グッド、バーニング 公演情報 グッド、バーニング」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 実演鑑賞

    間を置かずして二度目の水性での観劇体験。一度目が良かったので野放図な期待大状態で観劇。
    折込にダンス系の公演チラシが多い。そう言えば黒田育世が振付スタッフにあった、と後で思い出したが、冒頭より身体パフォーマンス的要素は見えず、観劇の最中は普通にお芝居と観ていた。
    男女二人が主要人物以外も扮装により演じ分けてロードムービー的に芝居を展開。二人芝居の末尾に、踊りというのか、ムーブ的表現で詩情を歌い上げる場面が据えられていた。作演出の益山氏はロマンチストで、この舞台表現の中に様々な「現代」を散りばめたかったようである。だが同時進行的にはその意図を情感をもって汲み取ることは易しくなく、リアルと幻視の風景の境界、人物の根底にある行動の動機は自分には見えづらかった。
    劇構造と物語の全体を飲み下すには、観劇後作品を反芻する事を要する感じだが、敢えてそうしなかったのは自分を重ね得る存在として迫って来なかったからかな。

    作演出の益山氏の名は10年以上前より認識。もう遙か昔に思えるが震災を挟んだ数年に亘って池袋で開催されていたF/T tokyoなる演劇フェスティバルで初観劇。2週間近いフェスの間に海外からの招聘作品もあり、国内のも様々な会場や広場で開催され、自分にはこれも多くの演劇活動発見の機会となった一つで、賑やかしい劇団子供鉅人(益山氏主宰)舞台をたまたま観られたのはフェス参加団体だったから。その舞台の記憶はほぼ無いが(というか観た直後さえ何を見たのか反芻が難しかった記憶がある。迫力はあったが)、十余年を経た今作とは、テイストは違うが色んな物を舞台にブチ込む作り方は変わらず、という所。狂気が理性に置き換わっている感じがふとしたような、しないような。

    ネタバレBOX

    話は女性ユーチューバー(アイドル系)と、これにハマった四十男のある種の関係(構築された、のか、どうなのかは確定的には書けない)をめぐる物語。そして「事件」、ナイフと、血。人物と事件、アイテムを並べた時点で凡そ想像される範囲を物語は出ない。演出的工夫により、現象的にはある範囲を出ない「現実」を跳躍した世界を見せる。・・ただしそれが何を象徴し、どのような望みとその具現を予兆するのか、しっかり掴んだとは言えない。
    大掴みすることが許されるなら、ネット(仮想現実と紙一重)と現実の混濁が現代人の生活のリアルであり、一方通行的な関係が双方向となる可能性がゼロでない事から生じる「混濁」の中で、真実を巡る危うさと、真実であるとの認識の救済性を炙り出す。救済は「思い込み」によってももたられる(解釈幅が許される段階においては)という構造があり、構造そのものを俯瞰するステージでの対話の可能性も仄めかしつつ、一人の青年の「殺人あるいは対話」の選択肢の存在を描いた。ただし相手の態度次第という現実もあるのであり、必ずしも男の選択次第とは言えない。ここが「ある域を出ない」感じを覚えさせる。・・大真面目に書けばそんな具合になるだろうか。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    2025年末に起きた事件を下敷きにした二人芝居。とても良かった。人間それぞれが持つ大切で大事なところだけで丁寧に誤解なく繋がり合えたならそれだけで良いのに、人間(世界)は難しいもんだいと思った。終盤は胸が痛くなる愛おしく哀しい美しさ。二人芝居で登場人物は八人。二人共がそれぞれの別人を見事に演じていて感嘆。別人に変わる様は客席から覗える所で行われているものの一人が惹きつけ今度はもう一人が惹きつけてで、気付けば別の人が見事現れていて正にマジック。わぁ凄い。とてもおすすめ。赤毛のアンに親しんでいるとなお良さそう。

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