満足度★★★★★
素晴らしかった
大分前のことだけど、感想を投稿したいと思います。
大変良かったことを覚えている。
脚本が完璧すぎる。構成がスバラシイ。
歌あり、ギャグあり、そして、真面目に、落とす。
実際には一回の公演時間の中のことなのに、
時が過ぎていく感傷を感じることが出来る。
役者は、山西さんがいいと思った。
太宰役の方は、期待していなかったのだけど、思いの外良かった。
太宰役はビジュアルが優男であった方がいい。その点、彼は適任だった。
演技の幅は狭いのかもしれないが、sensitiveで苦悩する男前のぼっちゃんが社会に憤る、そういう役の型があって、それは出来るんじゃないかな。
満足度★★★
田根楽子に悩殺
知識も情報もなく初見。
文学者の話なのに
全く肩肘張らず楽しめるのは
こまつ座の常?
皆さんが書いているとおり
色褪せぬ名作を存分に味わえました。
しかし女優・田根楽子には完敗です。
何役もこなす彼女を
初めは同一人物とは見抜けず
クレジットを何度も見直す。
満足度★★★
「放浪記」のように。
僕は3回目です。
最初は風間杜夫でした、名古屋市民会館。
次は大高洋夫、紀伊国屋サザンシアター。
しみじみとして良い作品ですねぇ、味があって、時代を超えて
普遍的な情緒がある。
今回のキャストでも、それぞれがしっかりと役に溶け込んでおり
見ていて安心感がある。
特に太宰の岡本健一は、
見かけからして、暗さ、陰気さ、そしてボンボンさが漂っており、
物語を受け止めやすくなりました。
インを踏んだような言葉遊びが多様されているのですが、
野田秀樹ほど鼻につくことはなく、
とても耳障りよい心地よさ。
長く繰り返し上演される作品って、やっぱり作品のもつ
大きな力がケタ違いにあるのでしょうね。
この作品が比較されるなら「放浪記」。
作家の思想は出すぎているけども、
戦争の無条理、作家特有の視線、世の中への思い・・。
キャストはバラエティな組み合わせを繰り返しながら、
長く上演され続けて欲しいですね。
満足度★★★★
実に16年ぶり
初演(89年)と再演(92年)は観ていたものの、三演(98年)、四演(03年)は観なかったので実に16年ぶり。
なので、具体的にはほとんど覚えていなかったとはいえ、観ながら「そうそう、これって風間壮夫だったり渡辺いっけいだったりしたんだよなぁ」「すまけいとは明らかに違うアプローチだけれど、辻萬長の中北芳吉もハマってるなぁ」などとかつてのキャストと比べたりしながら思い出す。
で、今回は6人中4人がこまつ座初出演ながら、それぞれ役にハマっているのも良かった
何と言うか…
若い人にこそ見てもらいたい作品だなと思います。
だって今の若い人と言うのは、描かれている太宰そのものでしょう?
私はこれを30の頃に見ましたが、そこからですね。人生が変わったのは。
満足度★★★
人間への温かな視線
太宰というよりは、“津島”を通しての、身近でありがちな人間への愛が
感じられました。
井上作品の持つ凄さは、人間描写なのではないでしょうか?
描かれた登場人物の誰もが活き活きと存在していました。
この作品も、再演を繰り返しながら熟成していくのだろうなぁの、確信に
似た予感を感じました。
満足度★★★★
20年たってもぼやけない
20年たってもぼやけない、凄い脚本だと思う。井上作品の強みを感じた作品。
太宰治役の岡本健一が良かったのか、どうだったかは、わからない。そんなことすら考えさせないほどホンが面白かった。