満足度★★★★★
タイムカプセル
台詞の中に歌謡曲の一節を入れたり、乱闘シーンでも工夫が見られたり、映像使用も巧み、1988年昭和の終わりまでに中学、高校生活を送った人は特に深くみられたのではないか。誰でも1度は経験した甘酸っぱく、ほろ苦い学生生活。
共感できる部分随所に有。冒頭の配役キャラをひとりひとり紹介していく手法は話を追っていく上で非常に解り易いです。そして無理のない笑いを呼ぶ台詞は素晴らしい!
上演後の拍手多かったです。観客は通路の座布団席まで使用の超満員の良いお芝居でした。
満足度★★★★
ノスタルジーな感じの話でありました
乳幼児さんまで観劇できてる回でした
熱い青春=中二時代の話です
アクションシーンは「火山高」みたかった(^^)
本編は90分位で次回作の映像に
キッズシアター(プレゼント付)含めて約2時間ぐらいでしたかねぇ
満足度★★★★★
傑作 対絶べし観る
オープニング、映像用の幕が準備されると、揺らいだ画面に最初に現れるのは、雲に関する表現。その後、学校時代、誰の脳裏にも印象的なシーンのパーツや切り取られたシーンが映し出されて、思わず自分の学校時代に呼び戻されてしまう。巧みな導入部だ。
このスローはエンタメ性を備えた、淡い〈しおり〉である
学園コメディで たくさん笑った後、清々しい「青空」のような余韻をくれた。40代は迎えておられるだろうオジさん、オバさん達も、学ラン服を着用し、「中学生」を演じる。この年齢差をコメディ(笑い)へ転換するのかと思ったら、一度もネタにしなかった。まっすぐ、軸をぶらさず、青春の一頁を記すのだ。
隣の席にいた若い女友達二人のうち、その一人は「舞台(演劇)とか初めて」らしい。何のことはない、開場中に 話していた内容だ。「初観劇だったら、どのような見方をするだろう」という視点に立ち、本作のコメディだとか、淡い青春像を考えると、彼女は 極めてよい巡り合わせをしたのではないか。なぜなら、オジさん、オバさんが汗を流して中学生を演じる姿は「演劇の醍醐味」だったからである。
私は高校演劇を頻繁に観る。今、まさに演者が向き合っているテーマを、演劇という表現方法で「大衆の面前に訴える」ことはセンセーシュナルでもある。例えば、教育委員会の お偉い方を前に高校生の性問題、あるいは末期ガンの少年と看護婦のキス•シーンまで見せるのだ。高校生は やってはならない校則すら、「演劇という通行手形」が上回る。しかも、文化的であり、精神的であり、また大衆的であるジャンルなど 他に 知らない。もう一度いう。可能にするのは「演劇という通行手形」だ。
私が示した「演劇の醍醐味」と「演劇という通行手形」は、油と水のごとく正反対だろう。実際のところ、オジさん、オバさん達が高校生を演じても、高校演劇のようにはいかない。8月国立劇場で行われた第24回全国高等学校総合文化祭優秀校発表公演の沖縄県八重山高等学校演劇部の学園コメディに比べると、登場人物への「愛着」は湧きにくい。ただ、オジさん、オバさんが 負けない点も存在する。それは、3人掛かりで持ち上げるアクション•シーンだった。この時、スローモーション効果を多用していたが、ややダンス•スタイルも取り入れた結果、今までの、そして高等演劇に少ない、学園コメディのTHEエンターテイメントが炸裂する。
※バレてないネタバレへ
満足度★★★★
定番的な展開なれど笑いのツボを押さえた サービス精神溢れる舞台
今から25年前にタイムカプセルに入れた手紙と共に、心に引っかかりのある男子中学生が淡い思いを抱いていた謎の美少女の転入から転校までの中学時代のある短い時期を回想するという物語で、物語の展開自体は定番的で安心してみられるものでしたが(手紙の朗読の後のあのシーンはちょっと微妙でしたが)、登場人物の中学生や先生たちがとてもよく設定されていて俳優の方々も実に生き生きとした演技をされ独特の味わいのようなものが滲み出ていてとてもよかったと思います。笑いのツボをきちんと押さえた演出が見事な、観客の方々に気持ちよく楽しんでもらいたいという劇団のサービス精神が溢れた実に楽しい舞台でした。