遺作 公演情報 遺作」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    こんな芥川の楽しみ方も・・・
    決して広くない空間には贅沢な役者陣・・・
    一時期 芥川作品にハマった事も有り観ましたが、1つのエピソードを軸にする事でとても流れが良かったと思います。
    全く違うタイプの演出を楽しむ事が出来、楽しい時間でした。

  • 満足度★★★★

    無題808(13-237)
    12:30の回(晴、暑)。12:00受付、開場。一人用の机と椅子が二つ。薬瓶、ペットボトル、聖書(辞書かと思った)。紙とペン、BGMにピアノ曲。12:18桟敷席の前にさらに桟敷席(最前列)が設置されました。通路側に遅れたお客さん用席。12:27前説(1時間45分)、12:32開演~14:13終演。芥川は読んだことがなく、また読む予定もないので本作品との関係具合などはさっぱりわからない。「かもめマシーン」でみていた井黒さん、ENBUの卒業公演をみた川田さんのお名前があったのでみにきました。つなぎのお話+3話、結構面白かったのですが、不勉強なもので芥川だった理由(鳥、ネズミ...ですかね)は最後までわかりませんでした。

    11月に「羅生門」劇団ドクトペッパズとありますね。先日、「板橋ビューネ」でみて個性的な演出だっのでみてみたいと思います。

  • 満足度★★★

    ちょっと違う感じ
    芥川はお芝居の台詞で出てきましたが・・・。コメディとしては面白かったです。

  • 満足度★★

    特に出色のない・・・
    若手作家のものを若手演出家がやっても、お互い未熟なもの同士と言った感じ。どちらかでももっと力のあるものであればもう少しイイモノになったのではないでしょうか?

    芥川龍之介の名前を出さずにあくまでもモチーフにしておけば良かったものをそもそもハードルをあげておいて、面白くないとちょっとうかばれないんじゃないかなぁ・・・とも。

  • 満足度★★

    「金取るんだ?」
    芥川の有名な作品をモチーフとしたオムニバスということで期待していきましたが、おもしろくありませんでした。作品ごとに感想を書きます。以下ネタばれ↓

    ネタバレBOX

    『THE FOOL』…演技の問題なのか、登場人物が苦悩しているというより「わがまま」なだけに見えました。ドアの開閉の所作がいまいちのせいか、その度に雰囲気が途切れました。

    『GATE-A』…安っぽい作品のように感じました。演技も内容もあまり記憶に残ってません。

    『Tiny sleepiness』 …テンポが悪かったです。何かしつこい感じを受けました。

    『ワンダーランド』…単純におもしろかったです。

    『GATE-A』と『Tiny sleepiness』は芥川の作品を意識しているわりには脚本に無駄が多いです。また、心の底に沈滞する無意識を啓発するでもなく、キレのある風刺もオチも感じられません。そして、そのモチーフの作品に何かプラスαしたものも見えません。質の悪い模倣のように感じられました。芥川の名前を出さないほうが良かったのでは。

    最後に、サティのジムノぺディは作品と合ってない気がしました。幕間ごとに流すのはどうかと…
  • 満足度★★★★★

    ドッペルゲンガー
     ドッペルゲンガーが現れることで有名な「歯車」をベースに、このような地平を含む考察を射程に収めながら現代を生きる“ユートピア”という名の劇団の専属劇作家及び演出家のダイアローグを核に[The Fool],[Gate-A],[Tiny Sleepiness],[Wonderland]の4作がオムニバス形式で綴られる。因みに[The Fool]のみは、小プロットが複数回に分けられて全体の流れの影響を受け、且つ与える関係の中で演じられるという特殊な位置を閉めている。

    ネタバレBOX

     仕事机に突っ伏している劇作家は筆記具を手に持ったままである。演出家が訪ねてくる。
     その後、暗転すると1人の老婆が座っている。政府関係者が、立ちのきの要請に来ている。というのも、この辺りは、、自治体が、交付金欲しさに誘致を認めたので塵処理場が出来ていたのだが、処理能力が追いつかなくなって結局、今では、有害ガスや土壌汚染、地下水汚染が広がり人の住める状態ではなくなったので住んでいた住人を別の場所へ移動させる為に役人が来ているのであった。然し、年寄りの中には、他所の土地へ行っても生きてゆけないと移住を拒む者もあり、その説得に来ているという訳だ。だが、どうしても出てゆかないという老婆に、出て行かせたい役人の衝突は出口なし。役人は、終に老婆相手に動けなくなる程の暴力を奮う。(死んだと解釈した方が、作品の解釈上は興味深い。というのも面白い演出が控えているからである)
     [Gate-A]は、2人の人物が悪魔の前で対話を交わす作品だが、天国へ行けるような内容の話をすること、それが、悪魔に“良し”と判断されれば天国へ行け、でなければ行けない、という設定だ。「蜘蛛の糸」を連想する方も多かろう。然し、結果は、2人共に天国へは行けない。1人は、総てを他人の所為に転化し続けており、注意されても一切改めなかったことによって。もう1人は、それを批判するだけで、矢張り注意されても天国を目指せるような表現は一切できなかったことによって。其々が、其々に相応しい現世に戻されるのだ。前者は、その行いによって最も苦しむ状況へ。後者は、批判される苦しみを味わい続ける場所へ其々行くことになる。
     [Tiny Sleepiness]は、夢と現の話であるが、登場する人物の総てが寝ている誰かの夢に見られているかもしれない、という不気味な世界。アイデンティティーが魔術を含めた得体の知れない主体に由って脅かされる不気味を描く。
      [Wonderland]は、足の悪い母は1階に。2階には、息子が住んでいる家の話だが、息子は、天井裏が騒がしかったので調べに行ってみると鼠の国に迷い込んでしまい、其処で鼠社会の様々な習慣を見、それに慣れてから人間界戻ったものの、人間界には馴染めなくなってしまっている自分を発見、鼠世界に戻りたいと願っている。而も、現在、それは、精神病院の収容患者としてなのだ。
     再び、[The Fool]が登場するが、劇作家は睡眠薬で自殺を仕掛け、あわや、という所に演出家が訪ねて来て偶々一命を取り留めた。だが、作家は、何も信じることができない。つまり生きて行く為の条件を欠いているのである。演出家は言う。それでも、何か信じるモノを持て、と。信じようとすることを選ぶことによって己を救うことにも繋がると。最終的に、作家も友の言葉を信じ生きて行こうと決意する。



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