僕のおじさん 公演情報 僕のおじさん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    炭鉱の町の貧困を高尚に扱った話
    成功者の父を息子に持った二世社長が会社を倒産させた。父の葬式の日、会った事もないない叔父が北九州の町で亡くなったと電話が。叔父の遺品整理のため、北九州へ向かい、遺品を整理していると、叔父の生き様を徐々に知ることになる。そして舞台は、叔父の若かりし頃へ。

    ネタバレBOX

    正直、どこへ向かう話なのかさっぱり分からないまま、終わってしまった感じがしました。貧乏の話、働きたくない人の話、地上げされていく話、なんとなく面白そうなにおいをかもし出しながら、でもその雰囲気のまま。
    「みどり」という名前の女が物語上3人出てくるが、実際に登場するのは、最初のみどり(那須野めぐみ)だけ。そうなると、そのみどりがどんな性格なのか、インパクトとか明るさとか、そういうものが垣間見えて欲しかったかな。
    恐らく出演者さんたちは、みんな達者そうに見えました。それだけに、爆笑がなく、押し付けっぽくも見える「笑い」にやや辟易した印象が残念です。

    ただ、このお話は少し高尚なので僕が理解できなかっただけかと思います。
  • 満足度★★★

    役者陣が好演!
    なかなか面白い。後半、一気に惹き込まれた!
    上演時間約2時間。

    ネタバレBOX

    (現在)おい(父親・おじさんの死後) →(過去)父親・おじさんの若い頃→(現在)おい の構成で物語が展開。

    閉山直近のとある炭鉱町が舞台。
    貧乏だったけど輝いていたに違いない、おじさんの人柄に触れた物語。
     
    役者陣が皆さん、上手い!
    贅沢な時間を過ごせた。

    ただ、芝居の展開として、前半が長く感じた。やや冗長か。
    炭鉱町の人たちのキャラクターが濃すぎ、ちょっとついていけないところも。。

    後半の展開が面白く、一気に物語の中へ惹き込まれた。
    金儲けのために仲間を裏切る兄(父親)に対して、弟(おじさん)が
    とった行動が見どころ。
    おいの出生までの下り(父親と母親馴れ初め?)も楽しめた。

    劇団初見であったが、好印象な劇団であった。
    とにかく役者陣の力量が素晴らしかった!
    最後の挨拶では役者陣全員が頭を深々と下げていた。
    その姿勢は素晴らしいと思った。
  • 満足度★★★

    貧困
    チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。

    ネタバレBOX

    金のためなら何でもやる父・元が死に、そのあおりで自暴自棄になる守(塚原大助)は、父の弟・光(塚原)が孤独死したという村を訪ねる。妻・緑(那須野恵)に当たりちらし、一人嘆いているとそこに住人出てきて…。
    兄・元(浜谷康幸)の金のためにやばいこともやることに絶望した光の前に現れた住人。北九州の炭鉱の町の一角の貧民の集まるところで、全国から死に場所を求めてやってきた人間らが、炭鉱夫の前で演技し怒りを買うことでストレス発散をかなえることを生業にしている。戸籍もないカネもない人間たちに救われた光だったが、ここで元に遭遇する…。

    序盤から中盤までが若干テンポ悪いなと感じたけども、終盤の盛り上がりがとても良かった。元と光と死んだ妹のミドリの話に転じた後、元が土地買収の顔をみせ混乱をもたらす。そして、立ち去ろうとする元の暗黒な心に光を当てる。スーツに着替えた光が、再度守に切り替わり緑に電話する脇で酒盛りする貧民たち。その笑顔がとてもいい。

    お互いの過酷な人生と病んだ精神を許容する貧民たち。戦争で失明し、親族の家で餓死した妹の存在に苦悩し、カネに執着する兄。そして、貧民らのおかげで死のふちから蘇った、爛漫な弟。かなり暗い材料ながら、暗いだけで終わらない魅力があった。

    元が本性を現すシーンは、もっと阿鼻叫喚でもよいかなと思ったけど頃合なのかもしれない。
    きれいにまとまった印象のいい作品で、「おじ」のいい最期を予感させる舞台だった。

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