オムニバス読み芝居【パンドラ童話集1】 公演情報 オムニバス読み芝居【パンドラ童話集1】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★

    もう少し鍛錬が必要
     三つの作品のリーディング。“呪われ姫君”“踊る道化師”では、リーダー達の背後に設えられたスクリーンにイマージュが投影される仕組みだ。“紅色遊戯盤”はリーダーのみである。

    ネタバレBOX

    呪われ姫君
     出生時、国中から集められた12人の魔法使いによって幸福の条件たる、知恵、美貌、魔力、長寿、健康、技能、誰からも愛される運命などを受け取った姫であったが、長ずるに及んで、これらの要素故に、城の高い塔に幽閉されてしまう。余りに言い寄る者が多かった為である。而も、長い間、父王を除いて彼女に会う者は一人の無いと言う有り様。その父も姫の下を訪れなくなると、今度は妃が姫の食事を運ぶようになった。而も妃は姫の食事に毒を盛ったのである。だが、誕生の折りに掛けられた魔法で姫は死ぬこともできない。そのうち、姫を求める男達の数は、王国の軍隊を凌ぐまでになり、クーデターが起こって姫は塔から解放されるが、最初の夫になった小国の王は、寄り大きな国に攻められて破れ、姫を奪われる。その後も、更に大きな国の王が姫を手に入れる為に、姫の居る国を攻め滅ぼしては、姫を手に入れて、姫は、一か所に一月も安住することができなかった。一番、強い国の王の妃となった後も、大泥棒にかどわかされてその妻となり、その後は、勇士に助けられてその妻となるが有為転変は変わらなかった。終に姫は、逃亡を図り、人々が恐れて近付かない森に居を構え、魔法を使って結界を幾重にも張り巡らせた。その結果、人はこの森に入ることはなくなり、平穏な生活を送っていたが、ある時、一人に成年が、姫の結界を軽々と破り、侵入してくる。彼こそ、
    12番目の魔法使いであった。
     踊る道化師
    既に栄える時期を過ぎ、滅びようとしている世界に笑いを齎す道化兄弟が居た。彼らは世界中を回り、笑顔を人々に呼び戻していたが。ある日芽を覚ました弟が見たものは
    紅色遊戯盤
     基本的には、子供と母とのゲームという設定だ。但し、ゲームの中で戦うのは、神と魔女。神の軍団には、天使が居り、魔女の軍団には悪魔が居る。即ち、為政者は誰も傷つかぬどころか、ゲームを楽しんでいるだけなのであり、其処で生き死にする者達は、天使と呼ばれようが、悪魔と呼ばれようが所詮駒に過ぎない。そのことに、抗議する内容になっている。その効果を高める為に、魔女の長男ロゴスは、神の軍団の天使長とされ、母との確執に振り回されるべき存在として描かれる。同時に、末っ子のゼロスは母魔女のお気に入りであり、長男は、この事実を肯じ得ない。心理的葛藤も描かれる。然し、闘いの基本構造が神と悪魔という、一神教にとって最も大きく普遍的なテーマであるだけに、この程度の物語構造では、言いたい事充分に描けない。何となれば、神と魔女・悪魔の戦いが永遠に続く原因は、今作品に言及されていることが原因なのではなく、神が自らの本質的属性、善を証明する為に対立概念としての悪を必須とするからであり、人が神を創造した以上、人に対してそれを証明し続けなければならないからだ。

このページのQRコードです。

拡大