ゴーストシティ 公演情報 ゴーストシティ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★★

    様々な喪失
    語りかける事にこだわった演出は居心地良いし楽しいしドキドキした。語られるエピソードは大小さまざまだけど深い喪失があるなぁ。今はもう無いものへの思いがジリジリ来てヤバイ。

    ネタバレBOX

    あの、照明とゴゴゴゴの音、しばらく余韻続きそうだ。上演中、なんどか俳優さんから話し掛けられて幸せ。ドキドキして、キョドってしまったけど。

    みんな、一斉に同じ瞬間に死んでしまったのかなぁ。

    でも、例えば今は亡くなってしまった娘を思う父親とか、戦争で仲間を皆亡くした認知症の老人とか、別れ話を切り出されて地球に生命が誕生して人類が今日まで進化した奇跡を持ち出して彼氏を引き止めるとか様々なエピソードがあって。
    『昔あった、もしくは今はある』ものが、無くなる。それは、信頼であったり、生命だったり、言葉だったり様々だけど。そうした無くしてしまうものへの思いが浮かび上がるんだなと思いました。

    『ここからは山が見える』の時も刺激的だったけど、明らかに観客を意識して、語り掛ける手法はすごく直接的で強い演劇体験になるし、作品自体の印象も多面的になるように思います。個人的には全然長くなかったし、身構えて見なくてもジワジワ染みてくる居心地の良い作品でした。
  • 満足度★★

    不満
    不満

    ネタバレBOX

    どうしてこの戯曲を選んだのか?
    数々のエピソード集は一体何だったのか?
    この話の魅力的なところは何?

    観劇中に物語の魅力を少しづつ感じなくなると上記の事を考えながら観てしまうのだが、一向に何も分からないまま、いやそれすら提示されないまま終わってしまった。そこに観客が何も見いだせないと退屈というい言葉で浮かんできてしまう。それは自身の感性の無さなのか?と自問自答してしまうが、それは明らかに違う。今作は失敗作であると思う。

    でも李そじんという女優は良かった。
  • そういうものだと思えば見られる
    とにかく長く感じた・・・ということが
    諸氏にはどういうことかおわかりであろう。

    ネタバレBOX

    だらだらと続くオムニバスが長すぎた。
    翻訳劇と言うことで
    ある意味、イギリス的な正当な演劇なのかもしれない。

    だが、半数は途中で寝てしまうほど
    流すくる必要はない。
    あえてカットする勇気が欲しかった。
  • 満足度★★★★

    24時
    まわりっくどい告白と、盗人に追い銭みたいなのが面白かったです。

    ネタバレBOX

    ウェールズの首都カーディフにおける様々な住人の日常の一コマが20数景。

    最初、別々の話が20余あるとも知らず、繋がりがあるのかと思いながら見ていました。因みに原作は25のシーンですが、今回は20余とのことでした。それぞれのシーンが始まる度に副題と番号があり、途中でようやく番号が降順になっていることに気付きました。そして、シーンの最後は光量が下がり、ゴゴゴゴーと地鳴りのような音が響き、何かが起こったことを暗示していました。

    第一次世界大戦の回想をする人もいれば薬物を買っている人もいて、同日同時刻では無いとは思いましたが、みんなに共通した地鳴りのような音から、市民全員が一瞬で死んだポンペイの火山噴火のような災害が起きたのかと思いました。

    それぞれの人が苦痛を感じたらしいのですが、いったい何だったのでしょう。そして、ゴーストシティと言うくらいですから、みんなが普通の日常や良くない日常を過ごしながら一瞬にして死んだこと自体は間違いないと思うのですが、本当にそうなのか良く分かりませんでした。
  • 満足度★★★

    スナップショット
    面白い。140分。

    ネタバレBOX

    L字な客席挟み込みの舞台。演者が色々動くので見にくいことがないのがいい。
    二十数編の小作品群というのか。つながりあったのかもしれないけど、ちょっとボリュームがあるかなと。もうちょい時間的にコンパクトなのが良かったな。客側に半カラミな演出とか、ちょこちょこユニークなとこもあるのも○。ゆるめに刺激的な印象。

    役者はみんな達者だった。

    宇宙の話から復縁を迫るキテレツな女の子(菊池佳南)のは率直に面白い。相手の伊藤毅?のリアクションとの相性もいい。伊藤のパンク話も好きかな。
  • 満足度★★★

    8人の役者の語り芸を満喫
    作者のギャリー・オーウェンとは何者なのか?
    本作はいつ頃、どんな経緯で書かれ、どんな様態で上演され、本国の観客にどう受け止められたのか?
    …といった背景を知りたくて出がけに急いでネット調べをするも有益な情報は得られず、ほとんど予備知識のないままに観劇。
    それでも結構楽しめました。

    案内文には、「都会に生きる人々の“25”の確かな声によって綴られた、とある街のスナップショット集」との記述。
    8人の役者が独白スタイルで届けるこの“声”が実際に街で拾われたものなのか、作者の創作によるものなのか、よく分かりませんでしたが、大なり小なり何らかの憂いを抱える街の人たちに役者たちが扮し、それぞれの身の上を抑揚豊かな口ぶりと動きで伝える一人芝居には役者の持ち味が色濃く染み出し、こんな言い方はナンですが、「役者図鑑」的な面白さがありました。
    また、境涯の断片を切り取った“語り”の数々は、全てが言い尽くされていない分、想像力をかきたて、各人のバックボーンに思いを馳せる楽しさが。

    それぞれの語りが相互につながっているような、そうでもないような、その微妙な感じも良かった。

    なお、太田宏さんによる前説によれば、
    作者はイギリスの人なんだそう。

    上演時間は約140分。長丁場ではありましたが、刺激的なひとときでした。

    ネタバレBOX

    ある女優演じる若い娘が、自分からの愛情に相応の愛で報いてくれないカレシに苛立ち、男女が付き合うということがどれだけ奇跡的で尊いことかを宇宙論から説き起こして熱弁するパフォーマンスが役者の力演も手伝い、とても楽しかったです。

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