満足度★★★★
気軽に見られる小品集としては面白かった
アレッシオ・シルヴェストリンの作品は初見。思ったよりもクラシックよりで見やすかった。目玉のテューズリーは「火の鳥」が良いように感じたが振り付けと音が一部合ってなかったような…振り付けの方に会わせて音を取り直してくれらば良かったのにとそこだけが残念。
満足度★★★
バラエティーに富んだ4作品
実力のあるダンサー達によってタイプの異なる4作品が上演され、ダンスの様々な魅力が感じられる公演でした。
『Opus 131』(振付:アレッシオ・シルヴェストリン)
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲に乗せて踊る抽象バレエで、ネイビーのシンプルなチュチュを着たダンサー達が幾何学的に踊る、スタイリッシュな作品でした。基本的にはクラシックな感じの振付ですが、重心の移動の仕方や動きの組み合わせ方によって現代的な雰囲気がありました。照明の変化もあまり無くてメリハリが弱く、少々長さを感じました。
『マノン』より寝室のパ・ド・ドゥ(振付:ケネス・マクミラン)
ロバート・テューズリーさんと酒井はなさんによる愛の喜びに満ちた情感豊かなダンスでした。動きの切れが良く、リフトや相手に飛び込むのがスパッと決まるのが気持ち良かったです。マイムや表情といった演技的な面も魅力的でした。短い演目ながら、ちゃんとしたセットがあったのも良かったです。
『HAGOROMO』(振付:森山開次)
能楽師の津村禮次郎さん、ガムラン音楽のデワ・アリットさんとのコラボレーションによる能の『羽衣』をアレンジした作品で、調和を乱すことなくそれぞれの存在感が現れていて、神秘的な美しさを感じました。白と黒、光と闇の対比が静謐な雰囲気の中で描かれていました。小道具として用いられた薄い布がまるで生きている様に宙を漂う姿が印象的でした。
『火の鳥のパ・ド・ドゥ』(振付:マルコ・ゲッケ)
再びロバート・テューズリーさんと酒井はなさんによるダンスで、男女とも同じ動きをして役柄を感じさせずドラマ性の無い振り付けにも関わらず、とてもドラマティックに感じられる不思議な作品でした。痙攣的な動きが多用されていてポーズも妙なのですが、美しかったです。この振付家の作品は今回初めて観たのですが、他の作品も観てみたくなりました。
満足度★★★★
4作
上演時間2時間、休憩1回。Opus131:さすが金田あゆ子はクラシックな振り付けでもコンテンポラリーになっていた。作品には長さを感じてしまった。マノン:ベテランの表現が素晴らしい。HAGOROMO:最も気に入った。ふと感じる静寂がたまらない。火の鳥:鳥類的な動きが面白い。小さい表現があるので間近で観たい。公演のトリとしては物足りない。