浄罪、もしくは余りに強欲な寄生木 公演情報 浄罪、もしくは余りに強欲な寄生木」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★

    鑑賞日2014/08/31 (日)

    今月、予定外にリピートになった舞台です。
    30日の夜に観て、24時間置かずに今日(31日)のお昼にもう一度!(後はネタバレboxにて)

    ネタバレBOX

    北欧神話の主神オーディンの子・バルドル。光の神である彼は、母フリッグ、恋人のナンナを初め、世界中の誰からも愛される存在だった。しかし、そんなバルドル自身が心穏やかにいられるのは、無垢な精神のまま成長した寄生木(ヤドリギ)の精?のもとで過ごすときだけだった。
    ある日、悪夢にうなされるバルドル。心配したフリッグは、世界中の全てのものにバルドルに危害を加えぬよう誓わせた。無力・無害と思われたヤドリギを除いて…。

    バルドルの弟ヘズ。何故か記憶を失ったまま、囚われの身。
    邪神ロキの手引きで、監獄から解き放たれるも、行く当てもなく、ただ彷徨(さまよ)うばかり。だが、少女ヴァーリとの出逢いをきっかけに、ヘズの前にも、ようやく光が射し込めた、かにみえたのだが…

    この芝居のモチーフは、いわゆる「バルドルの夢」という、北欧神話では有名なエピソード。ところが、このエピソードを知っているオイラでも、お話の展開、途中まで捕捉困難な場面がありました。他にも色々と考えるところがあって、こりゃ、おかわりしなくちゃ!と思ったのが、今回のリピート観劇。でぇ、日曜のお昼、再度、端から拝見したうえでの感想は…

    【感想・その1】
    ヤドリギ役の山田佳奈さんの演技が抜きん出ている!確かに、山田さん、技術のある方なんですが、それだけでなく、他の出演者が緩急に乏しい・一本調子のセリフを(役者本人の考え? 演出の指示?)繰り出しているせいで、彼女の静的演技が際立って、観客の目には映っていたようです。

    【感想・その2】
    観客席の後方で、時折、役者が演じてみせるパントマイム(☜他の方の感想より)、観客には理解不能…というより、途中まで気づかれもしなかった模様。もっと広い会場で、観客の目前で披露したならば、意味合い、ないしは、雰囲気、察してもらえたのでは?

    【感想・その3】
    北欧神話に関しては、劇の冒頭、「語り手」による説明があったのですが、それも含めて、バルドル・ヘズ兄弟のことや、恋人ナンナ(☜実は二重人格)に関してなど、パンフレットに文章で記載された方が良かったかも?
    決して馴染みのあるとは言えない話。観客の層も様々なので、どのレベルをターゲットにするのかは難しいとは思いますが、今後の動員を勘案なされるのであれば、もっと親切に!と願わずにはいられません。

    【最後に】
    脚本・演出の方が、この芝居に、いかに心を砕いておられるのか、薄らとですが、気づかされました。正直言うと、初回は席を蹴って!の気分だったのですが、再び(初回とはトイ面とはいえ)客席に腰を降ろしたところをみると、細かいところに目をつむれば、どうやら手の合う傾向のお芝居のようでした。次回作に期待いたします。
  • 満足度★★

    変形舞台でよかった
    脚本・演出共に、あまり演劇でやる意義を感じませんでした。
    主に台詞を聞かせるつくりだったと思います。でも目は見るものを探してしまうので、変形舞台―役者が特に動かなくても、立ち位置を追うだけで視点が変わる―のは、ありがたかったです。

    全体に強い言葉(あまりにも、とか、狂いそうな程、とか)が多いのですが、言葉に役者が足りていない感じが気になりました。
    その中で、ヤドリギ役の山田佳奈さんの言葉には、中身が伴っているように感じ好感を持ちました。

  • 満足度★★★★

    神話世界
    学生の頃民俗学を専攻し、昔話、民間伝承を学ぶ内、海外の神話にも共通点が有る事に気付き、ヨーロッパ方面の神話をいくつか探して読んでみたが、キリスト教以前の多神教の神々はとても人間臭く、人間界の極近くに住んでいた。
    そんな時代の北欧神話に題材を求めるあたりは、犬井ねここさんは人間が愛おしい存在なんだろうなと思います。
    舞台は時間軸が目まぐるしく変化する為初見の時は、追付けず若干混乱してしまった処も有りましたが、幸い2回観劇出来たので、理解は深まったかと思っています。

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