ワーニャ伯父さん 公演情報 ワーニャ伯父さん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★

    「何を伝えたい、観せたい」のかが見えない舞台
    それなりに小奇麗かつ凝ったセット、小さな場面転換でも
    セットを色々いじってくるなど演出面で凝った部分はあったものの
    肝心のお話がさっぱり分からない。
    (何を伝えたいのか、観せたいのか、など)

    序盤、小さく笑いをとっていって「これは喜劇なのかな?」
    と思っていたけど、中盤の盛り上がり以降も特に
    お話の色も方向性も見えず、終わりまで見て
    ほんと「何も得るものがなかったな」という気持ちになりました。

    ネタバレBOX

    確か前に演劇集団円さんの舞台を一度観た事があって、
    それは面白かった、という記憶が。
    また朴さんの舞台(あるいは朗読など?)を
    何か1つ観ていてそれもおもしろかった記憶が。
    という事でチケット取りました。

    シアターウエストの真っ黒な舞台に対して、
    ロッジ(ホテル?)風室内とその外の森を表現したセット構成、
    これが場面場面でどの部屋にいるか、などを表現する為に
    小さく変わっていくのですが、その辺は
    「まあ、きれいな見せ方/演出だな」と思えました。


    しかし、序盤(前夜夜更かししてしまった事もあって)
    人物紹介その他を含んだ日常パートが平々凡々と進む中
    うつらうつらとしてしまったのもあり、
    どうもお話に集中できないし話が伝わって来ないが、
    「それはあくまで自分の体調のせいかな」とも思っていましたが、

    中盤以降お話が盛り上がり始めこちらも集中できるようになってきても、

    ・ 医者が人妻にモーレツアタック、それに対して「NO!」と拒絶し、
      「もうこの家を出よう!」と言う人妻

    ・ この家の土地の利子は2%にしかならないので、
      売って有価証券にして5%もらおう、
      といきなり言い出す教授(長男?)、
      それに対して「今までこの土地の代金を(一部)払い、
      守ってきたのは自分達だ、勝手な事を言うな!」
      とキレて銃まで打ち出すワーニャ伯父さん

    と、この辺を主軸に話が展開するのかと思ったら
    大して展開もせず、結局特に各人物の背景設定などの
    掘り下げすらないまま、
    長男夫婦と医者が出て行って元の生活に戻り忙しく仕事をする
    ワーニャ伯父さんに対して姪のソーニャが
    「私達は苦労ばかりでいい事なんて1つもないけど、
    きっとこの人生が終わったら神様に色々と聞いてもらいましょう」
    とよく分からない形の締め句を告げて終わり、
    という

    ・ 喜劇にしては笑いも少なく
    ・ 悲劇にしては説明不足過ぎ、涙もなし

    この物語は何を伝えたいのだろう、という事がさっぱり分かりませんでした。
    (ワーニャ伯父さん、後半キレるまではっきりいって端役でしたし、
    教授とか出番少なすぎて人妻の旦那が誰なのかすら
    よく把握できませんでした(これは眠かったせいかも))

    海外の逸話/物語か何かを、内容を日本向けに直さずそのまま使って
    演じてみた、という感じがしたのですが、そこのところどうなのでしょう。


    舞台開演前は、演劇集団円のパンフなどを見て、橋爪功さんなどが
    関わっている事などを知り、
    「これからはもっと観てみようかな」と思っていましたが、
    アンケートも提出する気もなく撤退してしまいました。
    (ほんとは途中で席を立ちたかった・・・)
  • 満足度★★

    極寒の観劇で、心ここにあらずでした
    さすが、カンフェティ席!寒いの何のって!!羽織るものを慌てて出したけれど、そんな物では追いつかず、まるで、冷凍室で観劇という拷問を受けているかのような寒さで、体中が痛くて、早く終わってくれと念じながらの、過酷な状況でした。

    そんなわけで、集中できずにいましたが、そうでなくても、あまり上出来な舞台ではなかったように思います。

    「ワーニャ伯父さん」を、普遍的な物語として、今の日本で上演するなら、それ相応の演出の工夫があってしかるべきと思うのですが、私が観る限り、そういった演出意図は感じられませんでした。

    まあ、以前観た芝居では、エレーナ役の女優さんがお世辞にも、美人とは言い難く、台詞で、「美しい」が連発される度、違和感を感じたので、今回の舞台のエレーナ役は、魅力的な女優さんで、ほっとしましたが。

    ワーニャの金田さん、医師アーストロフ、ソーニャ役の役者さんは好演されていたと思います。

    ネタバレBOX

    客席に、ソフトバンクのパパ犬役の北●路さんがいらしたのですが、ご感想を聞いてみたいと思いました。

    確かに、家族の物語として、今の日本でもあるような普遍的な出来事が描かれているので、共感できる部分はありますが、もう少し、今に生きる観客に向けた演出の工夫があっていいのではと思うのです。

    もっと、ワーニャとソーニャのような、誰かのサポートに徹するだけの、存在の小さな人間の苦悩と悲劇を掘り下げるような演出であってほしかったと思います。

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