積む教室 公演情報 積む教室」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★★

    切れのある身体遊戯
     玄武館武術専門学校、功夫の専門学校である。生徒達は師博の指導の下、功夫の修行を積む。気風はかなりおおらかで、男女差による区別・差別も、先輩・後輩間での序列も基本的には無い。そうは言っても、新体操を目指していたミシェルは、新体操に代わって一所懸命に打ち込めるものを探して、ここへ来たのだし、シオリはダンサーを目指していた。また、サトルはアクションスターを目指していた。功夫に共通する部分を多く持つジャンルからの移行組に対し、才能はからっきしだが、功夫が大好きでやる気だけは満々のケンジ等、個性豊かな面々が繰り広げる、身体パフォーマンスの華麗でシャープな動き、ザックリ分かり易い内容の物語は、無論、その身体性を強調する為の演出である。音響効果も巧みで舞台を盛り上げているし、照明も自然に見える。(追記2014.1.2)

    ネタバレBOX

     何より鍛え上げられた身体が空間を切り裂くような鋭い動きや赤いリボンを用いた新体操演技、剣を用いた殺陣など見所豊かである。
     ストーリーテリングな部分としては、この学校の出方がメインストリームを為す。出るには2つの方法がある。1つは下山すること。もう1つは最強と言われる男と戦って勝ち、達人として見事卒業すること。然し、今迄誰一人、この男に勝って山を降りた者はいないことも語られる。このような状況で18回も落第したサトルは、厳しい修行をしても今時功夫が何の役に立つのか? と疑問を持ち、意を決して下山することを宣言するが、師博は彼の心を見透かして、最強の男と戦って勝ったら師博になるよう勧める。
     一旦、山を下りてアルバイトに入ったサトルだが、試合は彼の出勤日、午前0時と定められた。場所は、武術学校内である。午前0時の鐘が鳴り始めた。だが、サトルは現れない。相手は師博に撃って掛かるが、刹那、1時間の休憩を取ったサトルが現れる。早速、2人の戦いが始まった。前半、押され気味だったサトルはノックダウンを食らい、もう駄目かと思われたが立ち上がり酔拳を用いて逆襲、終に勝利をものにする。達人の称号を得てめでたく卒業し職場へ戻る。
     舞台は飛んで1年後である。皆がサトルがコンビニの店長を辞めたらしいと噂をしている。師博が出欠を取る。新任の師博を紹介すると挨拶をすると、現れたのはサトルである。早速、先代の師博に代わって教鞭を取るが、教科書を使った授業は余り上手くないことが直ぐバレてしまう。実技指導に移るが、生徒達の要請に負け、一緒になって体技を演ずる所で幕。

このページのQRコードです。

拡大