杮葺落六月大歌舞伎 公演情報 杮葺落六月大歌舞伎」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    二部 
    やりすぎ感いっぱいの「壽曽我体面」
    海老蔵の五郎が随所で笑いをとっていた。そんな役じゃないだろう。
    菊之助がやりにくそうに見えたのは、気のせいじゃないはず。

    海老蔵の顔だけは、お父さんに似てきてる。
    一方、お父さんにちっとも似てない孝太郎の舞鶴が力入りすぎで痛々しい。
    仁左衛門さまは、いつもどおり美しかった。眼福眼福。

    「土蜘蛛」個人的にはよかった。松葉目物はたいがい寝るのに今回は眠くならなかった。
    人間国宝姑同士共演は見応えあり。重々しい。いろんな意味で(笑)
    勘九郎の時とは全く違う土蜘蛛だった。
    その勘九郎は狂言で登場、やっぱりうまい。狂言では松緑もよかった。息子の前でいいところ見せている。

    でもこの2つの演目で2万円ってのは高すぎるよね。

  • 満足度★★★★★

    千秋楽 第三部
    ネタバレ欄は完全に自分用です。
    すごい失礼なこと書いているけど、全ての役者に私なりの愛があります。
    (そう思えないと思うけど・笑) 
    許せないひとは見ないでくださいね。見ても知らんふりしてくださいね。

    ネタバレBOX

    ①良くも悪くも予想通りの海老蔵 

    観る前から「下手くそだけれど綺麗だろう」と思っていたけど、その通りだった。下手くそ加減は予想の上を行っていた。けど、やっぱり顔は綺麗だ。
    出端の踊りはなかなか見応えあった。うん。3階からだから顔しか見れてないけど。

    ②福山かつぎより喧嘩っ早い揚巻 

    福助の揚巻が酷かったよ。これも薄々予想通りっちゃそうだけど、前に新橋で見た時はも少しましだったと思ったのだが。千秋楽だから?たがが外れたの?
    花道の登場から大トラだし、悪態ではどこの極妻ですか と。
    あそこは「悪態の初音」と言うだけあって、聡明で思慮深い揚巻が助六を庇って「生まれて初めて」悪口を言いますよという場面。なのに福助の揚巻の喧嘩上等ぷり。啖呵切りなれてるだろーお前!
    いろんなところから失笑が漏れていた。これ、初日からこうだったのか??

    ③あの米吉がすんげー美人に

    並び傾城の登場場面。一番手は壱太郎、化粧が濃くって怖い。前はもっと可愛かったのに、最近TVによく出るようになったけどチヤホヤされて何か勘違いしているんじゃないかしら。オバちゃん心配よ。
    新悟、品はあるんだけど痩せすぎ痩せすぎ。ほっぺたに綿詰めたらどうかしら宍戸錠みたいに。
    尾上右近、彼もますます顔長くなっちゃって、この間の必殺仕事人2013で今さら解禁しなくていい女形を見せてくれた獅堂そっくり。
    と、オペラグラス覗いて辛辣なことをツラツラ思っていましたら、
    『誰あの美人?!』
    驚いたよ米吉。中村米吉。ぶっちゃけ子役の時はどうにも頭悪そうな顔で、そのうち素で一条大蔵卿できるわ(前半のみ)とか思っていたのに、こんなに白塗りが似合う愛らしい顔になっていたとは。
    芝居もうまくなってくれたらいいなー。
    で、米吉に見惚れていたので、児太郎の粗はほとんど気になりませんでした。昔の破壊力を思えば、おとなしくなったもんだ児太郎。

    ④やっぱり通人里暁はおいしい役

    三津五郎さんの通人里暁、笑った笑った。間がいい。当世風ネタというのもちゃんと入ってる。
    助六に股くぐりを命じられて「じぇじぇ!」
    「いつくぐるの。今でしょ!」
    くぐるときの消臭剤はこのところお約束。
    続いて、白酒売り菊五郎さんにも股ぁくぐれと言われて、
    「再びのじぇじぇじぇ!」ちゃんと「じぇ」の回数を増やしている。
    で、ブツブツ言いながらも「このお方の奥様はふじさん(富司純子)。富士山と言えば、世界遺産登録、おめでとうございます!」(ここで大拍手)「めでたい、めでたいからくぐっちゃいましょくぐりましょ」と股くぐり、花道に向かいながら「股くぐりのダブルヘッダー、こんなことめったにないよ。めったにないから、つぶやいちゃおう」とスマホ出して花道の七三で操作。会場爆笑。
    「つぶやいたついでに海老蔵さんのブログも見ちゃおう」またまた爆笑。

    普通千秋楽は嬉しいものです。

    やはり今日はさみしい…

    って、本当に海老蔵の6/29のアメブロ原文ママを読み上げて「千秋楽まで本当によく勤めましたね。十二代目さぞや」と亡き團十郎さんに触れ、会場割れんばかりの拍手。大盛り上がり。
    「でも、歌舞伎座興行は七月も八月も九月も続くからよろしくね」とお約束通り御贔屓お願いしながら、退場。うまいなぁミツ。

    ⑤役者がそろっていて華やかで良かった

    三津五郎さんの里暁について書いてたら疲れちゃった。そんなこんなで菊五郎さんの白酒売り、吉右衛門さんのくわんぺら、七之助の白玉、菊之助の福山かつぎいろいろよかったです。こういう役者の揃った助六はめったに見られないだろうから、見て良かった。
    次あるとしたら福助の歌右衛門襲名の時かなー。するのかなー襲名。
  • 満足度★★★★

    第三部 「御存 鈴ヶ森」「歌舞伎十八番の内助六由縁江戸桜」
    杮葺落の3カ月公演も6月で最後。

    ネタバレBOX

    第三部 
    「御存 鈴ヶ森」
    真っ暗闇の鈴ヶ森での大立ち回り。腕や足を切り落としたり、顔や鼻、尻を削いだりと、なかなかポップにスプラッター。
    幡随院長兵衛役の幸四郎さん、少しお疲れだったかな。


    「歌舞伎十八番の内助六由縁江戸桜」
    前半は、花魁、傾城の衣装の艶やかさを楽しむ。中盤は、滑稽さで笑わせて、ラストへ。
    市川團十郎さんが演じるはずだった助六を息子の海老蔵さんが演じる(サブタイトルに「十二世市川團十郎に捧ぐ」とある)。
    観客の多くが、海老蔵さんの登場を相当楽しみにしていたのが、客席のなんとも言えぬ期待感のざわめきでわかる。

    海老蔵さんは大きく見え、声もいいのだが、いまひとつ、ふたつ重さがない。それはしょうがないけど。
    吉右衛門さん、三津五郎さん、菊之助さんが楽しそうに脇を固めていて、つい彼らと比べてしまうと、まだまだこれからという印象。
    吉右衛門さんとのやり取りは、どちらが主人公だかわからないほどだったが。
    三津五郎さんは、「じぇじぇ」「今でしょ」などの流行り言葉や、市川團十郎さんのことや海老蔵さんの息子誕生のことなどを盛り込んで。動きも軽妙で、観客を大いに沸かせた。
  • 満足度★★★★

    幹部俳優がお疲れ気味
    特に吉右衛門は団十郎の代役をだいぶ引き受けたので、疲れ気味ではないだろうか。この日も鼻声で、俊寛にはそのお疲れ気味な感じがいい方に作用したかもしれないが、第2部と3部の役は後進にまかせるというのも幹部の役目だろう。とは言っても適当な人がすぐに思いつかないところに人材不足を感じる。
    第一部は俊寛もよいが、三津五郎の喜撰が見逃せない。こういうユーモラスな踊りをひょうひょうと柔らかく、しかも身体の隅々までに神経を行き届かせて踊れる人は他にいない。(ここでも人材不足だ)
    第二部、土蜘蛛は、踊りと物語が一体になった面白い出し物。菊五郎は身体が重くてしんどそう。体重が重いというのではなく、動きが鈍くなっている。疲れてるな~。
    第三部の助六のABは本当に浮世絵のように美しくて、カッケー。入門として見ておくのは悪くないと思う。ここでも三津五郎がいい味をだして、観客の笑いを誘う。

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