厭劇入門 公演情報 厭劇入門」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★

    放電家族「厭劇入門」観ました
     出演中のクセックACT『ラッパチーニの娘』、三日目昼公演後に観に行きました。(去年も同じパターン)



     演劇の裏側(いわゆる「楽屋ネタ」として軽視され、「やってはいけない」と言われる)を題材にした、若い演劇関係者ほど観ていて嫌になるであろう話。
     演劇の好きも嫌いも強く持つ、天野さんならでは。

     そこへ日本神話の構造を絡めたり、笑いやダンスを散りばめたりして、彼の苦い血と肉を食べやすく料理した演出(配役にも仕掛けが)。


     人はなぜ演劇をやるのか、なぜ始めたのか、なぜ続けるのか。
     演劇の裏側を見て、人は何を考えるのか。

     一筋の光すら与えないからこそ、身につまされる切実さ、誠実さが感じられる。(一般のお客さんは、やっぱり光がほしいみたいだけど)
     どうしようもない現実に嘘はつけないけど、それを直視した上で、こうして見世物にはできる。
     自分の生身を切り刻んで見せる強さ。



     演劇に対して抗い続け、演劇と共に歩み続ける人生が生み出す舞台。

     おそらく来年も私は、クセック公演後に放電家族を観に行くことでしょう。
     そして、天野さんはまた、ぬるい人々から怖がられることでしょう。。。

  • 満足度★★★★★

    内輪ウケと一般人ウケの絶妙なバランス
    舞台演劇を観るようになって日が浅いですが、薄々感じていたこの業界(?)への印象が見事にネタになって現れた、私にとってはタイムリーな作品でした。内輪ウケかと思いきや、工夫を凝らした演出や役者さんのノリで、部外者(?)にも大変楽しめる作りになっていましたね。

    部外者の観察眼もちゃんとお持ちの感性と、包み隠さぬ当事者の本音が、うまくバランスしてまし、勢いだけで良しとしない、また勢いを逆手にとった演出(脚本?)にも好感が持てました。

    楽しかったです。こちらの劇団、また観にきたいと思いました。

    ネタバレBOX

    当事者の方たちにはきっと切実な話なのだろうな~と思いつつ、最後(最期?)に救いが無かった点のみ微妙。
    笑いに昇華しきれなかったのは、現実を見据えた意図したものなのですかね・・・

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