沈没のしらぬゐ」において2012年池袋演劇祭・豊島区町会連合会長賞を受賞しており、若手ながら”力”のある戯作者だと思っている。それだけに、もう少し社会性を持たせたら、という勝手な期待を持った。例えば、江戸時代の氷は貴重なもの。江戸に運ぶまでに滴り落ちる氷水を庶民はすくったという話まである。貧しい市井の人たちの目線での場面を取り入れ、将軍の政(まつりごと)に絡めたら、もっと深みのある芝居になったと思う。
さらなる高みを目指した公演を期待しております。