満足度★★★★★
TVよりも豊かな表現方法で人気刑事ドラマの二時間スペシャル版を観劇したような感激が
パンフを軽く読んだ上での観劇だったので、「警察官」のあり方/考え方、
などについて突っ込んでいく作品なのだろう、ぐらいには思っていましたが
道警(北海道警)で発生した殺人事件に対して捜査を外されてしまった
刑事達の独自捜査と警察の暗部に関わる大きな事件とのつながり、
主人公刑事「佐伯」の過去の経歴から発症したPTSD/ナルコレプシー(眠り病)、そして妄想、
それと対比するかのように悪役部長刑事「石岡」の警察組織での中間管理職としての”悪行”、
被害者女性への依存、しかし最後の最後で悪に徹し切れない自分
(警察官としてのあり方にさいなまれる)、
などいろいろな設定/伏線がそれぞれバラバラにどんどん投入されてくるのですが、
それがいつの間にかつながっていき、そして物語自体が色々な方向から
最終的な結末へ向かうという、場面はずっと「バーの中」なのに
刑事達の捜査活動や思考/検討、葛藤そして反目、
そういった人間ドラマが目の前で所狭しと繰り広げられていて、
かなり夢中にさせられてしまいました。
終わった時には「まさかここまでいいもの観せてもらえるとは」と
胸の中が一杯になってしまいました。
「次は1年後を予定しています」との事でしたが、必ず観に行きたいですし、
待ちきれない気持ちもかなりあります。
満足度★★
感情移入しづらい
出演者の平均年齢は高め。客層も高め。
全体から感じる演技の雰囲気はベテランらしく心地よい安定感がある。
逆にストーリーは単調で読みやすく、笑いを狙ったシーンもあるが、数は少なくネタも大人しめ。
また、作者の都合により現実離れした出来事がいくつか起こる。
こういう毛色の作品では、リアリティが有るか否かは作品に感情移入できるかどうかを左右する重要な要素だと思うのだが、それに欠けていた気はする。