Lamp Light 公演情報 Lamp Light」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    大河小説のようなスケール感とディテールが光る。
    偏見と差別の中で、必死に生きようとする在日韓国人の青年の、物語。

    前篇にあたる今回の公演は、約2時間20分。来年6月公演予定の後編も同じくらいの長さだとすると、合計5時間の長編ストーリーとなる。

    私は、前篇を拝見して「これは大河小説ならぬ『大河演劇』を作ろうとしているのだな」と感じた。

    それは単に長編だから、というばかりではなく、その「作り方」が、である。


    以下、ネタばれ。

    ネタバレBOX


    大河小説、というと私にとっては五木寛之の「青春の門」である。
    芝居を観ていて、私はこの小説を想起した。

    大河小説、というのは、まず物語や登場人物の設定、展開はベタなものである。それでいい。むしろ、ひねってはいけない。
    大切なのは、ストーリーとしてのスケール感、そして作者はディテールで勝負するのである。


    この芝居で、最もよかったのは、主人公の秀夫が、恋人に「結婚して、ずっと一緒にいてくれ」と言ったあと続けて「わかれてくれ」というシーン。
    これは演劇でなくては伝わらない手法。私は「ディテール、工夫したなー」(笑)と感心した。

    また、ラスト、道化師っぽいメイクで登場した秀夫が放った長ゼリフ。ここの部分は、作者の人生・演劇への想いがこめられ、感動的で説得力があった。

    そして、何より「詩」があった。


    上記は、脚本の妙もあるが、出演者たちの演技の魅力を抜きには成立しえない。

    作演出を兼ねる金光仁三を始め、浮浪児の少女を演じた、こんどうひろこ、英夫の弟を演じた小中文太らの演技が印象に残った。


    後編が、いまから楽しみである。
  • 満足度★★★★

    激団リジョロ初観劇。。。
    現実的世界と幻想的世界が錯綜する独特の異次元空間。チャップリンの無声映画へのオマージュが散りばめられているせいか、どこか懐かしくもあり新しくもある不思議な世界観でした。演劇に対する熱い想いはひしひしと伝わってくるし、作者の”想い”や”イメージ”を具現化するパワーとチームワークは素直に凄いなぁと感心しました。

    上演時間2時間20分。後編『サーカス』もぜひ観てみたい。

    ネタバレBOX

    ただ全体的に関西色が強く、ストーリー自体も正直ベタな感じは受けました(特にラストのくだりとか)。この辺については、たぶん好き嫌いが分かれるんじゃないかなぁ。

    とても実力のある劇団だと思うので、オリジナルな魅力をさらに磨いていければ、劇団桟敷童子のように”他の追随を許さないオンリーワンな存在”に成り得る可能性を秘めていると感じました。
  • 満足度★★★★★

    願いのともす灯
     座長達が好きだというチャップリンに捧げるオマージュでもある今作、無論、ライムライトをもじってつけたタイトルであると同時に、今作の主題である、一点の光をも意味する。差別される側に在って、一点の光を求めることには、大変な労力と努力が必要である。殊に不合理、非合理、理不尽、不条理そのものである差別によってある位置に押し込まれざるを得ないと多くの同胞が思う時には、尚更である。
     それ故にこそこのタイトルなのである。母に先だたれ、父には蒸発された挙句、孤児の施設に収容されたものの、年下の入所希望者が多く、限られた予算に彷徨処分を余儀なくされた少女は、一縷の望みを託して暗黒の世界に飛び込む以外方法を持たない。年端も行かぬ女の子という設定は当然、「Kid」を意識したキャラクターの作り方である。
     内容は観て貰うとして、リジョロの激しい動き、エネルギーを叩きつけるような演劇作法の背景にあったのは、恐らく、この理不尽に対して狂わない為の判断だったであろう。劇団15周年を迎え、初期の激しさから、質への転換を図る時期に来ているのかも知れぬ。理不尽に対するマグマのようなエネルギーはより内面化されて、新たに様々な方向へのチャレンジに向かってゆくような気もする。
     今作には続編がある。タイトルは「サーカス」来年6月に上演を予定している。こちらにも是非、で、その前に今作を。

  • 満足度★★★★

    エネルギーと臨場感
    役者さんのエネルギーが強い。
    それにより、臨場感あふれる舞台になっている。
    (私は、舞台奥の公式HPスーパーシートでの観劇だったので、尚更それを感じることができた。このシート、おすすめ。舞台袖などを見ながらの観劇というレアな体験もできる。)

    ただ、物語としては、物足りなく感じた。
    (人情話などが好きな人には良いのだと思うが。)

    おそらく普通の客席で観ていたら☆3を付けると思うけれども、
    特別シートでの体験は刺激的だったので☆4。

    ネタバレBOX

    正直に言えば、物語は面白いと思わなかった。

    在日の話は、今でもこのような差別(就職差別は特に)が行われているのは知っているし、許しがたいことだと私も思うけれども、
    こういう差別をテーマにした芝居はいくつも作られているし、
    「在日をテーマにした作品=こういう作品」という典型的な内容だったので、
    正直、またこれかという感じ。
    勿論、幻想譚のような少女の話と重ねて描かれているので、
    そういう意味では典型的というだけではないが。

    ラストも「いろんな厳しい状況があるけれども、希望を持って生きていこう」という感じで、そういうのもステレオタイプな感じがした。
    まぁ、そういう芝居が好きなお客さんというのも多いのだろうが、、、。

    ただ、チャップリンへのオマージュとして、
    冒頭の無声映画の演技のようなものを舞台でやったのが、面白かった。
    あの過剰な演技、ありそうだけど、舞台で観たのは初めてだった。

    脚本に対しては不満があるが、演出や役者さんの演技はとてもよかった。

このページのQRコードです。

拡大