満足度★★★★★
庶民への静かなエール
だいぶ時間が経ってしまいましたが、感想を記します。
まだ貧しかった頃の日本というものを知っている世代から見ると、大変懐かしさを覚える舞台でした。
今から考えれば苦しい毎日だったはずなのに、笑っていた大人たちのことを思い出します。
最後の、本当にラストの瞬間、何故か涙が出ました。
彼らかつての大人たちに、ああ、そんな幸福を降らせてやりたかったな、とそう思ったのです。
そしてまた、じわじわと格差の広がる現代でも、したたかであろうじゃないか、手を取り合って!そんな思いも感じました。
お芝居というのは、本当に凄いものです。
良い舞台は、単純に物語を描くだけではなくて、奥行きのある空間の中に、時空を超えた何かが見えてきます。
ありがとうございました。次回の作品にも期待しています。