満足度★★★
演劇ver.鑑賞
ダンス的な身体表現を多く用いつつも台詞や展開はほぼ原作通りで分かり易く、ダンス版と同様に小道具を用いた影絵や映像の演出についてもダンス版に比べてその必然性が感じられました。
ダンス版に比べると分かり易いとはいえ、それでも戯曲か前衛的ではない演出の上演を知らないと物語が分かり辛いかも知れません。
スクリーンとして用いられるホワイトボードが舞台奥に置かれ、作品の中で用いられる様々な小物(おそらくダンス版と同一だったと思います)がステージ中央に円形に並べられ、基本的にはその中のエリアで演じられ、その外では同時に他の場面が演じられたり、ポーズを取ったまま静止していて、最初から最後まで5人が出ずっぱりでした。
荒野の場から始まり、一般的な配列で進行しつつ、所々で別の場の台詞を挿入したり、同じシーンを繰り返すなどの改編が加えられていました。普通だとマリー殺害前に置かれる寓話的な挿話がマリー殺害後に置かれていて、静かなクライマックスを築き上げていたのが印象的でした。
電子機器や日用品を用いるセンスが良くユニークな表現が楽しかったです。同一の物が連続する場面で異なる物に見立てられたり、ライブ映像でトリッキーに役者と小物を関係させたりと、演出は機知に富んでいて面白かったのですが、役者の台詞回しやダンスに確固とした物が感じられず、覚束無い印象だったのが残念でした。
満足度★★★
不気味な芝居だった70分
ダンスを原作とし、不気味な内容を演劇で表現することは、かなり難しかったでしょうか。映像とか、光を使った演出は不気味だったし、ポップ風なダンスは、エンタメ感たっぷりな表現だった、70分でした。
満足度★★★
Manos.ver.(演劇)観劇
ダンスバージョンを先に観るよりは演劇バージョンを先に観た方が理解できるだろうと思いましたが、ことらもダンスが多くダンスバージョンと言っても過言ではないくらいでした。
満足度★★
ダンスver. 鑑賞
原作を知らずに観ると物語は分からないとは思いますが、様々なアイディアが盛り込まれていて、物語性抜きでも楽しめる作品でした。
湖と月を象徴する、一部が赤くなった青いスクリーンが舞台奥に吊され、劇中で出てくる小道具は左右と奥の壁に沿って肩の高さ辺りに吊されている中でパフォーマンスが展開しました。
ヴォイツェクがマリーを殺害するシーンをリアルには描かず、その前のシーンで周囲の男達に刃物を持たせることによって、社会環境のせいで悲劇が起こった様に見せていたのが印象的でした。その後ヴォイツェクも死に、湖の中でマリーと手を繋ぐ姿をシルエットで見せるのがロマンテイックでした。
スタイリッシュに見せようとしているのに、パフォーマンスの精度が追い付いていなくて、意図していない野暮ったさが出てしまっている様に感じられました。ダンサーに身体を隅々までコントロールしている感覚があまり見えて来なくて残念でした。ライブ映像や影絵、様々な小物を用いた演出は創造的で興味深かったのですが、取り扱いがバタバタしていてせわしない印象が強かったです。
叫んだり、外国語風に出鱈目な言葉を喋ったりする箇所がありましたが、せっかくダンス版と演劇版を分けて作っているので、ダンス版では声による表現は用いない方が良いと思いました。
満足度★★★
ダンスver.
初冨士山アネット。
元のストーリーを把握してなかったせいか最後くらいしかわからんかった。虫かご的なパフォーマンスとか面白いなーと思ったけど。
満足度★★★★
両方鑑賞
演劇は70分、ダンスは60分。ダンス的演劇と、演劇的ダンス。詳細に設計されている。どちらも決してわかりやすい作品ではないが、言葉がある演劇を先に観ておいてよかった。