青いユートピア 公演情報 青いユートピア」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
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  • 満足度★★★

    fragments
     ファンタジーやファンタージェン、旧約聖書的な世界観に、男と女を一旦解体した上でfragments集成として再提示するという手法は、無論、詩のテクニックの一つとして想像力を図式的に掻き立てることのできる方法である。

    ネタバレBOX

     詩と演劇やファンタジーの類似性を今更あげつらう必要はないが、今作で提示されていることは、世界の表層の反映であり、作品は一種の鏡であるにしても、水鏡位にはしてほしい。何が言いたいかというと、深みが欲しいと言っているのだ。今作が示唆しているのは、胎内回帰願望という退嬰的願望だろう。即ち、思考の退化である。現在程、危機的な状況は無いのに、それを真正面から見ることを拒み、退行して行く自分の心象を甘やかす為に、持ち合わせている知識でアリバイを作っているのだ。もう少し、自分の位置を深く掘り下げてみて欲しい。世界がブルーなのは、退行しているからだ。
  • 満足度★★★

    薄暗い青
    良く分かりませんでした。

    ネタバレBOX

    いきなりの、子供の頃幽霊が見えました発言で、がっかりしました。一番嫌いなパターンです。見えないものが見えたら病気で、見えないものを見えたと言うのは嘘つきです。

    こんな三姉妹の、あるいは一人の女性の様々な面のようにも感じられましたが、回想や思いのままをメルヘンチックに語り、女装趣味の男性がチャチャを入れるお話かと思っていたら、その後の流れからどうもこの男性がメインのようでした。

    この男性はイジメに遭って自殺でもした人だったのでしょうか、それとも自殺までは行かずとも引きこもりでもしているのでしょうか、可哀想な境遇のようでいて、ズケズケ物を言っていました。立ち位置が分かりませんでした。

    少なくとも尻取りを聞かされても嬉しくも何ともありませんでした。

    青いユートピア、薄暗い青さは陰気ですね。

    音楽担当の北村さんは、ひみつのアッコちゃんの秘密を探る女の子のような雰囲気のある不思議なキャラクターでした。
  • 満足度★★★★

    予感
    実験的で、偶然性を舞台に取り込もうとしている点がとても面白かった。
    シュールレアリスムなどの影響を受けているのだろうか?

    幻想譚であり、イメージだけで繋いでいると思いきや、
    きちんとしたテーマや構成があるのもよかった。

    ただ、何かが物足りなかった。
    でも、その何かが足りたら、めちゃくちゃ面白くなるんじゃないかという感じもする。

    満足度自体は★3ですが、何か次に期待させるものがあるので★4にします。

    ネタバレBOX

    冒頭、役者6人が客席を向いて椅子に座っている。
    中心の3人の女子がモノローグによって、物語を展開しはじめる。
    後にこの3人は姉妹だと分かる。そのうちダイアローグにもなっていく。

    この中心の物語を相対化するように、女装した男(東京ディスティニーランドさん)が絡んでいく。道化のように。
    この男はかなりアドリブで演技していて、そのフリーさがとても面白かった。
    ただ、とても「ぎこちない」感じであった。そのぎこちなさが、一方で、生身の人間の面白さを感じさせる反面、その感じこそが空間を少々間延びさせてもいた。私が観たのが2回目の公演だったので、東京ディスティニーランドさんは、未だ自分の立ち位置を掴みきれていなかったのではないか。このバランスがちょうどよく決まると素晴らしかったのだと思う。
    (少し調べると、東京ディスティニーランドさんは独りパフォーマンスもされている方のようだ。自分の舞台の時と、この舞台の時の感じが一緒なのか違うのか、興味が湧く。)

    ただ、この男が、(作・演出家であり役者としても出演している)千絵ノムラさんと「しりとり」をする場面はとても面白かった。
    おそらく、これもアドリブなのだろう。アドリブの面白さ、偶然性を誘発する仕掛けとしても面白いのだが、どうやら、それだけではない。後半で「このしりとりの中には相手や自分の内面がすべて出てしまっている」という趣旨のセリフがあり、実は、これはしりとりという構造を借りて、ある種の人と人との会話の本質や人間関係の在り方までを暗に示しているのだとわかる。

    これが中心テーマの「ユートピア」の問題とどう絡んで受け取るかは、観客の自由なのだろう。私は、ユートピアというものが、この物語の中で、極めて個人的な過去の体験に依拠して語られることと対比して、他者というものをそこで示しているのではないかと受け取った。
    ユートピアと他者との関係は、、、他者は現実のことなのか、他者も場合によってはユートピアなのか、、、など、、、想像は連鎖する。
    このような問いを残す作品は素晴らしいと思う。

    また、ミュージシャンの北村早樹子さんが歌・演奏+αで出演している。
    北村さんもとても良い味を出していた。
    ただ、生演奏をしているのも素晴らしかったが、彼女に対して、せっかくならもうひとひねり面白い演出がされていたら、もっと面白かったのになとは思ってしまった。生の伴奏以上のものがあったら。

    全体として、なにかがもっとピタッと決まったら、とんでもなく面白くなるんじゃないかという感じがした。

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