道遠からん 公演情報 道遠からん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★★

    楽しめました
    ちょっとレトロな感覚の不思議な芝居で、最初とどまいましたが、見慣れるにつれて俄然面白くなってきましたね。威勢のいい女優さん達の演技にすっかり魅せられました。

  • 作品世界と観る側の距離感
     喜劇的な作品の場合特にそうなのですが、登場人物達の織りなす作品世界と観客としての自分の適切な心的な距離感のようなもの(ある程度離れてくると喜劇的に状況が見えてくるが、近づきすぎると感情移入してしまい面白みのない話になってしまう)があって、今回の場合は、そのやや古風で独特な言葉遣いもありその距離感の調整に手間取りましたが演出にも助けられて最終幕までにはその調整に間に合いその作品世界のもつ味わい深さがじわじわと心に沁みこんできました。

    ネタバレBOX

     後から振り返ってみると、作者の描く作品世界というかその状況を客観的に距離をおいてみることが作者と同様に観る側としてもどれだけできるかにそのよさの味わいがかかっている作品であり、チェーホフの作品や最近の日本の作品ならば例えば岩松さんや平田さんの作品を観るときの手強さが感じられました。
  • 満足度★★★

    戯曲の素晴らしさに尽きる。
    満員の14:00の回。Bでした。

    全く古さがない戯曲を堪能しました。
    ただ全体に乗りきれませんでした。
    見易いように後ろの席にしましたが、またもや前の人が大きくて舞台真ん中が見辛い。これは小劇場ではどうしようもないのかも知れません。
    芝居に入れなかったのはそのせいかも知れません。

    もっと面白い芝居なんだろうなぁ、と思いました。

  • 食わず嫌いはよくないな、と。
    実は、私は古い(?)戯曲があまり好きではない。苦手だ。
    この「道遠からん」は1950年文学座初演だそうだ。
    約60年前の作品が古いのか、そうでないのかといった分類はよく分からないが、出だしの言葉遣いで「あ、これ苦手かも」と直感した。
    ところが、だ。大いに楽しめた。
    食わず嫌いはよくないな、と実感した。

    Aキャストを観劇。
    ナレーション(スピーカー)「幕。」→暗転の流れはツボにハマった。

    ネタバレBOX

    舞台は女尊男卑の世界。とある漁村。
    作中の300年前までは男は外で働き、女は家庭で働いていた。
    しかし、今は女が外で働き、男を養うのが普通。男に仕事(家事含む)をさせるのは恥ずべきことと捉えられる。
    この舞台設定から展開される人間関係、本当に楽しかった。
    何もせず家事すらさせてもらえない男の、何かしら仕事がしたい!という欲求。
    海女として25年間働いてきた誇り。
    自分が夫を養っているんだ!という意地(?)や支配欲(?)
    許されないからこそ燃え上がる恋。
    海女コンテスト出場可否の論戦。
    女の、年長者の、命を落としてしまう程の、意地。
    そして「何故その結論に至る?」という展開(そこが面白い!)。

    登場人物が、そこに生きている。
    60年以上前の作品とあって、今では使わない言葉遣いや、論理立てて説明する場面も沢山あるが、役者さんが台詞を自分のものにしているからこそ楽しめたのだと思う。
    いや、本当に引き込まれた。

    印象に残ったのは、海女イワ・夫シゲ・イワのライバル海女リキ・校長ガク・助役ジン。
    ただ一人理解できなかったのは、ユラ。

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