糸地獄 断章 男娼 公演情報 糸地獄 断章 男娼」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★★

    おどろおどろしくも
    初日、千秋楽2回鑑賞しました。異空間へ誘うように繰り返される呼びかけと生演奏から始まり、初日は四方からの声に反応しようとしてしまう本能と観ようとする体勢との戦いに負けてしまいましたが、たまたま座った席が良かった。堪能できました。千秋楽は席の配置もガラッと変わり、中央に向けて緊迫した視線が注がれていました。ゲストのお話をうかがってから、鑑賞できたことで、一段と見ごたえのある内容に感じられ楽しめました。

  • 満足度

    初アングラ!
    初日観劇。
    照明の使い方が苛烈なのは覚悟の上でしたが、そんなことに嫌だとか感じている場合ではありませんでした。声と声と声で攪拌された脳が溶け出しそうで、もはや好きとか嫌いとかではないな、と。
    ギリギリと惹きつける笹木皓太さんの腕力を堪能。丸川敬之さんもいい役で、じっと息を潜めて見入ってしまいました。

  • 満足度★★★★

    反転。
    原作とは性別反転というこの物語、元通りに反転させて振り返ると、戯曲に写し込まれた歴史や社会の闇が鬱蒼然として浮かび上がってきます。しかし反転させることでその社会性が意味を無くし、幻想的なフェティシズムだけが色濃く描き出された印象。絶え間なく続く生演奏が実に効果的で、少年・繭を演じた笹木皓太くんが大正時代のモダンを駆け抜けるように叫ぶ様がアヴァンギャルドを体現。アングラというには生々しくなく、エロスというには清らかで。全編を通して一貫した誠実な演技で空間を完全に味方につけていました。やはり凄い役者さんです。物凄いです。

    ネタバレBOX

    大正から昭和初期、糸を紡ぐ女工達が店の裏では体を売っていて、少女が母を捜しに来る・・・という物語を反転させ、少年が父と対峙をするというお話になっているのですが、母と娘の関係をこの時代に投影させるほどの意味を、父と息子の関係には見出せないような気がしました。なので、社会の闇を感じることなくただフェティッシュだけを楽しんだ印象。

    でもそれは今帰宅してから考えたことで、観ている間は笹木皓太くんの圧倒的な演技に夢中。後姿も美しく、声だけを聞いていてもその台詞回しが耳にとても心地よく。声や背中からどんな表情をしているかも伝わってきて、彼の才能に引きつけられたまま1時間45分が終わりました。白粉に紅、濃いアイメイクを施したアングラメイクも美しく、男娼たちの身の上話を聞いているときの受けの演技の繊細さも目が離せません。瞬きもせず見つめすぎてドライアイ寸前でした 笑

    初心者へのお勧めにしたのは、「アングラ初心者」という意味で 笑

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