満足度★★★
今更ですが
雲の劇団さんの企画公演で
演出が名古屋のジャコウネズミのパパさん、ということで
身内ノリで見に行きました。
実はジャコウパパの寺山は初めて見ましたが、
だいぶカットされていて、正直、やっちゃった感半端なかったです笑
他の方が客入れのことについて書かれてますが、
私のいた回はとくにそんな混乱なく、
客入れの演出はちょっと危なっかしかったですが面白かったですよ
・・・
闇である意味が微塵もわかりませんでした。闇である緊張感も、闇に堪えうる役者の身体もない、間延びした暗がりでの芝居というだけ。
また元脚本を大きく削っていますが、それがただ作品をスカスカにしているだけという印象を持ちました。
なぜこの作品をやろうと思ったのか?
上演からも、上演後のトークを聞いても、何ひとつわかりませんでした。
怠惰な作品
非常に怠惰な作品だと感じた。というのは寺山修司が昔やった手法から一歩も出ず、そこに演出的な試みが一切見られないからだ。観客にマッチを渡すのも、暗闇の中での上演というのも初演と同じだが入口上部に外光が漏れていて、この作品制作に対する中途半端さがすでに露見している。さらにマッチ擦りも天井桟敷の系列の劇団に比べるとかなりいい加減に行なわれていて、役者がさかんにマッチを擦り直したり、慌てて吹き消したりしていて見苦しい。さらに最も問題なのはこの劇における闇というものが一体何なのかということが、作品の中でまったく明らかにされていないということだ。これは演出家の完全なるサボタージュだ。これがサボタージュでないのだとしたら、この演出家はまったくの無能だということだ。
あと大変に気になったのは、制作をやっていた男性が常時動物的なしゃっくりを頻発する人間で、暗闇の中で頻繁に聞こえるしゃっくりは芝居を壊していた。