No Regret No Life 公演情報 No Regret No Life」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    後悔を公開
    劇団初の短編集と言うことで、個々としても全体としても非常に挑戦的かつ意欲的な舞台でした。
    「後悔の無い人生を」とは皆思っているでしょうが、個人的には後悔の無い人生なんて無いし、後悔の無い人生なんてつまらないと思う。
    後ろに杭(悔い)を打ちつつ進むから、逆走はしないし、より頑丈な道になるんだよと、昔誰かが言ったのを聞いたような気もします。
    そして、まさしく今回の舞台は後悔した、後悔していることにより強固になった、または強固になっていく人たちの物語でした。

    ネタバレBOX

    一つ気になったと言うか、自分にはマイナスだったところは、個々の話が微妙に繋がっているところです。上手くいっていれば気が利いていると思ったのでしょうが、自分には目くらましにしか思えなかったのですよねえ。過去にどんな事があったのか具体的に答えを出さず、謎は謎のままで残すのは良かったですがこれなら、まったく絡ませないか、がっつり絡ませるかに振り切って欲しかったです。
    最後に、三谷さん本人が出た題目は、確かに作家としての後悔を公開しているのは露悪的で非常に素晴らしかった。主役を三谷さんが演じていたら自我崩壊の様がスリリング過ぎて芝居にはならないでしょうが
  • 満足度★★★★

    私的にタイムリー
    後悔なんてするものだ。と、それでも時間は進み人は生きてく。ゆるーく因果が繋がっているみっつのストーリー。良く考えると重たい話ばかりだが、さらっと流し込まれて少し心が軽くなる。私的にタイムリーな作品だった。

    ネタバレBOX

    「低気圧ガール」辻川幸代のまくし立てる姿が典型的なオバさんで笑えた。でも、その人物像の中に具体的にされないトラウマを抱えていて、それが別のストーリーに効いてくるという仕掛け。これがゆるーく繋がってくるのが味わい深かった。

    「夏ー朝顔」平岩久資と椿真由美の言い合いがテンポよくて楽しめた。特に平岩久資の理屈っぽいセリフ回しが好みに合う。子供が場に入ってくるシーンは、演出が難しく要らないかなと。まさか、朝顔のネタが次に絡んでくるとは。

    「冬ー『No Regret No Life』」成る程これありきでのサイドストーリーが前ふたつのエピソードなのかと、やっと気付かされる。キーになる出来事が明かされないまま終わるのが少し消化不良。志水衿子が難しい役柄を好演。一人全く違うテンションを維持するのは大変。
  • 満足度★★★★★

    迷わずに
    お初の劇場の時は、かなり時間を早めていくことにしているが、すぐに見つけることが出来た。
    3作品ともは、濃くはないけど薄くはない。どれも、おかしかったり、共感したりするところがあった。

    三谷さんの作品はどれも豊かで、ふろふき大根のような味わいを感じさせてくれる。



  • 満足度★★★★

    楽しめました
    ありそでなさそなハードな日常が丁寧に描かれた短編集、楽しませてもらいました。どれも密度が高く、長編として観たい作品ばかりです。個人的には自分の体験とも重なって、『朝顔』が一押し。これは直接芝居とは関係ないけど、パイプ椅子の座り心地は悪く、座布団があったらいいのにと思いました。

  • 満足度★★★★★

    素敵な三編
    少し気が利いていました。

    ネタバレBOX

    『低気圧ガール』  いい夫、いい父親、いい息子である男が、店のバイトの子に手を出してややこしくなってしまい、パートのおばちゃんに諭されたりして後悔しますが、目の前のチャンスにはつい栄養ドリンクを飲んでしまうという話。

    『朝顔』  アサガオを育てる体験学習が元で起きた子供のけんかに文句を言いに来たそれぞれの親と保育士の会話。子供同士の仲直りの早さを見て、妻と離婚した経緯に後悔したりする父親でしたが、保育士の男性から言い寄られてまあびっくり。こちらの方は後悔先に立った感じでした。

    『NO REGRET NO LIFE』  主人公と航海する妄想を見ながら作品作りをしている人気絵本作家ですが、今妊娠中の友人と比べ、人生の幸せとは何かを考えたり、この人気シリーズの終着点を思案したりする話。

    主人公シオンや一緒に冒険するポンタたちの名前が、『朝顔』のアサガオに付けられた名前だったり、『低気圧ガール』のパートのおばちゃんが家出した息子を追っかけて行った先が沖縄で、そんな沖縄のお菓子が作家の許に送られて来ていたりと、三つの小編がここで少し繋がり、少し気が利いていて、心が少し温かくなりました。
  • 満足度★★★★

    コウカイ
    チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。105分。

    ネタバレBOX

    「低気圧ガール」
    サトシ(熊野善啓)…スーパー主任。妻子持ち。ナオミと不倫。
    ヨシエ(辻川幸代)…スーパーのパート。息子を探すためパート辞めるつもり。
    ナオミ(松下知世)…スーパーのバイト。サトシの誕生日に一緒にいたいとせがむ。
    暴風雨の日のひきこもごも。怒ったナオミが出て行って、ヨシエに諭されたサトシは、栄養ドリンク飲んで迎えにいく…。
    いなくなった息子のことを想い、サトシの背を押すヨシエ。自分で蒔いた種だけど、ドリンク飲み干すサトシのみっともないカッコよ良さがいい。万引きの暗号は笑った。

    「朝顔」
    レイジ(石塚義高)…保育士。ジュンイチに片思い。
    ジュンイチ(平岩久資)…カリンの父。本屋勤務。奥さんの浮気で離婚。
    ユミ(椿真由美)…マサルの母。女優。夫の浮気で離婚。
    朝顔を共同で育てるというカリンとマサルのいざこざから親同士の言い争いになるが…。
    ジュンイチの女性論と子育て論から始まって、ユミの過去、和解、ジュンイチの過去と後悔と短い時間で色々詰まってるいい作品。朝顔を一緒に育てようと約束したカリンと浮気した妻を重ね、弱い部分を覗かせるジュンイチが上手い(演じた平岩のちょっとクセのある感じも上手い)。真面目に生きてる人間の、後悔と戸惑いと虚勢がちょっとビターに味付けされてて、いい感じ。あの時ああしとけば…的な想いがひしひし伝わってくる満足の舞台。

    「NO REGRET NO LIFE」
    カオリ(勝平ともこ)…絵本作家。シオンシリーズは人気作。斉藤といい感じ。
    シオン(志水衿子)…(今は亡き?)カオリの妹・シオリを重ねたキャラ。
    ミチコ(三谷智子)…カオリの元編集。斉藤を諦め別の男と結婚するも浮気される。
    カオリの部屋を訪れたミチコとカオリの会話、の合間にシオンの話(カオリの自問自答)が挿入され、カオリはシオリの件に区切りをつけ、前を向く…。
    カオリからのSOSを汲み取れなかったことを後悔したカオリが、キャラを作り上げ、自分の心と向き合うってスタイル。序盤ややタルいかなと思ったけど、終盤の熱意はとてもよかった。ミチコが戻ってきたときのカオリの思いがけない涙目顔が印象的だった。

    みんな大変なんだけど頑張れるんだってポジティブさが、じんわり伝わるいい作品群と思う。仕事帰りに観れて良かった。
  • 芝居は楽しめました
    「いつもの文月堂とはちょっと違った短編集」
    とのことでしたが、私は今回が初見なので違いは分かりません。

    三者三様の三人三組が織りなす短編集三本立て。

    芝居は楽しめたのだが、あまりのお尻の痛さに、後半は芝居どころではない。
    芝居は良かっただけに、残念。

    ネタバレBOX

    第一話 ー春ー「低気圧ガール」
    暴風雨の日、ディスカウントスーパーの従業員控え室。
    主任(妻子持ち、今日誕生日、ナオミと不倫関係)、パートのおばさんヨシエ、アルバイトの女子学生ナオミ。
    今日が初日だったこともあるのか、序盤は会話になってなかったが、徐々に修正。
    何か言いたそうなのだが、言い出せないヨシエ。これ、主任が妻子持ちだと知ってて「好きです」告白しようとしてるのかと思ってた(本当は辞める旨を伝えたかった)。こういうミスリード、好きだ。
    ナオミさん!そんな!体張りすぎだよぅ∑(OωO; )滝汗
    主任は、ナオミのことどう思ってるのかな?暴風雨の中迎えに行ったのは不倫関係とはいえ大事なのか、主任としての面目を保つためでカラダ目的なのか。

    第二話 ー夏ー「朝顔」 三編の中ではこれが一番好き。
    尻餅をついてケガした女児カリンの父親、尻餅をつかせてしまった男児マサルの母親、子どもたちの担任。
    それぞれのキャラが生きている。各個人の背景を丁寧に描き、その上での「自分はこうだった。だから子供にはこういう教育をしている。自分はこう思う。」という所にすごく説得力がある。
    それぞれが間違っていない。だが、他人とは違うのでぶつかり合う。
    そして明らかになる真実。和解する二人。突然の告白。
    この告白は母親の慰めのシーン(ノーマルな担任)があるから余計引き立つ。冒頭の「特別な事情」ってソレかーい!!(。>A<。)
    子供を登場させないが、そこにいる工夫は素晴らしい。
    父親が一番印象に残る。明日から、担任とはどういう顔して会うんだろう。って思っちゃうから、担任の思いは告白という手段はとらずに観客に悟らせるだけに留めた方が良かったのかな。作者、演出、役者共にその実力はあったはず。

    第三話 ー冬ー「NO REGRET NO LIFE」
    第二話「朝顔」での園児達に人気の絵本作家の話。
    ノートを開くとシオン(絵本の中のキャラ)の会話が始まる、というのが良い。ノートを閉じてはいても、シオンは舞台上にいて小さくではあるが何かしら動いていることで、カオリ(絵本作家)の心中が分かる。
    絵本を書くことで、その中に逃げていたカオリ。一人じゃないと諭すシオン。それを裏付けるミチコの訪問。
    直前のカオリの状態があって、そこからのミチコの振る舞いに何かジーンと来る。

  • 満足度★★★★

    面白かったです
    テンポが心地よく観ていてどんどん引き込まれました。
    3つのオムニバスという形式でしたが、3作品ともテイストや切り口が違うので、色々見られて贅沢な感じがしました。
    芝居一個一個の必殺技(といいましょうか小ネタ)が丁寧に練られていて、全体的にどれも魅力的な3作品でした。
    また観たいです。

このページのQRコードです。

拡大