円窓に惑う向こうは蒼天へ 公演情報 円窓に惑う向こうは蒼天へ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    こころもからだも体当たりしてました
    正直あそこまで弾けるような演技が
    観られるとは思っていませんでした。
    ああいう動きがあるお芝居は好みです。

    余談ですが、チケット代の割りに
    美術が非常に凝っていて、素敵でした。
    そもそもどうやって企画したのだろうと
    ずっと気になっていたのですが、
    帰宅して調べてみると納得でした。
    この箱、都心部の半値なんですねえ・・。

    ネタバレBOX

    某役の引き篭もり先が押入れで、さながらどらえもんでした。
    が、意外と美術の造りが混んでいてマジックのようになっていました。
    なぜ押入れにそこまで思い入れがあったのだろうか?深いです。

    という訳で始めから終わりまでセットが気になりました。
  • 平塚らいてう から 考える。



    率直に、いかがでしたか?

    「作・演出は、100年前に始まった女性の権利運動を通し、日本人を解き明かしたいのだといいます。
    結局、男と女の関係は  そう変わらないし、福島瑞穂参院議員のような事実婚を続ける新しい女は存在する。
    大正時代というシチュエーションながら月9のテレビドラマと大差ない人物達だったのは、そういう人間の普遍性ではないかと思いますね」


    平塚らいてう  については?


    「女性の権利運動の上で欠かせない人です。実際、困ったときに座禅を  組んだのかは知らないが
    (笑)
    ただ、男女同権運動ではなく、女性の権利拡張を目的としたことは注意しなければなりませんね。
    例えば、つい最近まで労災法においては等級判定などで女性の方が優遇されていました。
    『男女平等』から逸脱した憲法違反という判断の下、国会で改正され現在に至っています。
    上野鶴子さん  などは女性の権利拡張を『グローバリズムだ』と言っていますが、ただ権利を主張するだけでは『ナショナリズム』です」


    若干、女性の権利拡張に否定的ですね。



    「決して  そうじゃない。
    日本の国会議員比率は先進国  最下位だよね。
    韓国では比例区において男女1名ずつ記載する義務があるし、アフリカのルワンダのような新興国だと国会議員の男女比が半数となるよう義務付けている。
    ニュージーランドの場合、男女比とは関係ないが、少数民族のマオリ人が下院議長を歴任したんです。
    世界中の国会議員の流れが女性へ、少数民族へ  です。
    ところがチルドレン現象でも起きない限り女性議員が1割に満たない日本は、民主主義が機能した結果なのか疑いたくなるくらい異常。
    もし家長的な土壌(世襲)から女性が不利ならば、変えなければならないと考えますよ。まあ、TBSのディレクターだった小渕優子さんが  あっという間に大臣に就任したのも、?ですが」

    日本の女性  が  立候補しないのも要因では?


    「この国では、立候補するにも壁があり過ぎる。
    供託金300万円に、事務所費、人件費、街宣車のレンタル代、チラシの印刷代を負担しなければならない。
    1990年代の政治改革基本法で争う時期、自民党内若手改革派グループが算出したところ、中選挙区制に基づく選挙費用は1億円を越えた。
    経営者か弁護士か政治団体メンバーか、はたまた党から支援を受けた候補でなければ 選挙費用を捻出することは極めて困難でしょう。

    世襲そのものが家父長制ですから、女性は男性に比べると党の公認を受ける機会が少ないのです」


    では、やはり立候補の制限に問題があると。


    「大きいが、根本的な問題ではありません。
    この前、御茶ノ水の明治大学中央図書館で時事通信社刊・政治概要の世論調査データブックを発見しました。で、僕は1970、80年代の世論調査をサラッと読んだんですが、当時  男性の無党派が2割台だったのに対し、女性は4割台だった。保革対立の時代です。
    また、革新政党の支持率も男性に比べ女性が激減。かろうじて自民党は3割〜4割と  似たり寄ったりでしたが」


    ほう。


    「私の答えは日本女性の非ポリティカリル性です。
    2009年に自民党から政権交代があった際、民主党へ元々弱かった50代以降の女性の支持が増えました。朝日新聞と東大の共同世論調査で判明しています。
    無党派、何となく与党を支持する、これが日本女性の政治姿勢です。
    国会議員の比率が低いのも、こうした政治姿勢が関与している、と考えるのが自然でしょう」


    若者と女性は無党派層が多いですね。だからこそ、平塚らいてう  の運動は評価されてしかるべきです。


    「そうだね。
    女性の権利運動の欠陥を指摘しておくと、敵対する男社会の上層部が男性の少数であるという意識が低い点です。東電の孫請け企業から徴収された原発の作業員は全員男性です。これからの女性運動は  男だ女 だ  という二項対立を越えたものでなければならない」





  • 満足度★★★

    細かい所が雑な気がしました。

    大正の女性文学者の生き様が生き生きと描かれていたように思います。女性が社会的地位を得るために尽力する様子が力強く感じられました。

    ネタバレBOX

    脚本は、序盤の青とう社設立から解散まで、参加者の葛藤や決断が上手く描かれていたように思います。大杉と青とう社の面々の関係は知りませんでしたが、性に開放的な時代だとしても、やり過ぎな感じがしました。紅吉の存在意義が分かりにくく、バランスが崩れた気がします。最後に雷鳥が家庭に収まってしまったことで、当時の限界を暗示し、雷鳥が果たし得なかった夢が描かれた点は良かったです。

    演出は、オープニングから、室内と外を足袋のまま上がり降りするのに違和感がありました。最後の場面で雷鳥の足裏が汚れていたのは残念です。また、オープニング後のハケがバタバタうるさく、舞台の建て付けが悪い印象です。特に振動で舞台中央の鏡が揺れたり、中盤で酒瓶が鳴るのが気になりました。

    序盤の手紙の場面から酒盛りの場面まで、舞台壁際に湯飲みが転がっていたり、中盤で座布団が机に掛かっていたのも残念です。10代の役の飲酒も気になりました。ラストは楽しくお喋りする女学生より、社会的に地位を得た女性像の方が良かった気がします。最初の場面と変わりなく、雷鳥が目指したものがぼやけた印象です。

    雷鳥は、母になる前後の演技の違いが見事でした。紅吉とのラブシーン後に着崩れが直せないのが残念でした。ブラヒモも興ざめです。野絵、智恵子も印象的でした。紅吉は難しい役所を健闘していたと思います。

    衣装は良かったのですが、奥村の最初の着物は死に装束みたいでした。紅吉は丈が合っていないような気がしました。証明は左右のスポットで役者の影が見えるのが気になりました。

    パンフレットは力作ですが、大正風にするか、舞台衣装を描いて貰えると助かります。解説は誤字脱字が目立ち、内容も的外れ感がありました。雑誌がテーマなので、残念でした。細かく気になる点はありましたが、流れは良かったと思いますし、2時間越えの大作を作り上げる実力はあると思います。時間を忘れて楽しめました。

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