一緒にいれば敵なし 公演情報 一緒にいれば敵なし」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
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  • 満足度★★★★

    企画力高し
     パセリス+めがね堂+ファルスシアター+Niceplan都合4団体による対バン公演、無論、オムニバス形式である。別に起承転結を狙ったわけではないだろう。唯、この企画の立て方自体が、様々に観客を刺激する、そうではないか? (4団体総てが出る日時の回を拝見)

    ネタバレBOX

     小劇場での上演時間は、凡そ、2時間。椅子やスペース、訴えたいことを充分に伝える為に必要な分量から、また、観客の集中力の持続可能性からこのくらいの公演が多い。4団体が出演しても、この原則は、基本的に変わらない。従って、各団体に許されるのは、30分。
     30分で、舞台装置や場面転換がスムースに行われ、次の劇団が過不足なく気分一新した舞台を勤められるようにバトンタッチしなければならない。無論、交代時には、暗転するから、明転した際には場見していた通りの位置取りで控えていなければならない。役者には基本中の基本と笑われるかも知れないが、真っ暗な中で、良く間違いない位置取りをする、と観客の多くは内心感心しているのではあるまいか? 
     まあ、ざっと挙げただけでも以上のような気配りやら何やらが、必要なのが、舞台芸術なのだ。これらの要求にキチンと応える為には、裏回りに余裕の在るスペースが欲しいのだが、小劇場に、そんな余裕を要求する方が、酷という場合も多々ある。だから、舞台道具は、可能な限りシンプルで抽象性に富み、何にでも見える、何にでも使える形態やサイズでなければならない。同時に、ユニットとして単体でも使え、組めば応用が効くというものが良い。今回、このような意味で、用いられたのは、直方体の蓋が開く箱である。これなら椅子にも机にもなる。組めば更に様々に用いられる。移動や構築が楽であるからスピーディーな場面転換や展開にも対応が効く。想像力の助けを借りれば、そこに何が表されているかの類推も容易である等々様々な利点がある。無論、劇団の持ち物である場合には、遠距離の移動も楽だから、余計な手間が掛からない。これくらいにしておこう。ざっと挙げただけでも、これだけのことが、演劇上演の前提となる。而もタイムスケジュールは決まっているから、基本的には動かせない。客入れ迄に裏回りは、スタンバイできていなければならない。だから、段取りが必要で、段取りがしっかりできれば、作業の半分は片付いたと言っても過言ではないのである。段取りとは、論理である。時間・空間と人の動きをマッチングさせる技術と言っても良いかも知れぬ。
     各団体とも作品の上演時間が限られる為、劇団の特徴を凝縮したようなエッジの利いた作品を出している。劇場のキャパや裏回りの関係で舞台上で用いられる道具類も殆ど共有、無駄が省かれ、或る程度の抽象度を保って何にでもなり、何にでも見えることが必要な為、シナリオ、演技、演出と照明や音響は、かなり微妙な調整をしつつ、コラボレイトしなければならないが、役者達は、素をキチンと守って奇を衒うようなことがなく、バランス感覚に優れた浅海氏の演出で極めて自然でありながらエッジの利いた作品群に仕上がっている。音楽も邪魔にならないように雰囲気を盛り上げ、照明は照らし出す対象に適確に当たることで、照明自体の呼吸が聞こえるような感覚を持った。
     作品配列に於いても、一作目に、作家、ライター、編集者間での締め切り間際の慌しく緊迫感に満ちたスッタモンダを見事な落ちとエスプリの利いたシニックな笑いを鏤めた佳作で引きずり込み、二話では、OLと占い師の二人芝居で、この国の悪弊、建前社会と本音の矛盾を対決させず、結果、何時まで経っても進歩のない社会の遣る瀬なさを、哲学の欠如と取り、逆手にとって文明批評と言っても良いような、自らの頭で考えられた知恵によって腑分けしてゆくような作品に結晶化した。第三話では、観客を一旦ファルスの世界に遊ばせて凝りをほぐし、四話に流して行く。当然、ファルスは継承しつつ、人生の機微を造物主に語らせるのだが、神は一人ではなく三人。総て女神で合議制を採って多数決でことを決めていることが面白いだけでなく、三は、弁証法を示唆している点も興味深い。
     ところで、神々の最後の科白が揮っている。「最近の人間は、俯いて画面ばかり覘き込むようになって面白くない。滅ぼしてしまおうか」と判断したり、更に面白い被造物を作ればよい、と考えていることが示されていることで、地球上の現在の支配者であるヒトに対する極めて真っ当な意見がさりげなく盛られている点も良い。
  • 満足度★★★★

    【スペシャルステージ】観劇
    どの劇団も、ま、気が利いていました。

    ネタバレBOX

    めがね堂 『机上の空論』  作家志願者でもある文字起こし者の身に起こったちょっと不思議な話。

    アイデアの浮かばない大作家さんでも、パクリネタとしての新人作家の作品にツッコミを入れることはできます。テープで聞いているはずなのに、編集者が電話を掛けると文字起こし者の電話が鳴るところがいい感じでした。

    NICEPLAN 『オカルトちゃん(仮)』  占い師と客の話。  

    占い師と客の立場が逆転するところなどは面白かったです。実は占い師は神様で、彼女の夢を実現させるために背中を押してあげたというハートフルな話になっていましたが、基本そこいらにいる占い師は全員が人間なので注意が必要です。占い師物は好きではありません。

    ファルスシアター 『おいしい朝食』  ターゲットを狙いにシェアハウスにやって来た暗殺者の話。

    ハイテンションがなによりでした。

    パセリス『トライアンドエラー』  人間を作った創造主の話。

    箱の中を覗くのは、水槽の中の宇宙を覗き込む星新一のショートショートを思い浮かべましたが、ネットばかり見ていて草食系が増え、少子化が進めば覗いている方も楽しくはありません。トライアンドエラーをやりたくもなりますよね。

    創造主の寿命は人間の100倍だとか。人間と犬の関係は5倍ぐらいですか。人間も少し神様気分になっているのでしょうか。
  • 満足度★★★★★

    やっぱり楽しい!
    やはりパセリスさんの劇は楽しいです(^-^)観ていて飽きないです!
    友達を誘って行ったのですが、友達も大満足で嬉しかったですっ!
    毎回思うのですが、選曲センスが素晴らしいです(^o^)

    ネタバレBOX

    『トライアンドエラー』を観て、恋したいなぁ…と思ってしまいました(笑)

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