『銀ちゃんが逝く』『熱海殺人事件』-売春捜査官- 公演情報 『銀ちゃんが逝く』『熱海殺人事件』-売春捜査官-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    必見
     つか こうへい作品を演ずる人は勿論のこと、演劇とは何かに迷い、考えあぐねることがある人は、必見である。もとより、つか演劇には、台本が無い、というのが基本。では、どんな風に劇を作り上げていったかと言うと、所謂、口立てである。つかは生前、演劇は、最も贅沢な表現形式だと語っていた。何故なら、それは一回きりのものだからだと。どういうことかと言うと、昨日の自分と今日の自分は違う。今日の自分と明日の自分も異なる。だから、例え台本を書いても演じる本人が変わっている以上同じものは表現できない。そんなものを台本にしても仕様がない。これが彼の意見であった。だから、稽古は闘争であった。つかが役者の本質をつかみ取り、演じている本人にも気付かないようなもの、部分を発見して口立てで科白を言う。つかの見立てに狂いは無かった。だから、役者は己の本質を見出しすんなり科白が入ったのだと思われる。
     今回、自分は、他の演劇を他の場所で観てからシアターXへ出向いたので「銀ちゃんが逝く」は見ることが出来なかった。17時からのスピーチと19時からの「熱海殺人事件」-売春捜査官‐を見ただけであるが、フィルムで見てさえ、改めてつか演劇の凄さ、面白さを知った。不定期であるが、今後もシアターXでは、この催しを継続してゆく。時間を無理にでも都合して行くべし!!

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