振り子時計物語 公演情報 振り子時計物語」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    楽しかった!!
    タイムスリップ後から、テンポ良く進んでいき過去の時代を笑いある空間に包んでくれました。
    ドタバタコメディーで、笑いのツボを良く捉えていました。座長ハラミカの間がとても良く、笑わせてもらいました。後半はホッコリと泣かせてもらい、素敵な作品でした。

  • 満足度★★★★

    ただいま、おかえり
    大人になったら自分で決めるということですね。

    ネタバレBOX

    母親は自分を捨てたと思い込んでいる娘に対して、誤解したままではいけない、母親の気持ちをきちんと娘に伝えて上げようとする古時計の粋なはからいによるタイムスリップの話でした。

    連帯保証人でもないのに父親の借金を娘に払わせようなんてそもそも理屈に合わないなと思っていましたが、借金取りが実は古時計の友人の妖精みたいな存在と分かってすーっと得心しました。

    親権を巡る調停のときに、事前に両親と相談して、島で両親と一緒に旅館を経営しながら娘を育てると主張すれば良かったものを、それをしないで、決定後に親権が無いにも拘わらず娘を連れ去ってしまったことで、母親にはその後面会の機会が与えられなくなってしまった訳ですが、父親に育てられたことが決して悪かった訳でもありません。

    そんな過去を踏まえた上で、あくまでも歴史は変えないという姿勢が行き渡っていました。

    そして、小学生のときに旅館の女将さんになるという夢をお祖母さんに話したことを思い出し、親権に縛られていた子どもの頃とは違う大人になった今、改めて自分の意志で女将さんになる決意をしました。とても素敵な決心で、本当のただいま、おかえりになりました。

    タイムスリップする迄がちょっと長いかなと感じました。大声を出すのも気になりました。母親の、「早く宿題やりなさい、早く大人になりなさい。」という言葉はとても印象的でした。

    ところで、「ネジを巻くゼンマイ」という台詞がありました。一回だけ言い間違えたのかと思ったら、その後も「そのゼンマイ頂戴」みたいな台詞があって、完璧に誤解しているなと思いました。シダ植物のゼンマイに似ていることから時計の内部のぐるぐる巻かれたバネのことをゼンマイと呼ぶのであって、手に持って回す道具は時計の鍵です。あるいは、穴に入れて回すことから鍵のことをネジと呼んでもいいのかしれません。前者は、「時計の鍵」、「ゼンマイを巻くネジ」が、後者は、「その鍵頂戴」、「そのネジ頂戴」の方が自然だと思います。いずれにせよ、アニメのぜんまいざむらいの外観から誤解してしまったのでしょうか。

    それに、ネジを巻くときは内側に回すと覚えていたような子供の頃の記憶があります。針を動かすゼンマイは右側ですから、時計回りに回していたように見えましたが、反時計回りに回すのが自然なような気がしました。
  • 満足度★★★★★

    柱時計
    セットの転換はないに等しいのに、悠久の時を感じました。ドタバタ喜劇と思いきや、終盤の主人公が亡き母親の本当の気持ちを知る場面には心がじ〜ん。

  • ワン•シチュエーションを操るイリュージョニスト
    シチュエーション•コメディの新しい可能性を提示してくれた。

    ネタバレBOX

    2011年日本アカデミー賞を文字通り「総ナメ」したのが『八日目の蝉』(原作 角田光代 文春文庫)。「未成年者誘拐犯」の女性と、幼女を通し、「家族とは何なのか?」を模索する感動作だ。
    本作も、『八日目の蝉』も、物語の中心は瀬戸内海の島。
    なにせ、本作はタイムスリップが登場するSFでもあり、決して映画の舞台版リメイクとはいえない。だが、「家族とは何なのか?」という本質は 同じだった。もし、『八日目の蝉』の幼女が大人になって誘拐犯との別れの場面を忘れたとしたら…。(本作は実娘だが、法律的には誘拐らしい)その20年後をSF作家が書き記すような話である。


    「勘違い」を基に、コメディや感動へ変える力。石油という一つの資源で あっても、その黒光りする液体から電力や、紙が作られる。「勘違い」を愛しく包み込める日本人は、今 どれだけいるだろうか。

    この「笑い」と「涙」は本物だ。
    1993年の時代を匂わす音楽などは流れたが、瀬戸内海の島にも「1993年」は あったはず。いや、…時代性を無視した熱血漢の漁師だったり、お見合いに奮闘する 女将の姿が まさしく、流行の最先端から離れた『夏の日の1993』だったのである。
  • 満足度★★★★

    無題883(13-322)
    19:00の回(曇)、18:26会場着、受付、階段に並び18:30開場。パイプ椅子に座布団、1〜3列目までフラット、針が止まった大きな振り子時計が中央やや左に。フェリーで行き来する「遠ノ島」の旅館、ロビーが舞台。上手が入口、フロントがあり、下手にテーブルと椅子、 2階が客室。玄関には「虚実分明」と書かれたものが。20年といえば、幼い子は成年になり、青年は壮年に、そして老いてゆく、時計の振り子が一振りする毎に、時は流れる。母、母の母、母の娘、三代。1993年8月、2013年11月、何のため時を遡るのか、自分を救うとはそういうことなのか。こちらは初めてで、多分、役者さんたちも初めて。18:45/55前説(アナウンス、はらみかさん)、19:02開演〜20:55終演。

    ネタバレBOX

    カレンダー、電話機、玄関の花などで「20年」を表し、役者さんは若返ってでてくる。観光客が来なくなってしまった旅館(母の実家)、20年間会わずにいた母、自分を捨てた母、そして幼い自分。

    タイムトラベルで過去に還り、自分を救う…パラドックスが気になりますが、そこはさらっと流して、未来(借金)と過去(借金)とをダブらせながらお話は安らぎへとたどり着くのでした。

    「暴創」…演技にかなり過剰に感ずるところがあり、すんなりと乗りきれないところがありました。廃業とまではいかないにしても、観光客が来なくなったのはなぜだろう、母が亡くなったのに郵便が1通届かなかったからといってそれっきりにするだろうか、金を借りにきたのに会わずにすぐ帰ろうというのでは、お話としてちょっと厳しい…

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