満足度★★★★★
やさしさに泣くとは
いわゆるお涙ちょうだいや、笑いには飽食しているが、やはり客はそれを求めてもいる。泣かせてほしい、笑わせてほしいけど、もうレベル高いですよぉ~そう簡単にはやられませんよぉ~という時代。と、どこかの演出の人が言ってたよな。
パンフレットのあいさつにもあったが、今作品には腹筋善之介の死生観が織り込まれているようだ。
これまで肉体表現はシャープさにこだわっていたようだが、今回はそこにほほえましいやわらかさとやさしさを盛り込み、まるで草原の中で踊るような、今までにない新表現が加わった。それは思うに腹筋善之介の、死がぽかぽかと陽気で明るいものであってほしいという願いを体現したものではなかろうか。このモチーフの繰り返しが、作品全体の重いテーマをやわらげ包み込む。
ところが、この明るさに、やさしさに泣いてしまった。笑顔にやられた。おおらかなあたたかさがどうにも切なく胸をついた。経験したことがない涙。もしかしたら核ではなくて飾りとしての演出なのかもしれないが、これがよく効いている。
もっとも適切な悲しみや切なさの表現は、その対極を演じてなおそれを客に感じさせることだと思い知らされたのは、個人的には野田秀樹の「桜の森の満開の下」以来か。例え、古いか。いや、それほどにむずかしい表現術に果敢に挑戦している。
満足度★★
多分、連作なんだろうなぁ
お付き合いで足を運びましたが、あんまり良くわからない作品。
チラシを見たら、この劇団で似たようなタイトルの作品を上演している
ようなので、多分、連作なんだろうなぁ。
見続けている人だけが楽しめる作品を目指しているのか、
コアなファン作りに躍起としているのかは定かではないけど、
ファンタジーなんだかSFなんだか???
それなりに芝居見物に慣れている僕でも理解不能。
初めて見る人もいる可能性があるんだから、
これまでの「あらすじ」とか「人物相関図」とか、
話してくれてもよさそうなものだけど。
まぁ70人程度のお客さん相手に、10人以上のキャストが、
いくら初日とはいえ、
学芸会レベルの芝居をしているんだから、期待しても無理か。
がっくり。
途中で帰ろうと思ったけど、客の少ない小劇場で、
他の人の前を通って出て行くって、ある意味、勇気が要りますね。
今回も、仕方なく100分強、付き合ってしまった。
笹塚ファクトリーも、役者の控え室というか、楽屋が
ロビーから外へ出る通路から見えるんです。
この劇団も、つまらない芝居を打つ割にお見送りもせず、
楽屋の中で「あっはっは」って、くつろいでいる姿が見えました。
連作の芝居を打っているし、僕の性分に合わないだけで、
「見たい」の数が異様に多いし、
ご立派な劇団なのかもしれませんね。
この「見たい」のコメントが組織票でないことを祈っております。
満足度★★★★★
MULTI DIMENSION PLAY
主人公のおじいちゃんが死んでしまう...
のこりのまどろみシリーズはどうなるのか??
それは観てのおたのしみ!!
芝居前の腹筋さんのダラダラトークも楽しかったです。