満足度★★★
赤ちゃん、エゴちゃん
前回も精子と卵子か?みたいなフライヤーを作っていたので気になっていたんだけど、
今回はまさに不妊治療の舞台だった。
女子の心の穴は子供で埋まるの…?埋まらないの…?
正直、グリッとひねった脚本ではない。でも面白いし目が離せないのは不妊治療自体がそういうものだから。
ただ頑張ってる、必死に生きてるだけなのに、傍目には滑稽だったり同情をかったり。
生物としてただ欲しかった機能なのに欠けてる悲しさ、可笑しさ。
じゃあ何のために私は生まれたんだろう?
生き甲斐が見つかる人も見つからない人もいる。
見つからない人でも残されている最後の砦(人生の保険みたいなやつ)、生殖機能…がない。もう笑うしかないよね。
だって人間だからさ、泣いて、笑うしか、残されてないんだよ。
でももし授かったら?
今度は笑えない現実がやってくる。
出生前診断で判る障害、親としての責任、痛み、重圧、忍耐、後悔…
生めても生めなくても、人はエゴまみれで、エゴに苦しめられて生きてるんだなぁと
じゃあエゴの塊が子供?天使のような顔で笑うのに?
そんなことを観劇中一人でぐるぐるぐるぐる考えてました。
満足度★★★★★
心に響く
子供を授かりたい想いの強さが響く熱演をみせて頂きました。
職場の部下や同僚で40代前後の女性の出産が毎年のようにあり、待遇には考慮しているつもりでも、苦労まで分かりませんでした。
晩婚化が進んでいるので、子供をつくる年齢も高齢化して、命がけになることもあるようで、医者から母体に危険が伴うこと、なんとか授かった子供に障害が伴う確率の高さを聞かされ、怯えながらも子供を抱くことを目指している。
舞台では、赤裸々に苦労が演じられ、学ぶことが多かったです。
満足度★★★★★
辛かったです
内容がまさに自分と重なり、生まれてきた命を改めて奇跡だなと思いました。役者の皆さんが迫真の演技でぐいぐい吸い込まれ、不妊治療の現場では何が起こっているのか考えさせられます。子供を生める可能性を持つ女性に僕は嫉妬します。すばらしい舞台を観させてもらいました。
満足度★★★★★
考えたこともなかった・・・
こういう重たい内容だとは、全く思ってもいませんでした。
確かに、観た後でフライヤーを改めて見なおしてみると・・・納得。
私自身にとってあまり身近でない題材だったので、今まで考えたこともなかったのですが、とてもショックでした。
もちろん、不妊で悩んでいる方々がいるということは知っていますが、そのことに偏見を持ったり、ましてや、劇中の施設に対して「出て行け」などといった行動を起こすといった感覚は、全く理解し難いものでした。
いかに自分が、普通に子どもを産んで、普通に育ててきたのか・・・。
それが、アタリマエのこととして生活してきたのか・・・。
いろいろな選択の場面で、思わず、涙がこぼれたり、顔をしかめてしまったり、グサグサと刺さりました。
考える機会を与えて下さった東京マハロさんに感謝致します。
満足度★★★★★
20代で結婚して、子供を産むことが当たり前だと思っていたあの頃
中学時代、家庭科の授業で“10組に1組のカップルは不妊”だと聞き、
子供を産むことを当たり前に考えていた自分にとって、大きな衝撃だった。
自分の親や友達の親は、もちろん、子供を産んだ人で(養子ということもあり得るけれど)、子供を産むことは自然なことだと思っていた。
学校の先生や習いごとの先生、両親の友達や兄弟のなかには結婚していない人、結婚していても子供がいない人がいて、「なんでだろう」と思った。それだけ、結婚して子供を産むことは当たり前なことだと思っていたことを思い出した。
昨日観劇したこちらの作品、東京マハロ「女子穴」は、
不妊治療を行う人たちのお話。
偶然にも都議会でのセクハラやじ発言が問題になったこのタイミングで、
「女性とは」「子供を産むとは」ということについて、
自分の考え、世間の考えを感じることができた貴重な機会となりました。
内容は、とてもグサグサと刺さり、自分もこの手の話で身につまされる年齢になったのねとなんだか感慨深くなりました。