満足度★★★★
ふりつけ風演劇ドラマだった70分
ジャンルはダンス・パフォーマンスながらも、「演劇」いうものをいかにダンスでいかに表現するかが注目されましたが、いかにも、ホナガヨウコさんはすごいダンサーとすごく感じましたね。演奏者も、ギターやシンセサイザーなどを使って独自の表現もよかったですね。
満足度★★★
飾らない
凛として生きる、そのなんでもない佇まいがキレイだなと思いました。でも飾らない生き方はキレイ過ぎて自分の葛藤とは違うなぁと共感は少なかったです。動きの面白さ、ラストの盛り上がり、音楽、舞台美術、総合してダンスって良いなぁと思いました。
満足度★★★
心地良いナチュラル感
ダンサーとミュージシャンのコラボレーションによる作品で、「ふりつけされたえんげき」と題されている通り、身体表現をメインにしつつも一貫性のある物語を感じさせる内容でした。
以前に工業高校で同期だった女性2人が東京で偶然出会って同居することになりつつもお互いに手紙のやりとりをするという不思議な距離感が描かれていて、特にドラマティックな展開がある訳ではない淡々とした描写ながら、退屈さを感じさせませんでした。
各エピソードをあまり詳細には描かず、色々と想像を巡らせる余白を残していて、開放的な雰囲気があって心地良かったです。
ホナガヨウコさんの動き・台詞も、木下美紗都さんの歌もあざとさのない自然体な雰囲気で、表現が素直に伝わって来る感じがありました。
70分と少し短めの上演時間でさらっと終わるのも後味が良かったです。
音や台詞と動きの関係が特徴的で、特にオノマトペを連ねた歌詞とシンクロして動くシーンがユーモラスで印象に残りました。
前半はマイム的な動きが多く、動作の止まり方が美しかったです。終盤ではホナガさんらしいキュートなダンスもあり楽しかったです。
セットや照明も手が込んでいて良かったのですが、作品の持つ穏やかな雰囲気に対して少々主張し過ぎなところがあったのが勿体なく思いました。
満足度★★★★★
その日はわりと面白かった。
ダンスをみた、というだけでなくその日はわりと面白かった。
舞台をみる、ということがその時の気分によっても大きく左右されるから。
開演ぎりぎりに当日券で入ったら、入り口の近くの一番端っこの席で、
舞台をみるにはわりと見切れてちょっと、というところだったけど、
あとで考えてみるとそれも満更でもなかった。
作品は非常に練られている、という感じで、
何気ない日常の動きを音楽にするみたく、
音楽を物語にするみたいに。
夕暮れの
日が沈む前の景色を
昼の国の女の子から夜の国の女の子への手紙のなかに
溶かしこむように。
ちょっと見にくいけど、ま、いっか、と思ってるとそこにちびっ子(女性)がひとり。
出口の扉を開けようとしてるんだけど開かない。
男としては、目の前のレディの膀胱破裂の危機(推測)を救わなければとやわら立ち上がってその子の頭を撫でてカッコよく押したつもりがビクともしない(苦笑
必至になりながら鍵を何度も回して押したり引っ張ったりするが動かない。
女の子は泣きそうな顔をして母親のところに行き、母親と一緒になって劇場のスタッフに電話をかけてやっとドアは開いた。
自分はわりと汗だくになった(苦笑
終演後にそのちびっ子の母親なのか関係者っぽい女性が、
さっきはありごとうございますと言ってくれたのだけれど、
自分は全然役に立たなかったので、
「頑張ったんですが、すみません、開けられなくて」とか何とか言ったような気がする(なさけな(笑
ちょっとビックリしたのは終演後のアフタートークでその女性がゲストだったこと。
ちょっと笑った。
終演後、近くの古本屋で物色していると、さっきの女性らのグループがこっちのほうに呼びかけてるみたいで、
何かな、と思ったら、さっきのちびレディが本棚の向こうにいたらしく(その古本屋には絵本もあるのだ)見えないけど、
声が上がったなと思ったら、ぴゅうと出て行った。
なんかさっきの様子と違ってすっかりピンピンしちゃって子供っておもしれーなと思った(笑
なんか、そんなことをぼんやりと思い出してみると、その日はわりと満更でもなかったかな、という気がした。
ちなみにその古本屋では、自分は絵本でもファンシーな何かでもなく、
戦前のアメリカのシアターギルドの本(そこは洋書が多い)を買った。
自分にはあんなちびっ子みたいな可愛気は一生できないな、と思った(昔からこんなだったのだ(苦笑
感想と言って良いんだか分からないケド、
自分にとってこの作品の想い出は、手に汗握る(笑)膀胱破裂の危機の回避と
密接な関係があるように思われたので、何となく書きます。
でも、ダンスをみる、ということは、作品を分析するためではなく、
「その日がわりと満更でもない」ことのしるしのためであるようにも自分には思われ
こんなちいさなアクシデントも評価に含めちゃっても問題ないようにも思われるのです・・。
必至になってノート片手に作品分析してたら、
こんな感想一生かかっても書けないからなぁ。
俺は・・・まぁ、立派なことを書いて人から評価される人生より
こんなふわっとした人生の方が良いや(仕事はしっかりやるが(苦笑