満足度★★★
謎の魅力の方が
「銀河鉄道の夜」を下敷きにした創作だが、原作の持っている謎を合理的に解釈しすぎるきらいがあるように思った。謎解きし過ぎるとイマジネーションが限定化され、賢治の恐らく目指していた無限の広がりとそれに対峙するように佇む実存的人間の絶対的孤独を、そこいらに転がっている陳腐なザインに変えてしまう。カンパネルラの死が、としの死に重なるであろうことに思いを致すべきだろう。「永訣の朝」の悲痛を同時に考えたい。
満足度★★★★★
無題702(13-127)
15:00の回(雨)。ここは2回目なのに駅が違ったためかずう〜っと遠回りして14:38会場着(前回はてがみ座「夏のおたより」)。受付、中へ。役者のみなさんも場内に。梅田さん、堀井さんが出ていらっしゃるのでみにきました。入って右手、両壁に椅子席(柱前の椅子にはリンゴが一つずつ)、テーブルもあってその上にキャンドル、中央にテーブルと椅子があり、ここは舞台。15:06前説(依光さん)〜16:01終演。梅田さんから高校生(男子)の作品だと教えていただきました。検索してみるとよく上演されているようですし、当パンに「高校演劇戯曲選」とありました。リーディング公演、少年の夢や祈りがコトバに乗って届き、虫の声、汽車の音、星が瞬けば無音の揺らめきが満ちるように感じます。同じような体験…10代の頃、ラジオで「朗読」やドラマを聴いていました。尾崎翠、石川啄木、SF、海外作品、まだ耳に残っていて、情景も目に浮かんできます。あいにくの雨でしたが、晴れた日の夜、満天の星がみえたら、この1時間のことを思い出しましょう。