PLAN-02『クラッシュ・ワルツ』 PLAN-03『マイフェイバリット・バーーーーーージン』 公演情報 PLAN-02『クラッシュ・ワルツ』 PLAN-03『マイフェイバリット・バーーーーーージン』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★

    刈馬演劇設計社「マイフェイバリット・バーーーーーージン」観ました
     新作「クラッシュ・ワルツ」から続けて、7年前の作品の再演を観ました。


     さすがに新作に較べれば、複数ある軸の主軸が分かりにくく、台詞も決めた感があって、若書きの印象。
     「見える能力」や、やって来る男の、展開上での必然性は弱かったか。物語的には必要だけど(終盤の「障害、無くなってた」という台詞にはちょっとシビれた)。

     「身障者向けデリヘル」という題材は、いま観ても秀逸(商売とボランティアの葛藤とか)。周辺のサブテーマも含め、「性愛と身体の関連」は、さらに掘り下げて見てみたい。刈馬さんならではのテーマかと。

     役者では、キョウタ役の宮谷達也さんの、自然体に見える飄々とした存在が映えた。主宰している劇団のスタイリッシュな舞台に「つくりもの」感をつよく感じるだけに、意外で印象的。これも、刈馬さんの舞台だからこそか…


     なお、宮谷さんの劇団・演劇組織KIMYOは、次回公演「スィーティドム」で初の、名古屋・東京2都市公演!名古屋は7月下旬に七ツ寺共同スタジオで、東京は8月上旬に王子小劇場!興味の出た方はぜひご覧ください。

  • 満足度★★★★★

    刈馬演劇設計社「クラッシュ・ワルツ」観ました
     刈馬カオスさんによる舞台は、昨年の劇王・塚田奏一郎名義「シュガーレスガール」、本公演ではテラ・インコグニタ「十人姉妹」以来です。


     デス電所やiakuを思わせる、緻密に計算して人物たち(二組の夫婦+女性)の世間体を脱がし、その人格や事情を少しずつむき出しにしていく展開に、観客の集中の度合いも高まる…。それぞれが有機的に他者の事情を暴いていく。欲望、依存、加虐、許し…。
     かなり陰惨な光景が出てきながら、そこからあのラストに持って行く、刈馬さんならではの叙情力…。

     それぞれが今までもこれからも抱える人生の時間を考えさせられる、濃密な役ばかり(特に、展開の軸となる、ある夫婦の子供を交通事故で死なせてしまった女性・チハル役の切り替えが大変)。
     全員が振り幅大きく醜さも美しさも持った、でも当たり前の人間。
     

     公演は、この新作と7年前の作品の再演が続けて観られる興味深い構成でした。そこにも時間の流れが…(笑)
     刈馬さんは、この「クラッシュ・ワルツ」で旅公演ができないかと検討しているそうです(とくに仙台、北九州に関心高い)。
     どこか興味を持って、声がかかるといいなあ。ぜひ多くの人に観てほしいです。

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