ガラパゴス 公演情報 ガラパゴス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-16件 / 16件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    水性を初訪問。少し前に同じ新井薬師のウエストエンド・スタジオへ向かう途中、外から丸見えのガラス張りのスペースがあるな、と。何か集会だかイベントをやっていて、つい覗いちゃう妙な空間だな、と。思っていたそこだった。
    夕刻、全面ガラス張りの三分の一(客席側)だけシャッターを下ろせば、幾分落ち着き、観劇態勢となる。
    ステージをしっかり確保すると置ける客席は20名程。SCOOLよりやや広い。下手側(道路側)にベッド、上手側の壁のラインの手前に、カウンター風の1.5m幅の設置物、両側から裏が通れる。その舞台奥側から上手袖の奥へと通路が伸び、出ハケはそこから。ベッドと上手壁の間、つまりステージの上手半分が広く空いていて奥にハンガーラックがあるのみ。空間使いの塩梅が中々良い。

    前に下北沢楽園で時空を飛ぶ恋愛ストーリーを観た者としては、台詞劇としてのこの程よさ具合、洗練度(無駄を削いだ感)は何だろうと。無対称と具象のバランスも良く、ベッドが車にもなる自由度の高い場面運び。
    爬虫類化する不条理現象から始まる飛んだストーリーは、幽霊が三角布を付けて登場する以外は一応リアルの範疇(その幽霊も恋人=主人公にのみ見え、展開に大きく噛まない程よい居方)。
    巻き込まれ型の不条理劇的展開だが所々、患者である主人公が徒手空拳でも主張を通そうとする。選択権を行使しようとする彼女を配慮の仮面をつけた強制がのしかかり、平穏と不穏が波状で寄せる。
    台詞はリアルを帯び、取り巻く人物の造形もリアルベースであるのが好もしかった。
    不条理劇(とりわけ別役作品)がどう演劇的リアルを成立させるのかに非常に興味を持ったことがあるが(今もあるが)、この劇も会場と相まってあるトーンがキープされ、無理なく成立している事(受けを担う主人公が要であったか)を、噛み締めていた。
    リアルの裏打ちが終幕を胸に落ちるものにできている。。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「ヒリヒリする笑いで身体の尊さを問う」
     
     性や身体を自身で決める権利「セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(SRHR)」について扱うという惹句に身構えつつ観はじめたが、次第に肩の力が抜けていく終始笑いの絶えない上演となった。

    ネタバレBOX

     婦人科のリカバリールームで目覚めたサチコ(吉沢菜央)は、看護師のナスノ(冨岡英香)に体調を気遣われるものの、これからバイト先の社員採用面接で着用するスーツを買いにいくのだと言って聞かない。戸惑うナスノに菓子の箱詰めを渡そうとベッドを出たサチコは、足が緑に変わり尻尾が生えていることに驚愕する。担当医のイシダ(村田天翔)は、サチコの下半身はイグアナになってしまったため、当面の間入院し精密検査を受けろと諭すのだった。

     まもなくサチコのパートナーのユキオ(奥山樹生)が見舞いにやってくる。旅行代理店勤務のユキオは、出張のためサチコの入院に立ち合えなかったことを詫びるのだが、二人の会話から、どうやらサチコは堕胎手術を受けたことがじょじょに詳らかになってくる。やがて静岡からやってきたサチコの姉アキコ(尾鷲翔子)が甲斐甲斐しく世話を焼くなか、イシダはサチコが島の病院に転院することが決まったと告げる。怯えるサチコに考える暇は与えられず、あっという間に転院を迎えた日にアキコの運転で港へ向かうサチコ一行だったが、アキコはナスノの制止を振り切り一路逃亡を企ててしまい……

     奇抜なアイデアと周到なセリフによって女性の身辺に起きた重大事をコミカルに描く本作は、男性優位社会における女性の生きづらさを鋭く突くヒリヒリした観応えである。サチコは言わずもがなだが、男性医師の言われるがまま他者に合わせることで生きてきたナスノや、妹が実家を飛び出て以来母との関係に悩んできたアキコの爆発、シングルマザーとして生きているサチコのバイト先の同僚ウオズミ(中嶋千歩)の苦悩など、さまざまな背景の女性たちの声を、サラッと重層的に描き出している。管理社会の象徴のようなイシダの自主性のなさや、パートナーの見舞い先でナスノのプライベートを詮索し、幽霊になってもなおサチコを脅かすユキオを観ていて身につまされる思いにもなった。出演者は皆適材適所で観ていて不安を感じなかった。

     通りを行き交う人々がなかを見る一面ガラス張りの水性の空間をうまく使い、サチコや女性たちの心情を可視化していた点も評価が高い。ナスノやアキコが強引にピルやみかんをサチコの口に含ませ、眠りにつくところで簡易な照明変化やBGMを流すあたりの抑揚の付け方もうまい。狭い空間を病室や車内、焼肉店などに見立ててスムースに展開することにも成功していた。ジュディ・アンド・マリーや浜崎あゆみなどのヒット曲を巧みに使い、特に後半の女性だけの道中を描いたくだりに作者の眼目があったように思う。ただし病院内の場面が続く前半と逃亡劇の後半のつなげ方がやや牽強付会で、別作品を強引につなげている印象を抱いた。

     下半身がイグアナに変わったサチコは肉や酒を食べると体が受け付けず戻してしまう。吐瀉物まみれのなか、それでもサチコが禁じられているタバコを吸い「生きてるー…」と感嘆を漏らす幕切れが今でも目に焼き付いている。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    鑑賞日2026/03/14 (土) 19:00

    価格3,500円

    ちょっと謎

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    センシティブな話題とSFが合わさって新感覚の脚本でした。公演場所の立地も利用してて面白かった

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/03/15 (日) 12:00

    とてもセンシティブな内容を、SFでデフォルメして興味深く観劇できました。
    JRの事故で頭から観られなかったのが残念です。

  • 実演鑑賞

    脚本がとても面白かったです!
    美術も凝ってて可愛かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ガラパゴスtという題目がいいですね。

    ネタバレBOX

    いきなり下半身がイグアナということではじまって、客席と役者の距離が近いことも相まって、ぐいぐいと話に引き込まれました。後半は少し混沌としてきた感じですが、興味深い展開でした。劇場の外の世界が気になりましたが、役者の演技力に魅せられ、集中力が途切れることはなく観れました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    下半身だけイグアナの娘。中絶と聞くだけで、お腹が痛くなる(直前にニンニクを食べたのもあるけど)。“私のカラダなんだから”って言われちゃうと男はどうしたらいいの?ただ、話は重くならず、さらにナンセンスへ逃避行。

  • 実演鑑賞

    公演資料を読むと、一本芯がしっかり通っている作品であることが伝わってきます。創作意図もテーマも理解できるし、合理的でありながら、見易さや受け取り易さも意識している。公式情報に載っているためネタバレにはならない…と思いつつ、以降は下のboxに書きます。

    ネタバレBOX

    タイトルが『ガラパゴス』で、ガラパゴスだからイグアナなのでしょう。いわゆる「ガラパゴス化」の意味合いでこのタイトルだと解釈しています。女性の基本的人権をテーマにしているため、シーン各所や台詞の数々で「自分で決められる権利、そして、その重要性」に触れられています。作品が放つメッセージが点として散りばめられ、それらを頭の中で反芻し繋げていくと、やはり一本芯が通った上演に感じられます。ただ、お話の中盤以降で、シチュエーションやエピソードの数が増えてしまい、やや散漫になってしまった印象も。公演全体の骨格やテーマはしっかりしているため、演劇的な膨らませ方に時間や労力を割くと、よりバリエーションが生まれそう。個人的に、この団体が持つコラージュセンスに魅力を感じているので、今後の創作にも期待しています。
  • 実演鑑賞

    何を描こうとしてるのかは薄ぼんやり見えるけど、色んな視点というよりも焦点がぼやけてしまってる印象。
    下半身がイグアナになるって要素も、ワンクッションや象徴というよりは、曖昧さが増してる感じで。
    個人的には、描きたい部分を直球でリアリティをもって探るほうが良かったと思う。
    アフタートークで少し出てたんだけど、フィクションとしての距離感みたいなのは。
    思考実験、リアルに想像した話として描けば、逆に丁度良かったんじゃないかなって。

    内容には関係無いんですが。
    昼間で水性独特の、あの外の通りがガラス張りで。通りすがりの人の野次馬的な声が聞こえてしまって。
    そういうのが良い演出になる場合もあるんだけど。この芝居内容的にはノイズだったと思います。

    ※チケットプレゼント見させてもらったので星評価はつけません。ありがとうございました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    シュールな世界観、鋭い感性。
    表層的には、生きる者と生かされる者といった自立と他律を中心に、周りの人々が振り回される姿を面白可笑しく描いているが、その底は怖い。説明では「日本における人工妊娠中絶を取り巻く事象を扱い、『私たちのSRHR』をテーマ」となっているが、もっと言えば「命」そのものを捉えている。それも人間だけではなく他の動物まで、だからこそ、その象徴としてのイグアナ を想像してしまう。

    相手に寄り添った言動をしているようで、実は自分の思いや考えを押し付ける。その噛み合わない会話が不穏で不気味だ。演出は 登場人物の立場や性格をコミカルに描き、重たいテーマを緩衝させているよう。突拍子もない展開だが、この先どうなるのか興味を惹く 力 がある。

    水性で何度か観劇しているが、この客席配置は初めてで、少し落ち着かない。物語に集中しようとするが、硝子戸1枚隔てた外の人々の覗き込むような姿/様子が視界に入る。集客や観やすさの関係で、普通の配置(風水の観点は別にして、戸を背にすること)は難しかったのだろうか。
    (上演時間1時間25分)

    ネタバレBOX

    舞台セットはベットが置いてあるだけで、他は水性の常設セット。上演前から寝ているサチコ、それが中絶手術をしてからある程度 時間が経っているいることを表している。

    ナスノ看護師が寄り添っているが、すぐに退院できるわけではない。ベットから起き出してみれば尻尾があり 下半身はイグアナ。イシダ医師は暫く病院での検査が必要だと言う。サチコは正社員への面接があり、その買い物のため退院を強く申し出るのだが…。
    サチコのパートナー ユキオ(旅行代理店勤務)、続いてサチコの姉 アキコが静岡から来る。どうしても退院したいサチコ、しかし 医師は海外の病院での精密検査が必要だと言い出す。サチコの代わりにアキコが転院手続をし、乗船させようと車で移動。その途中で運転しているサチコがユキオを轢き殺してしまう。そのユキオ 幽霊になっても登場し続ける。サチコは非正規職員としてペットショップで働いていたが、既に同僚のウオズミが社員になっていた。

    サチコは、なんでも自分で決めたがる性格のようで、中絶も自分の体のことだし ユキオには相談(同意署名)なし。姉アキコはサチコが上京する際、相談もなしにと憤慨す。一方 ナスノは自分の意志で判断することが出来ず、イシダの指図のまま行動(妄信)。さらにイシダは自分の父の監視下で動いている。サチコの自立とイシダやナスノといった病院関係者の他律、その間でユキオ、アキコそしてウオズミが振り回されるといった構図。医師曰く イグアナになったのは中絶が原因ではない と。カフカの「変身」のような不条理系かと思ったが、物語の筋(芯)はハッキリしており、そこにイグアナや幽霊という奇抜さ、更に漂流するような滑稽な会話。キルハトッテのキャッチコピーにあるコラージュする といった多種多様な描き方で「SRHR」を考えさせる。

    サチコは病院食では飽き足らず、肉が食べたいと言い出し 焼き肉店へ。多く注文し、中には苦手なモノもあった。残そうとするが店員(イシダ医師の2役)がそれを許さない。「命をいただいている」のだから。何となく自分の意志で「人工中絶」を決め実行する、一方 妊娠した命(未来)が 何かと天秤に掛けられているような。そこに得体の知れない不気味さを感じる。コミカル⇒コラージュな描き方によって、物語に潜む問題等を観客に委ねたようだ。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/03/13 (金) 14:00

    キルハトッテさん、2回目の観劇です。
    毎回、フライヤーが可愛らしくて目を引きますね。
    まずは会場の作りが面白いです、このような感じの舞台は初めてでしたので新鮮でした!

    登場人物の1人1人がキャラがたっていて面白いです、イグアナになっていた!という不思議な事柄を受け入れ見入っていました。
    とても良かったです。

    ネタバレBOX

    1人1人の台詞の伏線回収があったのか、なかったのか。
    私がこれはどういう意味?と思ったのが、彼氏さんとなすのナースさんの会話で、「旅は好きですか?」からの一人暮らしの予想。
    浮気でもしそうな彼氏→事故で亡くなってもどうでもよし?みたいな流れなのか。
    そして、お姉さんが、彼氏を軽く扱うのは妹を中絶させたから?
    色々疑問がありますが、そこは観客が想像して良いのかも?とも思いました。

    今回、なすのナースの謎めいた表情に見入ってしまいました。
    ひょうひょうとしている中にも何か含んでいるような演技。

    森の中で迷い込んだ時にたどりついた洋館の女主人など似合いそうですね。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/03/13 (金) 14:00

    85分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/03/12 (木) 19:00

    まずチラシに惹かれて、で内容読んで観劇を決めました。なのでキルハトッテ初観劇。登場人物全てが謎を持っているというか、それが普通かもしれないと後々思ったり、変さのバランスが絶妙で面白かった。

    ネタバレBOX

    深く重いテーマなはず。主人公の心の深くまでたどり着けなかったのが心残り。妊娠・中絶、女性の身体は女性だけのものなのか?って考えさせられることとか演劇でできる体験はかけがえのないものだなぁ。会場もうまく使われていました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    重いテーマですが、コミカルに描かれていて楽しく拝見させていただきました。

    ネタバレBOX

    下半身が人魚になったり、全身改造人間になったりという話はありましたが、イグアナになるのは初めてですね。意表を突かれました。真面目な顔してふざけたことを言ってる医師や看護婦がときに笑いを誘いました。車で船に向かうところから、車も話も暴走し出して、挙句に死者も出ますが、最後は観客に預けるような結末は、キルハトッテならではですね。結局、主人公は元の姿に戻れたんでしょうか。クリニックは、焼肉屋に転業したのでしょうか・・?色々な想像が膨らんで面白いですね。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    なかなか攻めた内容でした。地上波や映画などでは伏せ字になったりピーが入るワードもてんこ盛りで「これぞ演劇!」という舞台でした。重いテーマではありますが中絶したら下半身があの動物になるという設定で内容もソフトになりましたね。あと、劇場についてはあらかじめウェブでいろいろ知っていたこともあり「なるほど、こういうつくりなのかー」と思いながら観劇させてもらいました。外界とガラス1枚というのがいいですね。唯一無二の劇場ですね。こういう劇場も十分ありだと思います^^

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