HELLO HELL!!! 公演情報 HELLO HELL!!!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    面白い設定と材料を用意しているのだが
    その料理方法がもうひとつだった。
    「面白い」と思うモノ全部並べても面白くはならない。
    「演出」という「整理整頓」が必要。
    さらに言えば、そのためには「コレ」という伝えたいこと、背骨になることを明確にしていないとダメだ。
    ……と偉そうなことをいろいろ言ってみた。

    ネタバレBOX

    全員が舞台の上に立ち、がなるように歌うオープニングは良かった。
    なので、期待した。

    地獄巡り的なストーリーで、悪い奴しか出てこない。
    キャラクターが面白くなりそう。
    衣装のテイスト。
    悪いハッピーエンドと生演奏の音楽劇!

    すべての材料がいい。
    いいのだが、それが未整理のままの印象。
    入れたいものを全部並べてみました、というような。

    なので、面白いはずなのだが、途中でダレた。
    舞台の上から、ふと我に返ってしまった時間が長い。
    ラストまでそれを取り戻せず、残念であった。

    こういう音楽を主体とする劇団はいくつかあるのだが、それらの劇団は、ダレるところなども一瞬もなく一気に見せてくれる。
    それは「勢い」だけではなく、きちんと「整理」して見せてくれている。
    それを「雑然」として「若さと勢い」「だけ」で見せている様に見せるテクニックが、それらの劇団には備わっていると言っていいだろう。

    子供鉅人には残念ながらそこまでには達していない。
    たぶん、同じものをもっと小さな劇場で観たのならば、直接的な「熱」を感じて、もう少しは面白く感じたと思う。
    今回は、劇場サイズとのミスマッチかもしれない。

    しかし、根本的には、サイズという外的な問題ではなく、「演出」という内的な問題があることを理解してほしいと思う。
    自分たちで「面白いな」と感じたことを並べただけだと面白くならない。
    「演出」という「整理整頓」が必要になってくる。
    「観客にどう見せるか」には「観客に何を見せるのか」が大切だ。
    したがって、この作品では「コレを伝えたい」という「背骨」を明確にしないとダメなのだろう。
    「そんなことわかっている」と言うかもしれないが、伝わってこなければ、わかっていないと同じなのだ。
    すべての観客に伝えてくれ、とは言わないが、すべての観客に「何かグッとくるモノ」を突き刺してほしいのだ。
    ほんの1シーンでも、1つの台詞でもいいので。
    それを感じたくて劇場まで足を運んでいるのだから。
    と、偉そうな物言いだけど、書いておく。

    ラストの歌は、オープニングと同じでいい。
    そして、生演奏も曲もとても好みだ。

    今後が楽しみだ。
  • 満足度★★

    学芸会か!?
    音楽劇でなければ多少は良かったかもしれないが、音楽劇にしてしまったことでその稚拙さが露わになりいよいよ猥雑なものとなった。より猥雑にすることが狙いだったとすれば当たりだが、その猥雑さは私には受け入れられないもの。とても疲れた。この団体が高評価を得ていることが不思議。がっかり。

  • 満足度★★★★

    表層を楽しみ、その奥に心捉えられる
    シーンそれぞれのがっつ率繰り込まれた薄っぺらさや、生演奏だからこそ生まれる高揚感や切れにも引き込まれつつ、その組みあがりに訪れる、表層とは異なる感覚にこそ心を掴まれました。

    役者たちの身体にも、シーンのひとつずつにも、表と奥のニュアンスを一つに込めて伝える手練があって。

    終演時には、軽質で深く、ふくよかな充足感に満たされておりました。

    ネタバレBOX

    番目を惹いたのは役者達の身体。
    その動きに表層の印象とその奥にあるロール達が抱く想いを
    同時に表現するような洗練があって、
    刹那の動作にいくつもニュアンスをからめとって
    常ならぬ密度を舞台に醸し出していきます。
    満ちていくウィットと華にも引き込まれ、
    丹念につくられた薄っぺらさの奥にある、
    その質感だけに留まらない世界のありように捉えられる。

    下世話だし、物語自体がそんなに複雑に描かれていたりするわけでもない。
    でも観終わって作り手が幾重にも織りあげた寓意に
    どっぷりと浸されていることに驚愕。
    そこには、地獄になぞらえた、抜け出すことができず日々を生き、
    でも思いを抱き、なにかを背負い続ける感触や
    失い再び繰り返す感触に浸されて、
    現の感覚にしなやかに重なっていく。
    生演奏の音楽のクオリティは観る側にリズムや高揚感を与えるのに十分だし音に加えて美術や群集のミザンスの作り方の抜群のセンスにも瞠目。

    しかも、いろんな秀逸が作り手の感性に束ねられ、
    徒に舞台から突出せずそれぞれを際立たせ舞台を織り上げて。
    作り手の見せ方の手練が随所に生きていて。
    東京の初日ということで、身体が空気に馴染むまでに少し時間があったり
    表現たちの微細な精度にはさらに研がれていく予感もあったけれど、
    それを凌駕する勢いがあり、
    観終わって揮発性のある楽しさの先に訪れる
    世界の俯瞰もしっかりと残って。
    楽しかったし、時間を忘れてそのベタさや常ならなさを楽しむことが出来たし、でも、それだけに終わらない作品の奥行きに
    上質な表現に触れたときの感覚とともに、
    さりげなく深く浸潤されたことでした。
  • 満足度★★

    うーん・・・
    なんつーか、言いたいことはいろいろあるけど、一言でいうと「雑」って感じ・・・

    『バーニングスキン』から観てるけど、もっとちゃんといろいろ「密」に出来る劇団だと思うんよねえ・・・

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