魔女の猫探し ご来場誠にありがとうございました! 公演情報 魔女の猫探し ご来場誠にありがとうございました!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    魔女はチャーミング
    ああ…別役実作品ですねぇ。別役ワールドをにまにま楽しめました。ラストはなんとも哀しいような…。第3弾が今から楽しみです。

  • 満足度★★★★

    猫の名前が覚えられない
    アトリエ公演は2度目だが、いつ来ても居心地の良い空間。
    月曜夜の初日は補助椅子が出る盛況ぶり。
    別役実の作品としてはとてもすっきり腑に落ちて解りやすい。
    今回の魔女の相方は谷川昭一朗さん、
    2人の“間”がもう可笑しくて客席からは頻繁に笑いが起こる。
    ちょっとほろりとさせる“おとなの泣いた赤おに”みたい。
    この魔女のキャラが実に魅力的。

    ネタバレBOX

    舞台上手に小屋のような建物、ささやかな庭にガーデンテーブルと椅子が二つ。
    何でか古い和式の便器が転がっている。
    あの魔女(角替和枝)が猫を探しまわる声から始まる。
    この庭に、町で“猫探し”を請け負う男(谷川昭一朗)がやって来る。
    なぜかいつも依頼主と猫の名前が同じ。
    そして文句を言いながらも魔女とお茶を飲んで帰る。

    呑気でマイペな二人が他愛のないやりとりをしているうちに
    後半話はいきなりブラックになってびっくりする。
    がーん、そういうことだったの…?
    そして魔女が魔女である事を証明するかのような“魔女の一撃”が振り下ろされる。
    やっぱり魔女は魔法を使うんだ…。
    私がとても好きなのは、その一撃にウェットな感傷を含んでいることだ。
    魔女の義理人情って素敵じゃないか。
    そして黙って去って行くラストがいい。
    子どものとき読んで大泣きした「泣いた赤おに」みたいで、しみじみする。
    別役さんってこういうしゃれた大人の童話みたいなのも書くんだと思った。

    日々の生活の中でついて行けない話に疲れた時は、こういう会話が心に沁みる。
    我慢せず、力まず、好き勝手に、沈黙を怖れず、好きじゃないけど嫌いでもない、
    そんな相手とずずずっと音をたててお茶を飲む二人。
    あなたたち、いっそお付き合いしたらどうでしょう?
    そう声をかけたくなる、絶妙な中年男女である。
  • 満足度★★★★

    演出不足?
     いちおう魔女のお話なのだから、スモーク、おどろおどろしい効果音、凝った照明などによってもっと妖気を醸し出して欲しかった。お陰でいまいち劇世界に入り込めず。
     でも、二人のベテラン役者の達者な演技により、別役実の原戯曲が持つ笑劇の部分はしっかり堪能できました。
     と同時に、別役戯曲の舞台化がいかに困難かを感じたのも事実。
     演じる際の力の入れ加減、間の取り方などに試行錯誤の跡がうかがえて、稽古はさぞや大変だったのだろうと思ってしまった。

    ネタバレBOX

     どこまでが現実でどこまでが妄想なのか分からない別役作品は本当に面白い。
     実在するのかさえ疑わしい猫を可愛がる魔女の姿にはガラクタで心の隙間を埋めるゴミ屋敷の主(あるじ)にも通ずる、人間に普遍の淋しさが感じられて身につまされた。

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