ずぶ濡れの物売り 公演情報 ずぶ濡れの物売り」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    意味のなさが不気味
    ハーマン・メルヴィル短編小説をもとにしたひとり芝居。

    カトリ企画の作品はいつもこちらが試されているような感覚に陥る。

    ネタバレBOX

    今回強く感じたの「空回り」。
    あるいは、こちらから言えば「置いてけぼり」。

    それは登場人物の1人とも重なるのだが、演出や役者の意識が先へ先へと行きすぎたのではないだろうか。
    どういう意識で演じていたのかが気になった。

    小菅鉱史さんは、「身体」を強烈に観客へ押し付けてくる。
    裸になって、ぐいぐい来る。
    張りのある肉体が舞台の上でそそり立つ。
    時折、ちょっとニヤついたような表情を見せたりするので、恐いし気持ち悪い。

    そもそもこのストーリーが意味不明で不気味さがあり、気持ち悪いので、小菅鉱史さんがそれを助長するというシカケになっている。

    すべての行為に意味があるのかないのかわからない。
    カツラを被ったり脱いだりと、まったく意味不明で、めまいがする。
    ぐいぐい引き込まれているのは確かだ。

    完全に役者と演出の手中に落ちたと言っていい。

    冒頭に、誰かわからないが、人が袋に押し込められて、舞台に運ばれてくる。
    まさに、観客がその袋の中にいたのだ。



    終演後のイベントは、黒岩三佳さんによる『お岩』。
    尻上がりに引き込まれて行ったのだが、エンディング間際に、一言、痛恨のミスが。
  • 満足度★★★★★

    THE肉体
    一人芝居とリーディングの二本立て。話は分からない箇所もあったのですが、気にならない程に色々な表現が溢れていて、身体という媒体は探求の塊だなと感じました。とても面白かった。以下

    ネタバレBOX

    人間、らしきものが入った袋を引きずって登場。終始中身はどなたか分からず。誰が入っていたのだろう。始まってから小菅さん足踏みと手拍子、これだけで魅せられるものがありました。手は叩いたあとに空気の軋むような音がとても神秘的。声の抑揚やテンポ、話を正確に理解しきれないのが残念だったけど、観ていて飽きず実に面白い。ぶら下がったり、ズラを被ったり。あの場所だからこそのパフォーマンスなのかもしれませんが、もっと多くの方にあの面白さを見てもらいたいと僕は思いました。後はワンピースのキャラクターに物凄く似ていました。リーディングの四谷怪談もいい味を醸し出してました。知っているけどどういう過程と結末になるのか引っ張るのも良かったです。夏の野外朗読など楽しそうです。
    コリッチの方には情報が載ってませんが、前日にアマヤドリさんの一人芝居も観に行きました。それも一人芝居で、正確にはコロス的な女性とチェロ伴奏の方がいましたが面白かった。こういうものは、メインとなる方の実力がないと観ても詰まらなくなってしまうのかもしれません。
  • 満足度★★★

    放念?
     避雷針を売りたい男と買いたくない男のとのやり取りを描いた作品。幾つか、意味ありげな仕掛けを出し、使って見せるが、演出、出演者共に、余り、理屈を突き詰めていないらしい。

    ネタバレBOX

     ただ、話をすると、日本語の間違いがあるようだし、パンフレットを見ても、言葉の誤用が多く見られるので、そのズレを自分達の表現、つまり+αと思い込んでいるかも知れない。少なくとも余り知的ではないようである。そして、そのことをどうにかしようとか、変形させようとしているのでもないらしい。唯、己の身体を投げ出し、解釈は観客に任せる、ということに尽きるらしいのだ。
     つまり、投げ出された身体に対して、過剰な意味を付与されることを拒否するわけでもなければ、積極的に解釈をパロるわけでもないらしい。放念したように投げるらしいのだ。
  • 満足度★★★★

    おもしろかった
    「蜜」を観て気になっていたのです。
    原作を知らないのですが、とても面白いお芝居でした。
    照明の使い方が印象的。
    厳密に言えば「ひとり芝居」ではないかも・・・。

    ゲストの黒岩さんのリーディングも魅力的でした。
    あの場所、夏に百物語とかの怪談やったらおもしろそう・・・。

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